蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『肴町・長寿庵@本駒込』さんの寒い日に嬉しい「あさり深川煮」

2019-01-11 17:10:00 | 東京23区(文京区)

東京都内での仕事が予定より早く終了したため、少し遠回りをして、東京メトロ南北線・本駒込駅近くにある『江戸蕎麦匠庄之助・肴町長寿庵』さんで今年最初の蕎麦前と蕎麦をいただいてから帰宅することにしました。

お店には開店直後の17時少し過ぎに到着し、早速、小料理屋さんの様な趣のあるお店の中に入ると、開店早々に訪れるお客さんは珍しいのか若い女の子の花番さんがバタバタと慌てながら、4人掛けテーブル席2卓と2人掛けテーブル席が1卓ある個室のようでありながらも開放感のある小奇麗な部屋に案内してくれます。


席に着き、若い男の子の花番さんが持って来てくれたウエルカムドリンク(?)の梅酒をいただきながらメニューを眺め、定番メニューの中から「せりおひたし」を、日付の入った「本日の肴」という品揃えの充実したメニューの中から「あさり深川煮」を選び、「ORIONビール樽生」と一緒にお願いします。


ビールよりも先に、茶器のような大きな器で運ばれてきた「せりおひたし」は、セリらしさの感じられる味わいとヒンヤリとしたシャキシャキ感が好印象で、満足感が感じられます。


一体どのような姿の料理なのか、そしてどんな味わいの料理なのかを知らずにお願いした「あさり深川煮」は、小鉢に入った佃煮のような料理かな?という予想に反して柳川鍋のような姿で登場し、「せりおひたし」同様こんなに大きいとは思わなかったと驚きの料理です。

そんな「あさり深川煮」を熱々のうちにまず一口いただいてみると、やや甘目の味わいですが、添えられた山椒は使用しなくてもそれだけで十分に美味しく、ネギのシャキシャキ感と浅蜊のクニュっとした食感も良く、寒い日には嬉しい一品でした。


なかなか好印象な料理をいただいている途中でビールが空になったことから、お勧めしている日本酒と思われる、いくつかの種類が並べられていた新潟県の地酒「村祐」の中から、純米吟醸「花越路・かろかろ」をお願いし、併せて「おそば屋さんの玉子焼」を追加でお願いします。


お店が空いていることもあってか、思っていたほど時間がかからず運ばれてきた「おそば屋さんの玉子焼」は、甘さも出汁の旨味も穏やかで、ドッシリした食べ応えのある玉子焼でした。


まだまだ時間も早く、後から来店するお客さんの姿も少ないことから、「栃尾揚げ」を肴に新潟県の地酒をもう1杯いただこうかな?と迷いましたが、食べ過ぎ&飲み過ぎてしまうことも考えられたため、料理とお酒の追加はせず、「十割生粉打ちせいろ」をお願いすることにします。


最後にいただいた「十割生粉打ちせいろ」は、蕎麦の風味も良く、旨味の感じられる蕎麦汁も美味しく、まずまずでした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『江戸蕎麦匠庄之助・肴町長寿庵』さんは、テーブル席や宴会ができそうなお座敷があったり、お酒の種類や品揃えの豊富さに加えて料理も充実しているなど、仕事を終えたビジネスマンのみならず、一家団欒の楽しい一時を気兼ねなく過ごしたいと考え家族で訪れるお客さんなど、どんなお客さんにも満足してもらうことのできる和食料理屋さんといった雰囲気のお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『十七@江東区森下』さんの上品な「白子とお野菜の天ぷら」

2018-11-23 11:30:00 | 東京23区(江東区)

うちの奥さんと二人で東京の神社巡りに出掛け、昼食をいただくために立ち寄った都営大江戸線・森下駅のほぼ真上にある『そば・十七』さん。

以前訪れた時は「石臼挽き手打そば・京金」さんという名前のお蕎麦屋さんでしたが、お店の佇まいや雰囲気はそのままに、その「京金」さん働いていた職人さんがお店の名前を変えて新たに開店したお蕎麦屋さんのようです。

そんな、覚えのあるお店に到着には開店時間の15分程前で、少々早過ぎたかな?と思いながら開店を待っていると、花番さんが現れ「寒いので中でお待ちください」と店内に案内してくれます。


温かい店内で開店時間を待っている間にじっくりとメニューを見させていただき、そして開店と同時に「鮪とわけぎのヌタ」と「白子とお野菜の天ぷら」を生ビールと一緒にお願いします。


まずいただいた、見るからに美味しそうな「鮪とわけぎのヌタ」は、新鮮さの感じられる食材もヌタ味噌の味わいも良く、最初から日本酒でも良かったかな?と思ってしまう日本酒との相性が良さそうな一品でした。


次にいただいた、淡路島の藻塩と辛味大根が添えられた「白子とお野菜の天ぷら」は、油っこさを全く感じないアッサリした上品な仕上がりで、いくらでも食べることが出来そうな、見た目も美しい天婦羅でした。


料理をいただいている途中でビールが空となり、日本酒をいただこうと思い改めてメニューを手にしてみると、様々な種類の日本酒が用意されていて、好みの異なるどんなお客さんにも対応できそうな考えられた品揃え(なのかな?)です。

ということで、よりどりみどりの日本酒の中から、口にした記憶の無い島根県の地酒「純米吟醸山田錦50赤ラベル・出雲富士」をいただきました。


満足感を感じることのできる料理とお酒に気分も良く、加えてまだまだいただくことのできる腹具合でしたが、昼食後の予定も決まっていることから、早々に蕎麦をいただくことにします。

蕎麦は、「せいろ」をいただく予定でしたが、目に止まった「花巻」が気になり迷いが生じたことから、「せいろの半量」(小せいろ)と「花巻」を、「せいろ先」でいただくことにします。

先にいただいた「せいろ」(半量)は、蕎麦の風味が感じられる細麺で、喉越しも良く美味しいです。また、丁寧に作られていることが感じられるキリリと引き締まった蕎麦汁も美味しく、半量ではなく普通盛りで良かったかな?と少々後悔を残した美味しい「せいろ」でした。


「せいろ」をいただき終えたところでタイミングよく運ばれてきた「花巻」は、「花巻」らしく蓋付きの器で登場です。


蓋を開けた際に香る海苔の風味を楽しみに蓋を開けましたが、期待が大き過ぎたのか海苔の風味は穏やかで、もっともっと海苔が自己主張してほしかったかな?といったところでしょうか。しかし、「せいろ」同様キリリと引き締まった汁が美味しく、納得の「花巻」でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば・十七』さんは、何をいただこうか迷う一手間加わった美味しい料理と充実した日本酒の品揃えがなかなかで、賑わいを見せながらも落ち着いた雰囲気の中、夫婦そろって蕎麦前と蕎麦に高い満足感を感じることのできるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


■深川発祥の神社「深川神明宮」

『大井更科@大井町』さんの程良い甘さの「だし巻き玉子焼き」

2018-11-07 17:35:00 | 東京23区(品川区)

東京都心での仕事を終えた帰り道、JR京浜東北線・大井町駅近くにある『手打ち蕎麦・大井更科』さんに立ち寄ってみることにしました。

お店に到着したのは開店直後の17時半過ぎと早く、先客の姿も無いことからか、一人で訪れているにも関わらず4人掛けのテーブル席に案内されます。そして、冊子になっている定番メニューから「奥多摩大辛わさび漬」と「だし巻き玉子焼き」をいただくこととし、併せて、別メニューの中にあった「梅水晶」を一緒にお願いします。

なお、「18時半まで飲み物1杯サービスです」と花番さんから案内されていたので、飲み物は生ビールをいただくことにします。


まずいただいた「梅水晶」は、梅のしょっぱさも穏やかな落ち着いた味わいでしたが、プチプチ&コリコリした食感に「らしさ」を感じることのできる「梅水晶」でした。

なお、サービスでいただいた生ビールは、グラスサイズ程度の小さな生ビールだろうとの予想に反して十分なサイズで提供され、少々驚きです。


タレと鰹節が掛けられた、予想とは異なる姿で登場した「奥多摩大辛わさび漬」は、山葵の風味はあまり感じられないように思いましたが、「大辛」というだけあって想像以上の辛さでした。


「梅水晶」と「奥多摩大辛わさび漬」をいただいている途中で生ビールが空となったことから、「だし巻き玉子焼き」が運ばれてきた時に、充実した品揃えの日本酒の中から栃木県の地酒「特別純米・四季桜」をお願いします。


食べ易いようやや小さ目に八等分された状態で運ばれてきた「だし巻き玉子焼き」は、見た目も綺麗で、ほんのり感じる甘さも程良くなかなか好印象です。


「だし巻き玉子焼き」が空腹を満たしてくれたことから、蕎麦にしようか料理を追加しようか迷いましたが、「野菜天ぷら」が700円という価格で提供されていたことから、量は多くないだろうと思い、青森県の地酒「特別純米・田酒」と一緒に追加でお願いいます。

追加でいただいた「野菜天ぷら」は、700円という価格でしたが6品と品数も多く、酒の肴としては十分な量と内容の天婦羅盛り合わせでした。


天婦羅盛り合わせをいただいたところで満腹に近い状態であったことから、〆の蕎麦をいただこうと思い再びメニューを広げますが、店内に掛けられていた黒板に「季節のおすすめ」として掲示されていた「岩のりせいろ」に目が止まってしまったことから、最後に、その「岩のりせいろ」をいただき、今日の蕎麦前と蕎麦を〆めました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ち蕎麦・大井更科』さんは、一品料理とお酒の品揃えも豊富で、特に日本酒と焼酎の品揃えは素晴らしく、加えて、それら料理とお酒のいずれもが良心的な価格で提供されているという、気軽に訪れることのできる町のお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『湧水@深大寺』さんのそば豆腐を使用した「湯豆腐」

2018-10-28 10:15:00 |  東京都(調布市)

夏以降、休日にうちの奥さんと二人で出掛ける機会が増えており、併せて二人でお蕎麦屋さんを巡る機会も増えています。そして10月最後の日曜日も、これまで訪れたことの無い東京都調布市にある深大寺を夫婦二人で訪れ、お昼ご飯をいただくために深大寺手打ちそばをいただくことのできる『そば処・湧水』(ゆうすい)さんへ向かってみました。


事前にインターネットで確認したところ、休日を中心に多くの方が訪れる人気の高いお蕎麦屋さんであるとのことから、開店25分前の10時過ぎにお店に到着してみると・・・。

お店の前には既に10人程度のお客さんが列を作っていましたが、お店の外に置かれているメニューなどを眺めているうちにその列は更に長くなり、店内への案内が始まった開店15分前には何人の方が並んでいるのか数えきれない程、その列の長さは長くなっていました。


案内された席に着いてメニューを眺めながら、混雑する人気店であることから蕎麦前をいただいて良いのかどうか迷いましたが、「せっかく訪れたのだから・・・」と思い、「にしんの甘露煮」と「湯豆腐」と「あなご天」を、「深大寺ビール」と一緒にお願いします。

それにしても、ほとんどの料理が300円から500円程度の価格で提供されており、なかなか良心的な価格設定ではないかと思います。


まず運ばれてきた「にしんの甘露煮」は、柚子胡椒(かな?)の風味がなかなか好印象です。
また、併せていただいた「深大寺ビール」は、名水仕込みのピルゼンタイプで、冷え具合も程良く、美味しくいただきました。


追加でお願いした純米冷酒「佐渡の湧水・真野鶴」と一緒にいただいた「湯豆腐(そば豆腐)」は、そば豆腐だからなのかしっかりした歯応えを感じることのできる豆腐で、夫婦二人でいただくにはもう少し量がほしいかな?と残念に思ってしまう、美味しい「湯豆腐」でした。


最後にいただいた「あなご天」は、ふっくら柔らかく揚っていて、納得の天婦羅でした。

なお、天婦羅をいただきながら改めて賑わう店内の様子を眺めてみると、お酒をいただいているお客さんは少ないものの、湯豆腐やたぬき豆腐(鍋)を頼んでいるお客さんの姿も見られ、お客さんそれぞれが思い思いの一時を過ごしているようでした。

また、若い花番さんの姿も見られましたが、接客もソツなく好印象で、気分良く蕎麦前と蕎麦を楽しむことのできるお蕎麦屋さんといった印象です。


まずまずの「湯豆腐」と「あなご天」をいただき満足したところで、赤城深山ファーム産の北早生夏新そばを挽いて打った細麺の九割蕎麦「湧水もりそば」を、売切れ次第終了の「山菜炊き込みご飯」と一緒にいただき、初めて訪れた深大寺散策が終了となりました。

ごちそうさまでした。


『よし房・凛@根津』さんの多彩な食材の「天ぷらの盛合せ」

2018-10-21 11:00:00 | 東京23区(文京区)

うちの奥さんと谷根千の散策に出かかた10月中旬の日曜日、昼食を取るために、根津神社近くにある『石臼挽き手打そば・よし房 凛』さんへと向かいました。

混雑することが予想できる人気店のため開店25分前に訪れてみると、既に1組のご夫婦が開店を待っています。そして開店時間の11時丁度に暖簾が掛かり、お店の中へと案内されます。

花番さんの丁寧な案内を受けて2人掛けのテーブル席に着き、早速メニューを眺めてみると、昼時ということもあってか手の込んだ料理は用意されていないようでしたが、日曜日のお昼に夫婦2人でいただく蕎麦前の料理としては十分な内容で、どうしようか?と考え「板わさ」と「天ぷらの盛合せ」をいただくことにします。


ビールをグッといただき、ホッと一息ついたところで運ばれてきた厚切りの「板わさ」は、厚みを感じることのできる歯応えがとても嬉しいです。


蒲鉾をいただきながら開店後10分で満席となった店内の様子を改めて伺ってみると、年配のご夫婦や若い女の子2人組など、訪れているお客さんの年齢層も偏っておらず、老若男女様々な方から人気を集めていることが伺えます。

店内の様子を伺ったりメニューを眺めたりしている途中で瓶ビールが残り少なくなったので、静岡県の地酒「吟醸・磯自慢」をお願いしましたが、天婦羅に時間を要しているようで、その「吟醸・磯自慢」も無くなってしまったため、更に福島県の地酒「飛露喜」をお願いします。

そして、「飛露喜」が運ばれてきた際、花番さんから「メニューには書いていませんが・・・」と、佐賀県の地酒「鍋島」や三重県の地酒「而今」等が紹介されます。


ようやく運ばれてきた「天ぷらの盛合せ」は、谷中生姜やズッキーニ、栗やキス等々多彩で、中でも葡萄の天婦羅は始めていただく食材でしたが何も言うことの無い素晴らしい天婦羅で、高い満足感を感じることのできた「天ぷらの盛合せ」でした。

なお、天婦羅をいただいている途中で「飛露喜」が無くなったので、メニューには書いていないと紹介していただいた佐賀県の地酒「鍋島」をお願いしましたが、期待を裏切らない、天婦羅の満足感を更に高めてくれる美味しい日本酒でした。


さて、見事な天婦羅をいただいたところで既に満足感と満腹感を感じていましたが、蕎麦はいただきたいことから最後に「せいろ」をいただき、今日の蕎麦前と蕎麦を〆ました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼挽き手打そば・よし房 凛』さんは、花番さんの落ち着いた大人の接客も好印象で、お酒の品揃えも料理も素晴らしく、谷根千の散策途中に夫婦で美味しい蕎麦前と蕎麦をいただくには最適なお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。