五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

源氏物語・女の精神的自立

2008年11月04日 | 第1章 意識と知覚
源氏物語に登場する人物は、430人だそうです。
紫式部は、一人一人の人生をすべて見ているかのように「個性化」して表現しています。だから、読んでいると本当に実在した人物のように思えてくるのです。

1千年前も現代も人の心の動きにあまり違いを感じません。
女性の権利という視点で見れば、理不尽なことばかりですが・・・

儚げに描かれる女性達

でもいつしかその儚げな自分に気づき、何らかのカタチで自己実現を図ろうと意識し出すのです。「気づいた」女性たちは、なんとも美しい。
生命力に充ち溢れ、イキイキとなります。

光源氏への想いを経ち、次々と出家していく彼女たちを見ていると、尼になりそこから見えてくるもののほうに希望を感じるのです。

逆に、自分の決意(出家)を最後まで認めてもらえなかった光源氏最愛の紫の上ほど悲しい最期はない、と私は思います。

「自分は、何のために生きているのか?」
この自問自答をすることに「気づくこと」が精神的自立の一歩になるのかもしれません。二歩目は、「行動すること」。。。ということでしょうか。
そこから先は自分次第・・・




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源氏物語・出生の秘密

2008年11月04日 | 悔いのない人生とは?
「墓場まで持っていくお話?」それとも「秘密をしゃべっちゃう?」

源氏物語の中でも、いくつかそのような話があります。

光源氏は桐壺帝の寵愛する藤壺をと慕い、ついには子供が生まれてしまいます。
それを知るのは、僧侶のみ。
しかし、藤壺の臨終によって、その秘密を僧侶が「帝」となった子供に話してしまいます。

因果応報・・・

その後、光源氏の正妻である女三宮に光源氏が可愛がる柏木が密通してしまい、子供が生まれてしまいます。
その子「薫」は、ヘンな空気を感じ取りながら、遠慮がちで生真面目で優柔不断な青年へと成長していきます。

意識して感情・思考・行動を抑えること「抑制」といいます。
「抑圧」は、「抑制」を無意識にしていることをいいます。
自分の感情を抑え続けていると、抑圧が深くなっていきます。

聞きたくても聞けない話。
ヘんだと思っても聞くに聞けない状況は、ほんとうに辛いものです。

源氏物語・宇治十帖は、「心の狭い男の解釈」で締めくくられます。
彼が、どんな人生を送ったのか、ちょっと知りたいけれど・・・
現代人にも多く居そうなタイプです。
光源氏が「雲隠れ」なら、薫は「霧の中」ってところでしょうか・・・

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