五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

富士山は美しい

2007年01月05日 | 第2章 五感と体感
小学生の六年間弱、神奈川県茅ヶ崎市に住みました。
海と山を堪能し開放された楽しい生活でした。

両親の実家は東京にあり、福井に住んでいた頃は開通したばかりの新幹線にワンピースなんぞをを着せられて乗っていました。
おしゃべりしているよりも、じっと黙って風景を観たり、人の様子を眺めたり、会話に耳を傾けることの方が楽しい子供でした。現在の人一倍喋る私からは、想像できない方もいらっしゃることでしょう。

米原から新幹線に乗り、茶畑と富士山が見えると、車内中の人がうっとりとその姿を眺めます。
その頃の感動する人々の様子を見、私なりに「富士山は美しい」と学習したようです。
未だに、新幹線に乗ると、富士山の姿を必ず確認します。

そんな私が、茅ヶ崎に引っ越したお陰で、皆の憧れである富士山を見ながら生活する事となりました。

大山を中心に丹沢の山々を北西に眺め、西に目を移すと雄大な富士山がいつもそこにありました。

「いつもそこにある」

これが、私の「普遍」の始まりだったのかもしれません。

春はおぼろげな姿を見せ、夏までは朝夕の姿が美しく、うろこ雲の広がる高い空になってくる頃になると、お天気の良い日はいつも眺めることができました。
季節や天気によって姿を変えて現れる富士山は、「いつもある」私の心の平安の媒体になって、なくてはならない存在となっていったようです。

美しい存在は、私の心の投影です。
幼い頃からの経験や語られる神話がいつしか、体と心に溶けこんでゆき、「普遍」と絡み合い、それが私にとっての無意識に認識する「美しさの定義」となるように思います。

美しいと思う心の情景は、私の五感と体感から生まれるものです。
湧き上がる記憶と言葉を今年も語らせていただきます。

人の心は、体の体積以上に広く深く大きなものです。
この無限の可能性を言葉にしてゆくことは、私の生き甲斐です。

本年も宜しくお願い致します。

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コメント (2)
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