今日で、年号が変わる。庶民にとって、天皇制というのは何だろうか。為政者は支配の道具のひとつと考えている節がある。
戦前の天皇は、大いに利用された。天皇の国として、国民全員が動員された。軍部は、天皇を最大限利用した。
制度であって、天皇そのものに服従するという意味ではない。形式的な「命令」を受けるために、軍部が天皇を説得するのに、苦労した話が残っているなど、実質的に天皇の命令など求めてはいないし、尊重さえしていなかったことが、よくわかる。
とにかく、序列を決め、人の世をどのように支配するかの道具にしていることは確かである。
そもそも、現代では、一個の人間を、国民すべてが敬い、尊敬するなど、凡そ不可能な話である。人権的に考えても、皇室の存在は、問題だらけである。
もう、天皇制そのものの、存続自体の是非を考える時期がきているのかもしれない。
譲位ができたのだから、退位も認めなければならないし、現行の男系男子の皇室典範のままでは、天皇制そのものが存続できないのは明らかであり、何も触らずに、自然消滅するのを待つのも手段の一つかもしれない。
天皇の相当数が、側室の子供だと言われている。それはそうだろうと思う。そんなに継続して、男子が生まれるとは限らない。
天皇制そのものが、古き伝統をもっているといっても、時代によって、その形は、さまざまであって、現代は現代として、考えればいいのではないか。