五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

思い込み

2009年01月28日 | 第2章 五感と体感
先日、映画の話題で雑談が盛り上がりました。

頻繁に映画を観た時期というのは人それぞれだし、各々の思い出が映画とリンクし合っているから、観た人の思い込みは、映画の内容とはかけ離れたものになっているのです。

20年以上も前の映画の「ブリキの太鼓」の話題になった時に、私は、妊婦が生のニシンを食べるシーンを思い出す、と云うとほとんどの人はそのシーンを覚えていませんでした。
いつしかそのシーンが自分の無意識に入り込み、自分が妊婦を経験した時に、にしんを見ると気持ち悪くなりました。
さりげないシーン。映像作家は、一コマ一コマを繋げて映像にしていきます。作家にとっては、その一コマに魂が宿っています。

でも、観る側は、流れる映像の「ある場所」を何らかのとらわれた気持ちによって自分なりに解釈しているのです。

先日アメリカの画家アンドリューワイエスが逝去しました。

彼の観る風景は、見たものを描いていません。いったん心というフィルターを通してキャンバスに表現します。ワイエス自身が、そのことを自分の絵画論として語っていました。リアルな風景として見える風景絵画。でもそこには自分の心が描かれているのです。

囚われた概念。簡単に言うと、「思い込み」。
それが、一歩引いて「自分の解釈」というところまで意識がいけば、ちょっとは気分が楽になるようにも思うのですが・・・

「思い込み」という言葉を「解釈」に変えてみると、すこし、客観的に自分をみれるかもしれません。





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