デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

海底二万里

2011-09-08 23:17:23 | 買った本・読んだ本
書名 「海底二万里」
著者 ジュール・ヴェルヌ 訳 江口清  出版社 集英社(集英社文庫) 出版年 1993年

今度は潜水艦である。潜水艦というよりは、「征服者ロビュール」の空中船と同じように、夢の海底船、それを率いる謎の船長ネモたちが繰り広げる夢の冒険をたっぷりと描く。謎の帝国アトランティス大陸、海底火山、スエズ運河の下を通る通路、南極大陸の下を通過したり、さらには謎の金脈、オオダコとの激闘など、海をめぐる夢のような冒険話が次々と展開されていく。たぶんこの冒険小説は子供の頃読んでいないのではと思うのだが、大人になっても十分楽しめる超一級の小説である。さらに感心したのが、海が舞台なのだから、当然といえば当然なのだろうが、魚がふんだんに出てくることである。白鯨の鯨の蘊蓄ほどではないが、出てくる魚が本当に実在するのだとすれば、ここに出てくる魚の博物誌だけに注目してもいいかもしれない。
旅は突然に終わるのだが、ネモ船長の過去についてはちょっとほのめかされているだけで、消化不良だよなあと思ったら、これには続編というか、どうやらネモの過去に触れた作品があるという。いまこの「ミステリア・アイランド」の上巻をちょうど読み終わったのだが、なんとなくそろそろネモが出てきそうな気配。楽しみである。
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慌ただしく

2011-09-08 17:41:36 | お仕事日誌
明日から10日ほど留守することになるので、今日中やることを全部やらないといけない。
ということで慌ただしい一日となった。
9月24日の土蔵イベントのチラシを今日中に発送しないといけない、さらに余らせてもいけないので、まとめて送れるところに送る。デラシネの号外も作成して、配信。
アートタイムスもやらないといけないのだが、ほぼデスクの大野に丸投げ状態になってしまった。
帰宅してから新聞のスクラップをしたあと、寄付金の整理。明日は5時起きになるので、今日は酒も飲まず24時には就寝。なにか忘れていることがあるような気がするのだが・・・


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希望は絶望のど真ん中に

2011-09-08 13:08:40 | お仕事日誌
書名 『希望は絶望のど真ん中』
著者 むのたけじ  出版社 岩波書店(岩波新書)  出版年 2011

タイトルを見て、すぐに買った。96歳を超えたいまも現役のジャーナリストとして活躍するむのたけじさんが、3・11以降をどう見ているのか、それが書いてあると思った。
最近よく考えることは、東北をこよなく愛し、核を憎みつづけていた亡くなった井上ひさしさんだったら、東北がいま面している危機を、苦境を見て、なにを書き、何を話しただろうかということ。そろそろ巷には復興プランや勇ましい再興を説く書物が現れている。震災の被害をえさに金儲けをしているとしか思えないものばかり。井上さんだったら、どんなことばを紡ぐのだろう。きっと絶望的な状況にあっても、人びとに向かって希望のたいまつを掲げたはずだ。でもどのような言葉でと・・・
むのさんのこの本は3・11にも触れているが、直接それにむかってのメッセージではない、それどころから人類の発生のところから現在までを振り返りながら、人間にとって、人類にとっていちばん大事なものはなにかを熱く語り起こす。むのさんは人類学者ではなく、ジャーナリストであるから、なぞるのではなく、現代人が努力しなければならないと目的をはっきりとうち出す。これが実に小気味いい。
戦争をなくすという目的のために、いったい何が必要なのか、
今の世の中明るいものがあまりにも少なく、暗いものがあまりにも多く見えるが、両者はばらばらではない、「絶望と見える対象を嫌ったり恐れたりして目をつぶって、そこを去れば、もう希望とは決して会えない。絶望すべき対象にはしっかと絶望し、それを克服するために努力し続ければ、それが希望に転化していゆくのだ。そうだ、希望は絶望のど真ん中の、どん底に実在しているのだ」と明確に言い切るその潔さに感銘する。
もうひとつ本論とは関係ないが、感動したのは、むのさんのモットー「いのちがけで」「死にもの狂いで」「いばるな」をまさに座右の銘としていた先頃亡くなった黒岩さんのエピソードだった。
このエピソードを知るだけでも一読の価値はある。
この本からもらった勇気を少しでもより多くの人たちに分けてあげたいと思うような、一冊であった。
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