五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

繋がる事の喜び

2015年08月29日 | 第2章 五感と体感
繋がることの喜び2015年8月29日

秋の気配が近づいてきたと同時に、友人知人の作品展や展覧会、諸々の展示会が目白押しです。8月中、企画の展覧会で興味深いものも多かったのですが、ほとんど見逃しており残念です。
昨日、横浜そごう美術館で開催中の歌川国芳展を滑り込みで鑑賞しました。31日までです。

江戸後期の浮世絵師の描く画は、能と歌舞伎好きにはたまらず、特に謡曲の演目である土蜘蛛や船弁慶、鵺等の浮世絵をじっくりと見ることができました。修羅場や妖怪が登場したり、動物が擬人化したり、京都の鳥獣戯画を更に劇画的描く作風は、日本人のもののけ文化が投影され、見えないものを見る力と想像力素晴らしさに圧倒されました。
「ここまで描くか、、、ここまで表現するか、、、いやいや、あり得ないでしょ。。。」
そんな思いは、漫画のワンピースや進撃の巨人にも繋がるわけで、
見せ場に何十分も時間をかけてしまう歌舞伎は、想像力の賜物であると改めて腕組みしながら唸りつつ、改めて江戸後期の浮世絵師の破天荒さを満喫したのでした。
しかも一昨日、能の土蜘蛛を観たばかりであり、その際、能楽師が撒く蜘蛛の糸を拾い、頂いて帰りました。
今まで、気にもしていなかったのですが、共に観た友人が「切り方が真っ直ぐではないわね」と気付き、家に帰りテーブルで伸ばしてみると、うねうねとした並みの様な形でしかも一ミリ位の幅で長く切られていることが解りました。
この技は、とても素人にはできるものではありません。しかも紙テープの先端には鉛の微小な重りが付けられており、細かい工夫が成されています。
労働力と賃金を考えると、蜘蛛の糸の一つだけでも創作料をそれ相応の金額が掛かるわけですが、職人の仕事は、手がかかる割には、割に合わないのが通常です。(本来ならば割に合わなくてはならないのですが。)
歌川国芳の浮世絵師としての仕事、そして、彫り師、摺り師にしても、一つの作品を作り上げる事に魂を注ぎ込むわけです。
割に合わない仕事であっても、出来上がりの素晴らしさの達成感は、金額の問題では無いと思ってしまうところが、「人」なのでもあるかもしれません。
繋がることの喜びを満喫するために今の人と人との繋がりに心を籠める事は、自分の生き甲斐にも繋がってゆくことになるのです。
職人の仕事から日本人の精神性が見えてきます。少しでも何かに繋げてゆければ、それも私の役割であり喜びかと思うのです。

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