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JR上田駅前に建つビルの地下1階にある創業明治20年の『生蕎麦・東都庵』さん。
信州・菅平高原は、毎年夏に訪れることが我が家の恒例行事となっている場所であり、今年は通い始めて丁度10年目の夏となります。そして、その間JR上田駅近くで夕食を取る機会も多々ありましたが、『生蕎麦・東都庵』さんの暖簾はこれまで一度も潜ったことがありませんでした。
ということで、今年は東都庵さんへ行くということを必須条件として計画を練り、菅平高原を訪れた初日の夜にその暖簾を潜ってみました。
暖簾をくぐって店内に入ってみると、カウンター席あり、テーブル席あり、座敷ありと、ギッシリと席が詰め込まれているように見えますが、窮屈さは感じられず、「そこそこ広い・・・。」という印象です。
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暖簾を潜ったのは開店直後の17時少し過ぎということもあってか先客は1名のみと空いていたことから、奥さんのおすすめに従いながら広々としたテーブル席に着かせていただき、早速メニューを眺めます。
メニューは、テーブルの上に置かれているカードケースの他に店内の壁にも貼られていて、料理とお酒の充実具合から、お蕎麦屋さんというより居酒屋に近い印象です。そして、そんな充実した料理の中から、「わさび菜のおひたし」と信州料理の定番とも言える「馬刺し」をお願いします。
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まずいただいた「わさび菜のおひたし」は、ピリ辛かな?と思いましたが辛さを感じることは無く、胡麻の風味が食欲をそそるサッパリした料理でした。なお、お通しの山菜は量も多く、冷たくシャキッとした食感がなかなか良い感じの、単品でお願いしたいと思ってしまう美味しい山菜でした。
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次にいただいた信州料理の定番「馬刺し」は、臭みも癖も無く、個人的にはもう少し旨味がほしいかな?というところではありますが、「中トロ」と添え書きされている通り柔らかく、なかなか美味しい馬刺しでした。
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なお、馬刺しをいただいている途中で生ビールが無くなったので、「おすすめの冷酒」の中から飲んだことの無い長野県の地酒「善光寺秘蔵酒」をいただきましたが、このお酒、本醸造のようですがサラリとしたサッパリ感と旨味のバランスが抜群で、「今日はこの銘柄だけで良いかな?。」と思うほど旨い日本酒でした。
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馬刺しが無くなりかけたタイミングで稚鮎の天婦羅をいただこうと思いましたが、稚鮎が切れているとのことなので、「あなご天ぷら」と長野県の地酒「藤村のにごり酒」をお願いします。
いただいた穴子の天婦羅は、ごくごく普通の天婦羅でしたが酒の肴には十分で、にごり酒と一緒に美味しくいただきました。また、「藤村のにごり酒」は優しい辛口で、ベタベタ感を感じないにごり酒でした。
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美味しい料理とお酒をいただいたところでそろそろ蕎麦かな?というタイミングでしたが、せっかくなので地元上田市の地酒をいただこうと思い、「特醸・瀧澤」と「砂肝」をお願いします。
価格からしてそれ程多くは無いだろうと予想した「砂肝」は、予想に反して量が多く「食べ過ぎかな?。」という感じでしたが、やや甘い味付けと柔らかい食感がなかなか美味しく、綺麗にいただいてしまいました。
また、地元上田市の地酒「特醸・瀧澤」は、サッパリ爽やかというよりは、どちらかというとまろやかな味わいの日本酒らしい日本酒でした。
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さて、最後にいただいた「もり」ですが、蕎麦汁はやや濃い目の辛口という印象ですが、出汁の旨味が感じられるなかなか美味しい蕎麦汁でした。また、肝心の蕎麦は普通といってしまえば普通でしたが、腰もあってツルツル感も程好く、十分満足できる美味しい蕎麦でした。
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今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『生蕎麦・東都庵』さんは、場所柄もあってか新幹線の待ち時間に利用するお客さんが多いようで、場合によっては時間を気にしている賑やかな観光客に混ざって蕎麦をいただくという、少々落ち着かない雰囲気の中で蕎麦をいただくこともあるのかな?という印象のお蕎麦屋さんでした。
しかし、奥さんのくつろげる接客も料理も蕎麦もまずまずで、馴染みのお客さんを含めて続々と来客があり、常に満席に近い状態ということが納得できる質の高いお蕎麦屋さんでもありました。そして、なんでもっと早く訪れなかったのだろうか?という気持ちが湧き上がってくるお蕎麦屋さんでした。
また来年もぜひ立ち寄らせていただこうと思います。
ごちそうさまでした。
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