蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『麻布永坂更科本店@麻布十番』さんの「合鴨の燻製」

2013-01-13 23:43:58 | 東京23区(港区)

今日は国立競技場で大学ラグビーの試合観戦です。
試合は13時キックオフなので、国立競技場への移動が容易な麻布十番で蕎麦前をいただいてから国立競技場へ向うことにしました。

蕎麦前をいただくことにした麻布十番には、『永坂更科 布屋太兵衛』さん、『総本家 更科堀井』さん、そして『麻布永坂 更科本店』さんという更科系のお蕎麦屋さんが3店集まっていて、「更科蕎麦の聖地」といっても過言ではない場所となっていますが、今日は時間に余裕も無いことから開店時間の早い、他の老舗2店とは異なる独自路線を歩む『麻布永坂 更科本店』さんで蕎麦前をいただきます。

お店の開店時間に入店した『麻布永坂 更科本店』さんの店内は小奇麗で、女性の店員さんも揃いの着物を着用していて、宴会のできる大広間や洋個室、掘りごたつの座敷などもあることから、お蕎麦屋さんというより日本料理や割烹料理のお店という雰囲気です。

「こちらどうぞ。」と案内された席に着いて早速メニューを開きます。
定番の「だし巻」は確定として、その他に「ぬた」と今月の逸品から「合鴨の燻製」をいただくことにしました。

最初に運ばれてきた「だし巻」は薄味ではありますが、まろやかな風味で、みずみずしいふんわり感とボリューム感がなかなか良い感じです。


次に運ばれてきた「ぬた」は素材をぬたみそで和えたものですが、ここ『麻布永坂 更科本店』さんでは、ねぎ、まぐろ、いか、とり貝、青柳、赤貝と素材を選ぶことが出来ます。

どの素材も食べてみたい素材ではありますが、今回はアサリやハマグリと並んで食用として馴染みの深い青柳の「ぬた」をいただきます。

運ばれてきた「(青柳の)ぬた」は、「いかにも貝」というような貝の身そのままの形で入っているかと思いましたが、イメージしていた形とは少々異なる形の「(青柳の)ぬた」で、味もぬたみその味がほとんどだったことから、シンプルな葱や思い切って赤貝にすればよかったかな?と思う「ぬた」でした。


最後に運ばれて来た今月の逸品「合鴨の燻製」は、スライスした鴨肉と葱が直ぐに出てくるものと思っていましたが、運ばれてきた料理は「これが合鴨の燻製?。」と思ってしまう一品で、大きく綺麗な絵皿に野菜と一緒に鴨肉が盛り付けられています。

早速鴨肉を一ついただいてみると、注文を受けてからスモークしているか、ビールが進んでしまうほのかな香ばしさが感じられます。


お酒を日本酒に切り替え、「茄子とあん肝揚げ出し」でもつまみながらもう少し蕎麦前を楽しみたいところですが、時間も限られていることから蕎麦前を切り上げ蕎麦をいただくことにします。

『麻布永坂 更科本店』さんは更科系のお蕎麦屋さんなので「御膳そば」(更科蕎麦)と「季節の変わり蕎麦」(今は柚子切りでした。)がメインではありますが、玉子を練り込んだ「らんぎり」と抹茶を練り込んだ「茶そば」(茶切り)を常時用意しているお蕎麦屋さんです。

ということで、「御膳そば」単品をいただこうか、それとも「柚子切り蕎麦」にしようか迷いましたが、お店の特徴でもある「御膳そば」と「らんぎり」と「茶そば」を同時に楽しむことのできる「三色そば」をいただくことにします。

2人分盛られているのかと思う程の大盛で運ばれてきた「三色そば」は三色の彩りがとても綺麗です。
「御膳そば」は更科の本流を行く細く白い蕎麦で、サッパリ感の感じられる蕎麦です。「らんぎり」はそれ程玉子感を感じることも無く、少々パサパサ感が感じられますがまずまずと思います。最後に食べた「茶そば」は食欲を誘う深緑色の蕎麦で、神経を集中させていただくとほのかに抹茶の香りが感じられます。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『麻布永坂 更科本店』さんは料理も蕎麦も全体的に薄味という印象でしたが、定番料理も季節料理も種類が多く、あれもこれもみんな食べたいと思うお蕎麦屋さんでした。

やはり、お蕎麦屋さんというより割烹料理店って感じでしょうか?。

ごちそうさまでした。