五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

震災を語る

2007年01月17日 | 第1章 意識と知覚
阪神淡路大震災から12年。

あの日、横浜に住んでいる私も微細な揺れを感じました。
七時頃のテレビでは、未確認の情報が飛び交い、8時を過ぎたあたりで、大変なことになっていることが、徐々に伝わり出しました。
子供を幼稚園に送り、歩きながら空を見上げると、ヘリコプターが、西に向かい、続々と飛んでゆきます。

時間が経つに連れ、だんだん不安になってきました。
頭に浮かんでいるのは、神戸に住む親しい友人。
電話をしても繋がらない。
そのうち、公衆電話なら繋がる、という情報が流れ、近所の公衆電話掛け込み、かけますが、当然繋がらない。
そして、友人から電話があったのは、夕方。

安否の確認は、離れて暮らしている者にとっての最低条件。
それからの私の対応は、はっきりいって、お粗末なものでした。

どんな状況で、どんな風に脱出したのか、そして、今、どんな状態なのか。。。
彼女が、面々と話すのですが、心の距離は、地図上の距離よりはるかに遠く、結局何も力になれませんでした。

私が経験した苦い経験です。

そんなわけで、私は、この日に、「聴くことの感性」を再確認するようにしています。
自分以外の人の心の状態は自分のようにはわかりません。全て私の心を通して伝わってきます。どんなに客観的に、、なんて、思っていても、自分の取り方で相手を解釈しているのです。
ましてや、話を聴いて欲しい人は、その相手の心の状態を敏感に察知します。

1月17日。
自分の心の状態を再確認。
謙遜さ。
想像力。
そして、命の尊厳。
思いやり。

私という小さな存在が、私なりに「震災を語り継ぐ」ことに意味を感じています。

皆さんは、どんな思いで一日を過ごすのでしょうか。

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