Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

A-League Grand Final への道

2010-03-20 | Aussie & Kiwi
Melbourne Victory 2 Sydney FC 1 21st February Melbourne Etihad Stadium

A-League 屈指の好カードがついに Final Series で実現した。昨シーズンまでの直接対決は12試合で Melbourne の5勝5分け2敗。 ライバルと言うには Sydney FC の奮起が必要な結果だった。しかし今シーズンの直接対決は Sydney の2勝1分け。 第10節ではアウェーの Etihad Stadium で Alex Brosque そして, Mark Bridge の2ゴールで 3-0 で宿敵を下し第20節でのアウェーでの直接対決はスコアレスドローそして最終節ホームでの Regular Season での優勝の掛かった Melbourne 戦は 2-0 の快勝を収め宿敵の前で Season 優勝を飾った。そして通算の直接対決でも4勝6分5敗とほぼ五分に星勘定を戻してきた。
しかしこの試合はホームの Melbourne Victory が 2-1 で勝利を収め今シーズン対 Sydney FC 戦初勝利を挙げた。チームの重鎮である Kevin Muscat の復活が大きかった。  Melbourne の2ゴールはいずれも Muscat から作られたチャンスだった。16分には Sydney DF Stephan Keller と Simon Colosimo の間に割って入った Nik Mrdja に絶妙のパスを出し先制ゴールを演出し、40分には Alex Brosque からボールを奪いカウンター攻撃に繋げ最後は Hernandez のゴールを引き出した。先制ゴールの Nik Mrdja は A-League 創設以来 Central Coast Mariners に所属していたが今年2月5日、突然 Melbourne Victory と契約し物議を醸した。これは負傷した Melbourne のFW Billy Celeski の戦線離脱の補充とされている。そして来シーズンから再び Central Coast でプレーするらしい。 

 

しかし Mrdja は73分に Sydney の Shanon Cole に肘を入れて一発退場となってしまう。これで次のSydney FC とのMajour Semi Final, には出場出来なくなってしまった。それでなくとも Melbourne のFW は Robbie Kruse, Archie Thompson の二人が負傷で離脱中なのだが。 この Mrdja のプレーには伏線があった。 先述した離脱中の Kruse だがの負傷は Regular Season 最終節で Terry McFlynn からの後方タックルを受けた為。 試合前からホームの Victory サポーター達は異様な雰囲気を醸し出していたらしい。
そして2点ビハインドの Sydney FC は43分、 Brosque のヘッドを受けたワールドカップ、Asian Cup の日本戦でゴールを決めた John Aloisi のボレーシュートが Melbourne ゴールに突き刺さり1点を還した。今シーズン自身5ゴール目。そして A-League 通算10ゴール目であった。 Aloisi のアウェーゴールは敗れたとはいえ次のホームでの一戦を大いに楽にしてくれる得点と思われた。

“我々は次の試合で何をすべきかを解っている。 先週の日曜日(シーズン最終戦)で行った事をすればいいんだ。そこには大観衆がいる。日曜日と同じ雰囲気を作ってくれるだろう。 Melbourne は素晴らしいチームだ、我々を撃ち負かすことが出来る。しかし我々がしっかりと守れば、我々がゴールを挙げる事が出来る。”
試合を振り返った Aloisi は“我々は日曜日の試合よりもいいスタートを切る事が出来た。そんな中で Melbourne が先制をし、更にその後の20分主導権を握られ、2失点目を喫した。1点を還した時に何とか挽回できると思ったが相手が1人少なくなった事に乗じる事が出来なかった。我々はもっとやれたはずだった。” と語った。
そして試合後噂される来シーズンからA-League に加盟する新チーム Melbourne Hearts との契約に就いては“まだ何も決まっていない。”とコメントした。

一方 1st Leg で勝利を収められなかった Sydney FC の Lavicka 監督は試合を振り返りまず。 “ Disappointed ( 失望した)“と2点失点を悔いた。
“我々はもっといい結果を望んでいいた。2nd Leg に向けてのアウェーゴールは良かった。ゲームはまだ続いており Sydney での 2nd Leg は非常に興味がある。”
DF陣が何度もスルーパスを通された事に就いては、 “相手攻撃陣は素晴らしい攻撃を見せた事は解っている。彼らは2度我々をスルーパスとロングボールで危険な目にあわせた。 ハーフタイム中に相手の攻撃に就いて確認仕合、後半はそれに対応できたと思う。”
勝利を収めた Melbourne のErnie Merrick 監督は “アウェーゴールは気にならない。この試合は勝った試合だ。次の試合では我々がアウェーゴールを記録できる。” とのコメントを残した。
次の試合もライバル心むき出しの好ゲームが期待されると思った。 

 


Wellington Phoenix 3-1 Newcastle Jets 7th March  Wellington Westpac Stadium

All Blacks から All Whites そして Yellow Fever

万年最下位。まさにその言葉がぴったりだったのは一昨年までだった。
A-League 発足後の New Zealand のチーム、New Zealand Knights そしてWellington Phoenix 。しかしそれも今シーズンから無縁になりそうだ。
Cake Tin と呼ばれる Westpac Stadium には 32,792 人の大観衆が集った。そしてその9割以上は地元 Wellington Phoenix を後押しする。 そして彼らはその大観衆の期待に応えた。シーズンの成績は Wellington が3位、Newcastle が6位。そして直接対決では開幕戦で当たった Jets に Phoenix はアウェーで敗れたが ( 2-3 ) 続く11月4日の第10節ではホームで 3-0 の快勝を収め、11月22日の第14節でもアウェーながら Paul Ifill のゴールで勝利。シーズンは2勝1敗であった。
しかし1発勝負の 試合では前節の Gold Coast 戦の様にしぶといところを見せて勝ちに繋げるのが 2007-08 の Grand Final 覇者の Newcastle Jets であった。

Wellington のスタメンは Perth 戦で警告を2枚受け退場になった DF Jon McKain に替って All Whites の Ben Sigmund がスタメンで起用された。他にも Tim Brown, Tony Lochhead そして Leo Bertos が All Whites のメンバーだが彼らは Los Angels で行われたメキシコとの Friendly Match を終えて2日前に Wellington に帰って来たばかりであった。その主力選手達の移動時間と時差がコンディションにどれだけ悪影響を与えるかが心配された。
Newcastle のスタメンは Gold Coast 戦でスタメンだった攻撃的MF Labinot Haliti に替って2008-09 シーズンに 16歳208日で A-League 最年少記録デビューを飾った Ben Kantarovski が起用された以外は同じメンバーだった。
そして先制したのはアウェーの Newcastle だった。20分、 Wellington ゴール前に入れられたボールは Sigmund がヘッドでクリアーするもそのこぼれ球を Mat Thompson に拾われそのまま放たれたシュートは Wellington のゴールネットを揺らしてしまった。
先制点を許した Wellingtonであったが大歓声を背に次第にペースを握る。特に Manny Muscat がスペースを作る動きをしてチャンスを作る。そして37分、Greenacre がNewcastle のDF Ljubo Milicevic を振り切り入れたクロスをファーサイドの Tim Brown が Newcastle ゴールに蹴り込み同点に追い付く。 Gold Coast 戦では奇跡のファインセーブを繰り返した GK Ben Kennedy だったがこのシュートは止められなかった。 そして以降、90分を終わって Ball possession が Wellington 56-44 Newcastle , そしてシュート数が Wellington 10-5 Newcastle と数字が物語るようにホームの Wellington が攻め込むシーンが続いた。
しかし最も得点に近い決定機を作ったのは Newcastle だった。 Tarek Elrich が GK と1対1になるシーンがあったがシュートを Wellington ゴールに捻じ込む事は出来なかった。
延長戦に入っても先の決定機を迎えたのは Newcastle . 交替出場の Sasho Petrovski のシュートはゴールポストを激しく叩いた。 
しかしながら試合を決めたのは地元の大歓声を受けた Wellington Phoenix のストライカー Paul Ifill 延長前半ロスタイムに Adam D’Apuzzo のマークを外して放った低い弾道のシュートがKennedy の手を掻い潜って Newcastle ゴールに突き刺さり遂にリードを奪う。Ifill は Newcastle 戦3試合連続ゴールとなった。
更に115分、交代出場のブラジル人 コンビ Daniel と Diego のコンビでチャンスを作ると もう1人の交替出場選手 Eugene Dadi がダメ押しのゴールを決め Preliminary Final 進出を決めた。

  
試合後 Wellington のRiki Herbert 監督は “ 全くもって素晴らしい“と試合結果を喜んだ。 ”選手達にはこういう事もさせることもある。 彼らは私を失望させなかった。 誰も疲れを見せなかったと思う。 Leo Bertos は試合にやや入り切れていなかった様だったが Tim Brown の疲れを感じさせない動きは驚くべき称賛に値する。 延長戦に入ればあとはメンタル勝負以外の何ものもでもない。最後まで走り続けた事が決勝の2得点に繋がった。“

メキシコ戦を終えたばかりのAll Whites 達のスタメン起用に就いては、
“彼ら代表選手をどうしてクラブチームで使いたくないんだ? クラブが選手を育てておりこういう強行スケジュールは起こりうることだ。精神的に我々は疑っていない。この試合での選手達は素晴らしかった我々は多くを行わなかったが、彼らは本当によくやってくれた。この試合結果はまだ一つのチャプターに過ぎない。” 
名匠 Herbert 監督 の次の狙いは Grand Final 進出だ。  続く

 

5シーズン目の Hyundai A-League

2010-03-20 | Aussie & Kiwi
オーストラリアの A-League 。Final Series も終わりGrand Final 進出の2チームが決まった。来る3月20日、メルボルンの Etihad Stadium で行われる Grand Final は地元Melbourne Victory が Regular Season の覇者であり宿敵 Sydney FC を迎える。 5シーズン目にしてこの両者が Grand Final で対戦するのは初めて。サポーター同士はこの“世紀の一戦”にむけて早くもヒートアップしていると思われる。
5シーズン目に入った Hyundai A-League は今シーズンから Gold Coast United と North Queensland Fury の2チームの新加入が認められ10チームで覇を競う事となった。シーズン序盤はGold Coast United が好スタートを切った。開幕戦で Brisbane Roar を3-1 で降しいきなりデビューイヤァー初勝利を飾ると North Queensland, Adelaide United を破り3連勝。そしてシーズン後半になっても優勝争いに留まった。 その原動力となったのが昨シーズンまで Wellington Phoenix でプレーした New Zealand All Whites のエースストライカー Shane Smletz。昨シーズンまで弱小チーム にいながらゴール数は2007-08 が 9. 昨シーズンは12と得点王に。そしてシーズン最優秀選手賞ともいえる Johnny Warren メダルをも受賞した。 Gold Coast に移籍した今シーズンはなんと 19 に跳ね上がりリーグの2年連続得点王に。そして昨シーズンまでPSV Eindhoven でプレーしたSocceroos のDF Jason Clina の活躍も見逃せない。 Debut Year の快進撃は2009年8月現在 Queensland 州でもっともリッチと認定された、オーナーのProfessor Clive Palmer 氏の潤沢な資金に依るところ大きい。やはり資金力は重要な戦力か?
第14節を終わっても勝点26は2位 Sydney, 3位 Melbourne を抑えての首位だった。しかし昨シーズンの覇者 Melbourne も黙ってはいなかった。第15節、11月21日、アウェーで Brisbane Roar を Archie Thompson のゴールで 1-0 で降すと Gold Coast が Adelaide と引き分けた為首位に立ち、15節から5試合3勝2分けで首位を走る。
だが今シーズンは久々に好調なところを見せる Sydney FC が12月5日、第17節の North Queensland Fury 戦で 4-1 の快勝を収め、12月23日の Central Cost Mariner 戦まで3勝1分けで Melbourne を追走。 そして12月27日、第21節でベテラン Steve Corica のゴールで Adelaide を破り North Queensland に敗れた Melbourne を抜いて単独首位に立った。 
ここで再浮上してきたのが Gold Coast United 。第21節時点では Brisbane Roar を 5-1 で粉砕し Melbourne を抜いて首位 Sydney と2勝点差の2位に上がると、そこから5試合3勝2分けで23節ではSydney , Melbourne を従え再び首位に立つ。そして第25節まで首をキープした。
しかし第26節で敗れ、 Sydney, Melbourne が勝利を収めた為3位に転落。最終節を残しての上位の順位は下記の通りだった。

Melbourne   47 47-30 +17
Sydney       45 32-23 +10
Gold Coast  44 38-33  +5
Wellington    37 34-29  +5
Perth          36 38-24  +4
Newcastle    34 32-43 -12

最終節、首位の Melbourne は2位の Sydney と直接対決というしびれるカードが残されていた。勝つか引き分ければ Melbourne は2シーズン連続の Regular Season 制覇となる。Sydney FC が勝てば、初のタイトルとなる。そして3位の Gold Coast は7位の North Queensland Fury との対戦。 この時点で Gold Coast の優勝は皆無に等しかったが2位に入れば Major Semi Final からの登場となり Grand Final への道がぐっと近くなる。
2010年2月14日。 Sydney Football Stadium で行われた優勝のかかった大一番。ホームの Sydney は 25,407 人を集めたホームの声援を後押しに受けライバル Melbourne を 2-0 で破り5シーズン目にして初めて Regular Season のタイトルを奪い、来年の Asia Champions League 出場権を勝ち取った。今のシーズンは守備の強さが特徴。失点23はリーグ最少失点で堅実に勝星を重ねた。
Gold Coast は最終戦では North Queensland に 1-2 で苦杯を喫し3位に留まった。しかしその躍進は特筆される結果。 North Queensland Fury はかつての Liverpool の英雄 Foweler の入団等で話題をさらったがシーズンの成績は8勝8分11敗で7位。 最後は同じリーグ新加盟の Gold Coast を破り意地を見せた。
3位以下では今シーズンは Wellington Phoenix と Perth Glory が大健闘。毎シーズンこの東西両端のチームは最下位争いを続けていたが、今シーズンはこれまでと異なり上位争いに加わることも。 特に Wellington は最後の3試合を3連勝で締めくくりシーズン4位に滑り込んだ。 最終節、 Central Coast Mariners を 3-0 で破った事は大きく、 Final Series をホームで戦える事となった。
低迷したのは昨シーズンの Grand Finalist でもあった Adelaide United 。 Pre Season Match が始まっても全オーナーの Nick Bianco氏の後任は決まらず Sasa Ognenovski ら主力選手の流出で序盤から勝ち星が伸びず10月24日アウェーで Melbourne Victory に 1-3 で敗れる引分け2つを挟んで4連敗。ようやく第18節、アウェーで Brisbane を 1-0 で破ったがその後も第25節まで3分4敗。最後の2節に連勝したものの最下位に終わってしまった。最後の19試合で3勝5分8敗、勝点11しか上げられなかった。だがシーズン後の Asia Champions League では好調。来シーズンは期待出来るかもしれない。

Gold Coast United PK 戦で沈む Minor Semi Final 2月20日 
Gold Coast United のホームグラウンド Skilled Park で行われた Newcastle Jets との Minor Semi Final は90分を終わっても両チームゴールは決まらず延長戦に入っても決着はつかずPK戦にまでもつれ込んだ。Regular Season での順位は Gold Coast 3位。そしてNewcastle Jets は6位。しかし今シーズンの対戦成績は Newcastle Jets の2勝1敗だった。その直接対決の結果の方がこの試合に反映されたのかもしれない。 試合は Gold Coast が立ち上がりから主導権を握る。22分には All Whites のエースストライカー Shane Smeltz が Charlie Miller のスルーパスを受けフリーで Newcastle ゴールにシュートを放つが GK Ben Kennedy が右足でクリアー。決定的な先制のチャンスであった。その直後にも Miller が Newcastle ゴール前でボールを浮かせて相手DF陣の背後にボールを入れ Gold Coast FW Joel Porter が走り込むがここはかつて Sydney FC のメンバーで浦和 REDS のワシントンをマークした北京五輪メンバーの Topor Stanley がカバーに入る。劣勢だった Newcastle は38分、2007年 Asian Cup 優勝のイラク代表のメンバーだったAli Abbas のスルーパスから Matthew Thompson が抜け出し強烈なショットを放つが Gold Coast  GK Jess Vanstrattan がストップ。その1分後、再び Gold Coast は Newcastle ゴール前に迫り Smletz  が Caravella のスルーパスを受けてシュートに持ち込むが低く抑えられた弾道は、またもGK Kennedy がストップ。前半は両チームのGKのファインセーブで締まった試合となった。
しかし Kennedy の快進撃は後半になっても止まらない。 65分には Socceroos のレギュラー Jason Culina が攻撃参加してシュートを放つが Kennedy がナイスセーブでクリアー。 Jason Culina の父親、 Branko Culina はかつて Sydney FC を率いて ACL で浦和 REDS と対戦。そして今は対戦相手の Newcastle Jets の指揮を今シーズンから担っている。 83分には 交替出場の Dino Djulbic のクロスに逆サイドに走り込んだ Porter が合わせたヘッドは遂に Kennedy の守るゴールを破るかと思われたが僅かに右上にそれた。試合はスコアレスのまま延長戦に入る。開始早々には ブラジル人 MF Anderson Alves da Silva が100分には Smletz がそれぞれ強烈なショットを放つがゴールネットは揺らせられない。 逆にその直後、 Anderson がボール処理を誤り 交替出場の Gold Coast FW Mirjan Pavlovic がボールを奪いフリーでドリブルシュートに持ち込むが必死に戻った Gold Coast DF Bas Van Den Brink のタックルが失点を防ぐ。延長後半に入っても Gold Coast の攻勢は続くが Smeltz のシュートは 守備に入った Newcastle のFW Tarek Elrich がクリアー、その後の James Brown, Smletz の連続シュートも GK Kennedy がファインセーブを連発しついにスコアレスのまま勝負はPK戦に委ねられた。
PK戦では5人ずつが決め、 サドンデスに入ったNewcastle 6人目、かつては韓国 U-17, U-20 代表選手だった Song Jin Hyung を迎えた。しかし Song 撃ったシュートはクロスバーを越えてしまった。 これで試合内容が圧倒的に押していた Gold Coast は続く Kristian Rees が決めれば勝負はついたのだが Ress のシュートも Song 同様クロスバーを越えてしまった。 Newcastle は7人目の Topor Stanley が決めたが Gold Coast は Caravella のPKはこの試合の “MVP” Kennedy に防がれ万事休す。 相手のシュート数を12本も上回る29本のシュートを放った Gold Coast のデビューシーズンの挑戦は 2007-08 シーズン覇者の Newcastle Jets と言うよも GK Ben Kennedy の前に終わりを告げた。シーズン得点王となった Smeltz は最後の6試合は得点を挙げられずこの試合も無得点で終わった。そして観客数は天気が良かったにも関わらず僅かに 4,109 人。これは昨シーズンの Adelaide vs Brisbane 戦の 8,472 人を大きく下回る Final Series のワースト記録であった。

  
 

Wellington Phoenix  PK戦の末に次ラウンド進出を決める 

Minor Semi Final Minor Semi Final のもう一つのカードは Wellington Phoenix vs Perth Glory 。A-League 加盟10チームで東 ( Wellington ) と西 ( Perth ) の両端に位置する都市をフランチャイズにおくチームの対戦となった。これまでは最下位を争う両チームだったが今シーズンは Final Series 進出を果たした。 Regular Season での直接対決は1勝1敗1分け。 しかしここ Westpac Stadium では Wellington の1勝 ( 2-1 ) 1分け ( 1-1 ) であった。
そしてこの Minor Semi Final も試合はPK戦にもつれ込み Wellington Phoenix が勝利を収めた。試合は開始4分にPhoenix の MF Tim Brown が額の負傷で一旦ピッチの外に運び出されれば Perth FW Steven McGarry が交錯プレーでピッチで倒れて運び出される両選手とも現場に戻ってこられたが激しい肉弾戦の応酬となった。そして Perth がやや攻勢に試合を進める。 23分には Scott Neville が右サイドを突破、 Phoenix 左サイドバックの Tony Lochhead を振り切り放ったシュートは GK Liam Reddy がストップ。開始から Neville は何度も対峙するAll Whites の Lochhead を振り切るシーンを見せチャンスを作った。 Wellington はAll White のエースストライカー Leo Bertos が執拗なマークにあいなかなか動けない。
しかし先制したのはホームの Phoenix 。今シーズン対 Perth 戦では2ゴールを挙げているPaul Ifill の素晴らしいヒールパスに走り込んだ Manny Muscat がエリア内にボールを送ると Chris Greenacre の右足を振り抜き Perth ゴールネットを揺らした。 そして観客 24,267 の9割以上が地元サポーターと思われる大歓声の後押しを受けて一気に Phoenix が主導権を握り攻勢に出る。 前半ロスタイムには Ifill のミドルシュートが Perth ゴールを襲うが GK Tando Velaphi がファインセーブでクリアー。51分には再び Velaphi が Vince Lia の至近距離からのショットをセーブ。 
Perth ベンチは57分、 Wayne Srhoj, Todd Howarth を下げて Scott Bulloch そして Soccreoos の Mile Sterjovski を投入し挽回をはかる。そして遂に67分、 Jacob Burns のFKがファーサイドでフリーの Neville を捉えて Neville が押し込んで Visitor のPerth が同点に追いついた。 
そして 1-1 のまま試合は延長戦にはいり 104分、 Wellington DF Jon McKain が Perth FW Danny McBreen の背後からタックルを入れこの試合2枚目の警告を受け退場となりホームの Phoenix は1人少ない状況となってしまった。 ここで Wellington ベンチは得点者の FW Greencre を下げて All Whites の DF Ben Sigmund を投入し守備を固め、Brown, Lochhead のAll Whites メンバーがしっかりと守備に入り残りの約16分間を守り切りPK戦へと突入していった。
PK 戦は3人目まで Wellington が Ifill, Durante, Brown と連続で決めたのに対し、Perth は2人目 Sekulovski, 3人目Bulloch のショットが連続して GK Liam Reddy に止められ、Wellington 4人目 Adrian Caceres が決めて大観衆の集った Cake Tin ( ケーキ鍋 ) の愛称の Westpac Stadium の大歓声を引き出した。 この大歓声は3か月前、ワールドカップ予選のプレーオフで All Whites が歓喜の予選突破を決めた試合を彷彿させた。 

 
 

これで Phoenix は2週間後、再び Westpac Stadium で Newcastle United と Preliminary Final 進出を掛けて相対する事になった。

Perth Glory は敗れはしたが今シーズンの A-League を大いに盛り上げた立役者である事は変わらない。 A-League 発足前の NSL から存続するチーム。NSL 時代は Grand Final にも進出するチームだった。今シーズンの結果を今後の躍進の礎として欲しい。    続く