出張先での仕事を終え、帰宅するその帰り道、JR京浜東北線・大森駅近くにある『手打蕎麦処・ひらそば』さんへ立ち寄ってみました。
お店は、駅から徒歩数分の所にあり、夕方18時過ぎであることから混雑しているかな?と思いましたが、いざ扉を開けて店内に入ってみると、数組の年配ご夫婦がお酒や蕎麦をいただきながら思い思いの時間を過ごしているのみで、静かな大人の空間といった雰囲気です。
静かな一時を過ごすことができそうだと期待を膨らませながら、案内された6人掛けテーブル席の端に着いて店内を見渡してみると、酒蔵の前掛け(で良いのかな?)が飾られていたり、柱に日本酒のラベルが貼られていたりと、日本酒に拘りを持っているようです。
珍しい(?)小瓶の瓶ビールをお願いしてから一品料理のメニューを眺めてみると、実際に料理を見てみないと何とも言えませんが、全体的に良心的な価格設定ではないかと思います。そして、そんな一品料理の中から、「板わさ」と「栃尾揚げのねぎ味噌焼」をお願いします。
正月に随分と食べたにも関わらずついついお願いしてしまった「板わさ」は、蒲鉾そのものは普通という印象ですが、添えられていたわさび漬がなかなか良い感じです。
瓶ビールが空になったところで、楽しみにしていた日本酒をいただきますが、定番のラインナップの他に「信州の地酒を楽しむ」というメニューがあったことから、飲んだことの無い岡谷の地酒「純米吟醸・神渡」(みわたり)をいただいてみることにします。
タイミング良く登場した「栃尾揚げのねぎ味噌焼」は、甘口の味噌がなかなか好印象で、口当たり柔らかく旨味の感じられる「純米吟醸・神渡」と一緒に美味しくいただきました。
美味しい日本酒をいただきながら心地良い一時を過ごしていると、年配のご夫婦を中心にパラパラとお客さんが訪れ、厨房も忙しさが増しているよう思われましたが、もう少し蕎麦前をいただきたいと思い、時間がかかることを承知の上で「天ぷら盛り」と木曽郡の地酒「純米吟醸・十六代九郎衛門」を早めにお願いします。
時間がかかるかと思い早めにお願いしたもののそれ程時間がかからず運ばれてきた「天ぷら盛り」は、7品と品数も多く、酒の肴には十分な天婦羅盛り合わせでした。
また、木曽郡の地酒「純米吟醸・十六代九郎衛門」は、しっかりした旨味が感じられるものの、キリリと引き締まった口当たりで、ついつい飲み過ぎてしまいそうな美味しさです。
一人のんびりした一時を過ごしながら仕事の疲れを流したところで、最後に信州安曇野産の蕎麦粉で打った蕎麦をいただき、今日の蕎麦前と蕎麦を〆ました。
今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打蕎麦処・ひらそば』さんは、明るく落ち着いた雰囲気と花番さんの柔らかい接客に居心地の良さが感じられるお蕎麦屋さんで、仕事帰りに一人のんびりした一時を過ごすことのできる、そして夫婦で楽しい一時を過ごすことのできる町のお蕎麦屋さんでした。
ごちそうさまでした。