Mr.コンティのRising JAPAN

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Iceland 代表。遥かなる思い出。 Japan 3-1 Iceland 25th Feb.

2012-03-05 | EURO Football
ワールドカップ予選、ウズベキスタン戦の4日前。その“準備試合?”としてIceland を招いて親善試合が行われた。Iceland と言えばサッカーではなかなか馴染みが無いが Handball では欧州でも列強。そして日本と同じ捕鯨容認国として Norway と共に欧州では叩かれる事がしばしば。
ただし私は何故捕鯨問題がこれだけ世界で叩かれるかのは不思議でならない。 今年初め英国紙に“欧州での捕鯨高は日本のそれよりずっと高い。”と言う記事があった。イギリス人から言わせれば“それは Norway と Iceland のみの漁獲高で英国は関係ない。”と言う事らしいが…..
2008年10月。リーマンショックの最初の影響を受けたのが Iceland 。しかし2月17日の英国紙には
“ Iceland’s Viking Victory “ と言う見出しがあった。そして文頭には “ Congratulations to Iceland. “ と言う行で始まっていた。
一時は同国の GDP と同額の債務があり同国の国債の格付けも BBB+ であったのが BB- に格上げされたとの事。そして OECD の発表によると年間経済成長率は 2011年は 2.9% であったと発表され、 2012年は 2.4% となり2連連続のプラス成長となる見込みで2010年は 7% だった失業率は2011年は 2.9% となり 2012年は2.4% に下がると見られている。
そして対外債務は 2010年は GDP比 11.2% であったのが今年は 3.4% に下がり更に翌年は無くなる見こみとの事であった。
その要因は色々あるが EU に加盟していながら通貨は €を採用せず Icelandic Kroner を採用を続け Kroner 安になった事から輸出製品の国際競争力が付いた事となり輸出が伸びた事等が要因となっているらしい。ギリシア、スペインと異なり輸出アイテムがある国はやっぱり強いと言う事か…..


Iceland 代表と言えば70年代日本が“対戦する事が出来た”数少ない欧州の代表チームだった。
1971年7月に2カ月後にソウルで開催されるMünchen 五輪予選の強化合宿として日本協会は代表を欧州に遠征させ当時欧州でも列強だった Borssia Mönchengladbach や Southampton 等と7試合を行い Copenhagen ではデンマーク代表(メンバーは五輪代表であるがデンマーク協会では A マッチとして認定 ) との試合も組まれた。デンマーク代表戦では世界の釜本が2ゴール で健闘するも 2-3 で惜敗する。
そしてこの遠征は6戦6敗であったがデンマーク戦の好勝負がアイスランド協会に評価され予定されていた遠征が終わり帰国する前にアイスランドに招待されAマッチが組まれた。
そして日本は杉山隆一の2ゴールで Iceland 代表を降したのだった。
この様子は当時、専門誌で報道された記事を立ち読みして知ったのを思えている。もう40年以上昔の話だ。


この試合に就いて Iceland ではどの様に報道されたのだろう….

Experienced players of Japanese team ( 遠藤はスーパースター )

今日の試合で日本代表は国内リーグでプレーする選手達で臨むがそれでも大変経験に富んだ選手がいる。

世界をリードする男 Yasuhito Endo は同国でも屈指の選手だ。 ガンバ大阪でプレーする彼は代表試合出場数 112 を数える国際的な選手だが日本のクラブチームでしかプレーした事が無い。 遠藤はワールドカップ 2006年大会と2010 年大会にメンバー入りし2010年南アフリカ大会ではデンマーク戦で貴重なゴールを決め決勝トーナメント進出の立役者の一人となった。 
遠藤はこれまで歴代日本代表出場100試合以上を記録した4選手のうちの1人だ。

遠藤は Mainichi Daily News 紙に2月29日にワールドカップ3次予選の最終戦ウズベキスタン戦を控えているが
その試合はあまり気にかけていないと語った。

“2月29日の試合はあまり気にしていない。我々は Iceland 戦に集中し好結果を残す事に集中している。この試合には多くの新しい候補選手が選ばれている。彼らはまだ未経験だが経験を重ねる事は良い事だ。 彼らはコーチが彼らに期待する事を理解するのに時間が必要だ。” 31歳の遠藤は語った。



そしてビッセル神戸でプレーするストライカーの Yoshito Okubo は久々の代表選出となった。しかしかれは2010年ワールドカップ南アフリカ大会でプレーしている。  その後彼はドイツの Wolfsburg でもプレーをした。
29歳の大久保はこれまで日本代表で53試合出場を果たし, Wolfsburg では9試合に出場しその後スペインの Mallorca でもプレーをした。

“選手とされた事を知った時は驚いた。 これは私にとってはまさにラストチャンス。しかしそういう事は考えずにただ出来る事をアピールしたい。” 大久保は The Mainichi Daily News に語った。

イタリア人のAlberto Zacchereoni 日本代表監督は25人の選手の中で5人の初選出の選手を選んだ。 その中の1人が昨シーズン J-League で12ゴールを上げた10代の Hidetake Kanazono だった。

世界ランク30位の日本は既にワールドカップアジア最終予選に進出を29日に対戦するウズベキスタンと共に決めている。しかし次の試合はグループ1位を決める試合となる。
Iceland 戦に出場した選手の何人かはウズベキスタン戦にも起用されるだろうがその試合には欧州でプレーする14選手が合流すると考えられる。

この試合は日本代表との3回目の対戦となり40年以上前の夏に Reykjavík の Laugardalsvellinum 競技場で対戦した時は日本が 2-0 で勝利を収め、2004年 England の City of Manchester Stadium で対戦した時も日本が3-2 で勝利を収めたが当時ここでプレーする ( Manchester City 所属の ) Heidar Helguson が2ゴールを挙げた。

当時のメンバーは下記の通りだった。

In 1971: Thorstein Olafsson, John Atlason (captain), Olafur Sigurvinsson, Gudni Pham, thru Stephen's son, John Edvaldsson, Matthias Excellency, Eyleifur Hafsteinsson (Steinar Jóhannsson 85th), Hermann Gunnarsson, Asgeir Eliasson, Thomas Palsson.

In 2004: Arni Arason, Ivar Ingimarsson, Peter Marteinsson, Hermann Hreidarsson, Out: 'John Karl Gudjonsson, Brynjar Bjorn Gunnarsson, Arnar Gretarsson, Indriði Sigurdsson (Marel Baldvinsson 77th), Heidar Helguson, Eidur Gudjohnsen (captain).


Iceland のある中心選手が日本代表では遠藤を知っていると話していた事がテレビ中継で報じられたがそれは地元紙が遠藤を取り上げたからか? しかし改めて彼の偉大さが解る気もした。
更に 1970年代初めの釜本、杉山の偉大さも。
1971年対戦時の日本代表のメンバーはよく解らないらしいが2004年対戦時のメンバーは下記の通りだった。

GK 楢崎、 DF 坪井、宮本恒、中澤、加地、稲本 ( HT 福西 ) 小野 ( 60’ 遠藤 ) 三都主、中村俊輔 ( HT 本山 )
FW久保 ( HT 鈴木 ) 玉田 ( HT 柳沢 )
0-1 5’ Hreidarsson , 1-1 21’ 久保、2-1 36’ 久保、2-2 50‘ Hreidarsson , 3-2 58’ 三都主 
82’ Gunnarsson 退場

この試合の翌々日同じ競技場で欧州選手権前の England と対戦し日本は小野伸二のゴールで 1-1で引き分けた。England のゴールはオーウェンだった。

歴史を紐解くには対戦相手の報道を調べた方が良い事も再認識した。




Japan - Iceland 3-1
Iceland 代表チームは大阪で行われた日本代表との親善試合に 1-3 で敗れた。日本のゴールは全て Iceland のDF陣を破ったもので Iceland はArnor Smarason のPKで1ゴールを還したに留まった。この試合はLars Lagerbäck監督のデビュー戦でもあった。

Iceland イレブンは開始わずか94秒で悪夢を見た。 Ryoichi Maeda が Gudmundur Kristjánsson と競りながらヘッドを Iceland ゴールに捻じ込んでしまった。



Iceland イレブンは前半日本に脅威を与えられなかった。目立ったビルドアップが出来なかったが何度も危険地帯ではボールを奪ったがゴールは遠かった。

Icelandは前半を 1-0 で終えた。フィールドプレーでは対等にプレーしたが空中戦では主導権を握られた。
後半Iceland は良い立ち上がりを見せたが、いけないミステークを犯した。
中盤で Steinthor Frey がボールを奪われ右サイドにワイドに開いた Jungo Fujimoto にボールを送られた Arnor Sveinn Adalsteinsson は誰も藤本にマークに付けずシュートを許しスコアーを 2-0 とされた。
その直後から Iceland も攻撃に転じる場面が創られ何度も CK とスローインが見られたが得点には至らなかった。

79分に再び攻勢に出た日本は3点目を決めた。 FKがPAの右外にいた Tomoaki Makino に送られそのまま槙野が放ったショットが Iceland ゴールに突き刺さってしまった。
後半は調子よく試合を進めていた Iceland イレブン達にとってこのゴールは堪える失点であった。



試合終了間際に PK を得た Iceland はArnor Smarason が決めて 3-1 として試合が終わった。

Iceland の選手達はよくファイトし突破もここ大阪で見せた。Olaf Johannsesson の突破からよくチャンスを掴み掛けたがそれはよく見られる試みでこの試合は結果に結び付かなかった。
Lagerbäck 監督の目指すところはまだ浸透していない様であったがこの試合だけでは判断できないだろう。

両チームとも “B代表チーム”であった事は注視すべきで日本はほぼ全員が国内でプレーする選手で Iceland も
昨秋ポルトガル戦で 3-5 で敗れた試合に出場したHallgrímur Jonasson のみがこの日の代表レギュラー選手であった。
右サイドバック選手の発掘が急務であるがこの日開始94秒に失点の原因を創った Gudmundur Kristjánsson はDFの選手とは言い難く後半から投入された Skuli Jon の方がやや良いプレーを見せ今後のオプションとなると思われた。



結果は 3-1 で日本の勝利であったが、出来れば完封勝をして欲しかった。
しかし相手もわざわざ日本に遠征に来ているので“手ぶらで帰りたくない。”と言う気概はテレビを見ていても伝わって来た。それが最後のPKに結びついたか。
当初、Iceland も国内クラブチーム所属の選手で来日の予定であったが数人の北欧でプレーする選手も召集した。
欧州選手権予選でレギュラーだった FW Gudmunsson ( AZ Holland : 7試合 ) H. Helguson ( QPR England : 5試合 2ゴール ) R. Gislasson ( QB Denmark : 5試合 ) MF B. Bjarnason ( Standard Liege Belgium 6試合 ) A> Gunnarson ( Coventry City England 5試合 ) G. Sigrudsson ( Swansea Wales 5試合1ゴール )
DF : Saevarsson ( Braun Norway 7試合 ) Sigrudsson ( Honefoss Norway 7試合 ) E. Johsson ( Wolves England 5試合) I. Sigurdsson ( Viking Norway 5試合 ) らは来日しなかった。
もしアウェーでフル代表と試合をしたらどんな結果になっていただろう?

Arnor: Would show me and prove
“試合開始時は我々は前に出ようとはしなかった。ゴールに向かうには時間が掛かった。” MF Arnor Smarason は試合後に語った。

Gardar Johannsson がPA内で(槙野に)倒されて得たPKを決めた Smarason はこの試合、 Iceland の選手の中では最高のパフォーマンスを披露した。彼の得点は代表13試合出場で2得点目となった。

“前半の中盤迄もっと我々はやれると思ったが日本は素晴らしいチ-ムだった。後半は日本とは何とか対等にやれるシーンもあったが前半の2失点は大きかった。 この日は経験に乏しいメンバーが主体だったので勝負どころで上手く出来ない場面があった。” Smarason はこう語った。

新監督にこの試合でアピールする事は出来たか?の問いに就いては。
もちろんだ。 完璧に準備を行った。私は自分自身に証明したかった。 昨年は減退した年だった。しかし長期間に渡りコンディションを上げて良いフォームを固め完璧に復帰して来た。この試合の雰囲気は大変良く、こう言う機会を持てた事を充分に楽しめた。 こう言うムードを充分に楽しめた。“  新監督に就いてはの問いには
“新監督と共に良くやれたと。彼は良き仲間達を準備した。 彼は何をやりたいか解っている。そして選手には良いメッセージを発信し、私は将来良くやれるとだろう。” と語った。


Lagerbäck: true overall

試合後の記者会見で Lars Lagerbäck 監督は日本のメディアにチームと個々のパフォーマンスと何故若手中心のメンバーとしたのかと言う問いにこの様に回答した。

Lagerbäck 監督は守備的に試合に入ったばかりの開始2分の失点を悔やんだ。

“開始の20分~25分のプレーには満足していない。しかしその後は徐々に試合に順応して行けたと思う。そして最終的には選手達のパフォーマンスには満足している。 もちろん我々は敗れたくは無かった。 
しかし我々は殆どの選手達がこんな大観衆の前でプレーした事が無い事に注意せねばならなかった。 何人かの選手はパフォーマンスの高い日本チームを相手にした代表デビュー戦であった。“

Arnor player of the future

日本では後半から登場したFreyr Thorsteinsson とスタメンで MF だった Arnor Smárason の評価が高かった。

“いや、我々はハンドスプリングスローの練習は特にはしない。しかし彼が必要な時は試合中に半戸スプリングスローを行う。観衆の反応は楽しかった。そして試合には良いスパイスとなった。しかし我々はエンターテイナーでは無い。 試合中は可能な限りボールをキープしていたい。そしてもしこう言う事が必要であればハンドスプリングロールをやらせるだろう。それはコーナーキックの様によく飛ぶからだ。  Arnor はゲームでは新鮮感があった。彼は将来のある選手だ。いかなる攻撃のバリエーションも恐れずにトライしていた。

スウェーデン人のLagerbaeck 監督の代表監督デビュー戦は黒星となった。
これで Iceland 代表監督のデビュー戦は3連敗となったらしい。



Olafur Johannesson - 0-3 loss to Denmark (outside)
Young Lions - 0-2 loss to Trinidad (outside) Dwight Yorke の2ゴール !!
Asgeir and Blaze - 2-1 victory over the Faroe Islands (home)
Atli Edvaldsson - goalless draw with Norway (outside)
Gudjon Thordarson - 0-1 loss to Norway (home)
Logi Olafsson - 1-7 loss to Slovenia (outside)
Asgeir Eliasson - 2-0 victory over Spain (home)
Bo Johansson - 2-1 victory over Luxembourg (outside)
Sigfried Held - 1-2 loss to Bahrain (outside)
John Atlason - goalless draw with Kuwait (outdoor)
Gudni Pham - 0-4 loss to Wales (home)




この試合の4日後 Iceland は Montenegro と対戦し 1-2 で敗れた。日本戦が参考になったのかな?
また Montenegro 戦もこの試合の詳細を探す事としよう。



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