デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

一九四一黄色い蝶

2005-02-03 17:36:37 | 買った本・読んだ本
作品名 「一九四一黄色い蝶」
作者 岩崎京子 発行年 2004年12月 出版社 くもん出版

1941年は、12月に真珠湾攻撃があり、アメリカ・イギリスとの戦争がはじまった年。ここから日本は戦争の泥沼に入り込むわけだが、戦争は、一日一日生活の中に忍び込んでくる。のんびり屋の長女16才、慎重派の次女14才、あまったれの三女8才の三姉妹の目に映ったその歩みを伝える自伝的作品。いとこの出征、演劇部のなかで上演する作品をめぐっての先生と部員たちのやりとりなどを通じて、戦争が増殖し、人々の生活に入り込む様子がくっきりと描かれる。それも、こうしたなかで三人の少女がけなげに一生懸命生きようとする、ことばを変えれば、それがまだ辛うじて許された、あやうい平和と対照されることによって、命あるものへのいとおしさを訴える。その訴えが、決して声高ではなく、ひたむきに明るく生きる三人の姉妹の姿を通して描かれるだけに、胸にしみ込んで来る。
まだ里山であった成城の森で見つけた黄色い蝶は、命あるものへのいとおしさの象徴なのであろう。モノクロ映画を見ている時に、突如原色の黄色が目の前に現れたような、イメージにはっとする。ひらひらと舞う黄色い蝶の行方に、平和への切ない祈りがこめられている、そんな感じがした。
三姉妹の楽しいやりとりを見て、去年見たこまつ座の芝居「花よりタンゴ」を思い出したことも付け加えておく。けなげに生きることの大事さ、それを久々に思いおこさせてくれた作品だった。子供たちだけでなく、大人たちにも一読をすすめたい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

復活!

2005-02-03 12:06:44 | お仕事日誌
7時すぎに目が覚める。いつも通りの生活ペースに戻り、杉田まで歩いていく。梅の名所妙法寺の梅がちらほら咲き始めている。1月から急に寒くなったとはいえ、梅の季節になったわけだ。10時出社。もうぼっとしてはいられない。カバキネのチケットを整理、うーん、まだまだだな。指定はもうほぼ売れ切れなのだが、採算ペースにたどりつくまではかなりがんばらないといけない。そんな時懇意にしている演芸評論家のO氏から電話。東京新聞で紹介記事を書いてくれるという。ありがたいことである。
キエフで世話になったイーゴリからメールが来ていた。最後空港で「パサショーク(中締めの乾杯のようなもの、さあこれで終わりにしようといいながら、これを何度延々と繰り返したことか)」ができる体力が残ってなく、ごめんという。イーゴリらしい。笑ってしまった。
しかし今回キエフから持ってきた膨大な量の素材、これを整理するのはたいへんなことになりそうだ。もちろん貴重な財産ではあるが・・。
カバキネの件に関し、出演者に演し物の照明・音響についてのアンケートを送る。
明治村、野毛と電話で打合せ。
19時退社。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2005年2月
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28

バックナンバー