長期休業中だったり臨時休業だったりと、何度お店のシャッターを見に行ったことか・・・。
そしてようやく、ようやく、ようやく暖簾を潜ることが出来た『石挽きそば・蕎真』(きょうしん)さん。
お店は東急東横線・綱島駅から徒歩10分程度のところにあり、交通の便も良く駅からもそう遠くは無いことから、「休みだったら別のお店に向かい、また来れば良い。」と次に向かうお蕎麦屋さんの候補を考えながら歩いていると、遠くで静かに揺れている暖簾を確認することができます。
「お~、今日はやってる(営業している)!。」と感動(?)しながら少々早歩きでお店に向かい、外観の写真撮影は後回しにして(これが大失敗)早速お店の扉を開けます。
お店は、13時半過ぎということもあってか先客は同時に入店した若い男女1組だけで、2人掛けのテーブル席も空いていましたが、明るく落ち着いた雰囲気のカウンター席に着きます。
席に着いてメニューを手にすると、まず長期休業に対するお詫びと営業再開に関する対応(メニューはごく限られた物のみ&当分昼のみ営業)が丁寧に書かれており、おしながきに目を向けると一品料理は無く、単品の蕎麦も説明書きの通り「せいろ」、「ざる」、「かけ」、「花巻」の4品に限られています。
そんな限定メニューを眺めながら「どうしようか?。」と思いましたが、迷う要素は無く、「せいろそば」(又はかけそば)と「お料理の盛り合わせ」と「ひとくち甘味」がセットになったお勧めメニューの「お蕎麦膳」をいただくことにします。そして、一人で切り盛りしているご主人に瓶ビールと一緒に「お蕎麦膳」をお願いすると、「では、お蕎麦は後にして料理を先に出しましょうか?。」と嬉しい提案をしてくれたことから、お言葉に甘えて料理を先にいただくことにしました。
蕎麦前でいただいた「お蕎麦膳」の「お料理の盛り合わせ」は、小さめの四角い器の中に様々な料理がギッシリと詰め込まれていて、過去にいただいた蕎麦前料理の中で1番綺麗な料理かな?と思うほど美しく丁寧に盛り付けられています。
その、美しい料理は全体的に薄めの味付けと思いますが、どれ一つ取っても美味しい料理ばかりで、けして見掛け倒しではない、実に質の高い料理の盛り合わせとなっています。
中でも甘口の玉子焼が美味しく、出来立ての熱々でないことが少々残念です。
美味しい料理を楽しんだところで声掛けで「せいろそば」をお願いします。
蒸篭ではなく陶器の器に盛られた蕎麦は、細く適当な腰が感じられる蕎麦で、なかなか良い感じです。
また、蕎麦汁はキリッとした辛汁でしたが、出汁の旨みがしっかり感じられる美味しい蕎麦汁でした。
なお、最後にいただいた「ひとくち甘味」は甘さの抑えられた甘味で、お酒を飲んだ後にいただいても違和感を感じることの無い一品でした。
そして大失敗の出来事ですが・・・。
営業しているお店を見て気持ちが急いでしまったのか、外観の写真撮影を後回しにしてしまいましたが、料理をいただきながらメニューを眺めているとラストオーダーが14時となっています。
「あれ?、14時ラストオーダーだったっけ?。」と思ってはみたものの、時既に遅く、蕎麦をいただいている最中にご主人が暖簾を店内に入れてしまいました。
ということで、今回の外観写真は暖簾がない状態の写真となってしまいました。
やはり、写真は撮れるときに撮っておかないといけませんね。
■暖簾が・・・。扉の内側に見えます。■
今日、ようやく暖簾を潜ることの出来た『石挽きそば・蕎真』さんは、長期休業明けということでメニューなど限られた内容での営業ではありましたが、料理と蕎麦の質が高いだけではなく、ご主人の温かみが感じられる穏やかな接客が心地良い、食べて良し、過ごして良しの素晴らしいお蕎麦屋さんでした。
そしていつの日か、再び料理をあれこれいただくことが出来るようになった際は、ぜひもう一度訪れ、じっくり料理をごちそうになりながら憩いの一時を過ごさせていただきたいと思うお蕎麦屋さんでした。
ごちそうさまでした。