五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

白雪姫より玉葛

2013年10月25日 | 第2章 五感と体感
日本人のアイデンティティを思索・考察するのに6つの要素からアプローチすることを私達は学んでいます。

・もののあはれ

・幽玄美

・甘えの構造

・侘び・寂び

・穢れと禊ぎ

・恥

先日、テレビをつけたら、たまたまフランス語講座の番組をやっていました。その日のテーマがSensibility。ちょうど意味と解釈を先生が説明していました。

「センシビリティとは感受であり、その感受とは、自分が認識しているようでしていないもの、ないようであるもの、当たり前だと思っていることです。」と。

とても解りやすい説明だなと、思いました。

自分の中で当たり前だと思っている考え方や風習、習慣的思考は、異文化に足を踏み込まないと意識化しにくいものなのです。

例えば、幽玄という言葉一つをとっても、言葉だけが独り歩きしているような印象を持ちますが、ファジーなあいまいさは、まさに幽玄です。
だからこそ、イエスとノーの答えを突き付けられると、怒りの感情や迷いの感情、戸惑いの感情が湧き出してくるのは、自分の心身にしっかりと幽玄なアイデンティティが根付いているからこその感情なのだと思うのです。

センシビリティとアイデンティティを敢えて平素の状態で意識化することは難しいかもしれません。

しみじみと感ずる「もののあはれ」のなかで、見えてくるものかもしれませんし、言葉の中に潜む言葉無くしても気遣い合う唖吽が「甘えの構造」を構築しているのかもしれませんし…。

源氏物語の「雲隠れ」は、まさしく日本人のアイデンティティを象徴化した章でもあると思っています。
光源氏の最期を雲隠れとした何も書かれていない白紙こそ美しきかな。。。と、思うのは、私だけではないはずです。

彩色豊かなグレーこそ、私自身に宿る芯であるように思います。

長谷寺参りの玉葛が生き別れの乳母と出会い、新たな人生が始まる源氏物語「玉葛」は日本的シンデレラストーリーです。
そこから見えてくるものは、林檎を食べて眠ってしまうお姫様よりもガラスの靴を履きカボチャの馬車に乗るお姫様よりも感受的には確かに身近なものかもしれません。

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