五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

傾聴3 出てくる言葉

2010年07月07日 | 第2章 五感と体感
私たちは、言葉を話すことで対人との関係を保っています。

心の中に湧きあがる疼きが、自分の感情に意識化されると、その疼きを自分にとって相応しい言葉で表現したくなります。

言葉は、自分と相手を結ぶだけのツールでは無さそうです。
言葉は内在する自分と外的な自分を結ぶための大切なものでもあるようです。

疼く気持ちを言葉で表現したくても、表現できないのは何でしょう?

自分が平素使っている感情表現を思い出してみると、気付くことがあります。
案外、使用している感情表現の言葉は多くはありません。

例えば、「好き」「嫌い」という感情表現の言葉があります。

「好き」と「嫌い」という言葉の中にどのくらいの気持ちが含まれているのでしょう?
どんな背景があるのでしょう?比喩的な表現をするとしたら何に例えられるでしょう?
そして、同じ好きでも、どのくらい好きなんでしょう?

言語療法の楽しさは「そこ」にあります。

一見単純な言葉でも、その言葉を紡ぐ背景を聴いていくと、どんなに言葉数の少ない人でも、じっくりと聴いていくとその人の豊かな人生経験を見ることができるのです。

子供にも同じことが云えます。

子供だからと言って馬鹿にしてはいけません。

子供は子供で生まれてから今日までの成育史があるわけです。経験したことを学びながら考え方や感じ方を身につけて行きます。

だから、出てくる言葉には深い深い意味があるのです。そして、同時に湧き出す感情には必ず意味があります。

どんな言葉が出てこようと、平然と受け容れていく聴き手の度量が必要なのです。聴き手が「無防備」な状態でなくては、たぶん話してくれないでしょう・・・

時間をかけて信頼関係を構築するためには、話す人よりも聴き手の訓練が必要なのです。

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