五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

役割と距離

2016年05月14日 | 第1章 意識と知覚
役割と距離2016年5月14日

どんなに他者と関わっても他者は他者です。
でも、自分の問題と他者の問題について距離が測りにくくなるのは、やっぱり親子の関係でありましょう。
身体が痛むほど子供の事を心配するのは、母親の役割のようにも思いますが、自分自身どこの何が心配なのか?不安なのか?を吟味してみると、自分自身の防衛機制と関係している事の方が多いようにも思います。「子を思う」ことが自分の理想と重複しているとしたら、一旦それを離してみる必要がありそうです。
ただ、案外親子の距離感について気付かないことのほうが多いかもしれませんが、敢えて、自分の理想と現実のギャップとそこから湧きだす不安感を意識化してみると、我が子が自分なのか自分が我が子なのか曖昧になって混合している事もありそうです。

自己実現とは、自分自身が目指すものであって、他者である「子」の自己実現とは違います。

かといって、何らかの行為に対して意見を伝える事も他者の役割の一つでありましょう。自分の概念を伝える事も他者のアイデンティティの統合をはかる上で大切な選択肢の一つになるからです。
他者との関係において、他者が何も示さなければ、選択する心の揺れを経験する事ができません。揺れる心は自己の成長を助けてゆくはずです。
諸々を天秤にかけ、ゆらゆらと揺れながらも何かを選択していきながら生きていくのが人であるのかもしれません。

「人と成れ」という言葉の意味は、年を重ね経験を積んでゆくことで初めて見えてくるようにも思います。

親の期待に応えようとする子供も、立派な自己実現でありましょうし、子供の将来に期待する親の望みも立派な自己実現です。
良いとか悪いとかの問題ではなく、そういった感情が芽生える方が自然かもしれません。
そのような現実を知った上で、上手に距離を測ることができると良いのでしょうが、それが上手く出来ないのが、人でもあると思うのです。
ゆらゆらと揺れながらも自分と向き合ってゆけば、自ずと距離が測れてくることは、真の事と信じています。


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