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「アサギマダラ」が眼の前にひらひら・・・

先月終わりごろ、秋探しに 榛名山麓を走っていました

林の縁にアザミの花が咲いているのを見つけ、パチリ !!していましたら、眼の前になんと「アサギマダラ」がひらひら飛んできました

「アサギマダラ」は「旅する蝶」として有名で、春から夏にかけて南から北へ移動し、秋になると南下するようだと聞いていましたから今頃見かけてびっくりです

「 アサギマダラ(➝漢字では、「浅葱斑」)」は、タテハチョウ科のマダラチョウ亜科に分類される蝶の1種です

成虫の前翅長は5~6cmほど、翅の内側が白っぽく(➝厳密には半透明の水色)、黒い翅脈が走っています

翅の外側は、前翅は黒、後翅は褐色で、ここにも半透明水色の斑点が並んでいます

半透明の水色部は、鱗粉が少なく、和名にある「浅葱(薄い藍色の意)」とは、青緑色の古称で、この部分の色に由来しているそうです

        アザミの花に留まって吸蜜する 「アサギマダラ」  

 

「アサギマダラ」はあまり人を恐れず、羽ばたかないでひらひら・・・フワフワ・・・と飛翔します

翅の鮮やかな模様が特徴的な大型蝶で、飛ぶ姿は優雅です

そんなチョウが、なんと2,000キロもの旅をすると云うのですからびっくりです ・・・ 2日間で740キロもの海上移動することがあるそうです

「アサギマダラ」は春の北上、秋の南下を繰り返す「渡り」をするチョウとしても知られています

「渡りチョウ」と云われる理由は、2000年に台湾から日本へ、翌年には日本から台湾への移動例が見つかったことが初めです

2002年には、本州から沖縄県の南大東島へ移動した4例の報告があったそうです

台湾との間には島々が連なっていますが、南大東島へは1000キロもの海を渡るほかありません

2005~2006年、小笠原諸島の父島での再捕獲や、長野県から台東沖の島までの2000キロを超す移動が確認されているそうです

「アサギマダラ」は、他の蝶に比べて生態の解明されていない部分が多い謎に包まれた蝶でもあるそうで、近年個体にマーキングをしてようやく少しづつ解明されてきました

渡りに関してもいつ、どの方向に、どれくらいの距離を移動するかということがマーキング調査で分かってきましたが、何がきっかけで渡りをはじめるのか、渡りをしない個体もあるのか、春に北上する個体と秋に南下する個体はどうやって方向が分かるのかなど今後の調査課題だそうです

但し、「アサギマダラ」は、時期、空間、植物の状況に柔軟に対応し、台風を活用して移動したり、雨が降る前に一気に移動したりと気象を読む能力に優れている蝶のようです

アサギマダラの群れは、秋口(9月~10月)になると、南西方向に向かって「渡り」を始めます

 現在分かっている生態は、1.決まった越冬態がない 2.成虫の寿命が長い 3.体内に毒のある成分を持っている 4.羽化してもすぐには交尾しない などです

通常のチョウは越冬態が決まっています

因みに、「アゲハ」や「モンシロチョウ」は蛹で、「キチョウ」や「アカタテハ」は成虫で、国蝶である「オオムラサキ」などは幼虫で、「ミドリシジミ」は卵で越冬します

「アサギマダラ」の場合、四国などでは主に2~3齢幼虫で越冬することが多いようですが、南西諸島では卵、幼虫、蛹、成虫とどれも見られると云われます

「アサギマダラ」の寿命は、四季を通じて長い期間成虫で過ごすようで、マーキング調査では4~5ヶ月充分生きているようです

「アサギマダラ」の体内にはアルカロイド成分が蓄えられており、これが渡りをする際、鳥などの捕食から防いでいるようです ・・・ 「アサギマダラ」の幼虫時ガガイモが主食だったことがアルカロイドの蓄積になっているようです

「アサギマダラ」の交尾には雄がフェルモンを出してメスを誘いますが、羽化した直後は雄はフェルモンがありません

フェルモン生成に必要な吸蜜を充分してから交尾行動に入ります

夏から秋にかけて、「アサギマダラ」の吸蜜する植物は、フジバカマ、ヒヨドリバナ、アザミなどのキク科植物です

これらでひたすら栄養補給をして脂肪を腹部に蓄え、渡りに備えます

オスとメスの区別は見分けにくいのですが、オスは腹部先端にフェルモンを分泌するヘアペンシルという器官を持っています

また翅を閉じたときに、尾に当たる部分に濃い褐色斑がある場合があるが、これは性票で雌にはなく、これで雌雄の同定が可能だそうです

       「アサギマダラ」の アップ  ・・・ 雄か雌か判別できませんでした

アザミを飛び回って、吸蜜していました 

 このあと、この「アサギマダラ」はどうしたのかな

 

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