投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2016年 9月 2日(金)08時52分1秒
『安保法制から考える憲法と立憲主義・民主主義』は三部構成で、最初に木村草太・杉田敦(法政大学教授、政治理論)・柿崎明二氏(共同通信論説委員)の鼎談、次に長谷部恭男・青井未帆・豊秀一氏(朝日新聞編集委員)の鼎談、最後に長谷部氏の単独論文「安保関連法制を改めて論ずる」が載っているのですが、この論文に次のような記述があります。(p98)
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【前略】憲法の基本原理が変更されたときも、国家は死ぬ。別の新たな約束ごとがそこに立ち現れる。そして今、日本の憲法の基本原理、つまり立憲主義に対して攻撃を加え、日本という国を殺そうとしているのが安倍政権である。石川健治教授が、7・1閣議決定以降の一連の政府の動きを指して「クーデター」と形容しているのは誇張ではない。日本という国家体制の最悪の敵は安倍政権である。
【中略】
従前と同様、日本自身の防衛のためにのみ武力を行使する、それで日本はより安全になるという政府の主張は、到底額面通りに受け取ることはできない。アメリカの戦争の下請けとして、世界中で武力を行使し、後方支援するための法制であることは、明らかである。
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うーむ。
昨年、清宮四郎のストーカーである石川健治氏のストーカーみたいになって石川氏の「7月クーデター説」の論理を辿ってみた私は、憲法学界では誰も石川説を支持していないのかな、と感じていたのですが、長谷部氏は強力に支持していたんですね。
ちょっとびっくりです。
また、「日本という国を殺そうとしているのが安倍政権」「日本という国家体制の最悪の敵は安倍政権」という言葉の強い調子にも驚きましたが、長谷部氏は政治運動に関わりすぎて、ちょっと精神の平衡を失いつつあるのでは、と懸念します。
ま、「安倍は人間じゃない。たたき斬ってやる」の法政大学教授よりはマシでしょうが。
今年のプチ反省
https://blog.goo.ne.jp/daikanjin/e/0ed9e9e87f909bda705b05a4e7fab4e6
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