Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

連敗で最終予選へ  Japan 0-1 Uzbekistan 29th Feb.

2012-03-03 | 夏季五輪
54分、攻撃に転じていた日本だが香川が浮かしてウズベキスタンゴール前に入れたボールは CB ⑤ Filiposyan がカットし MF ⑳ Magdeev に繋ぐ。 Magdeev は中央から爆発的なドリブルで一気にハーフウェーラインを越えると右サイドを上がった ⑯ Hasanov に送る。 そしてファーサードに入れたクロスに FW ⑪ Nasimov が飛び込みヘッドで合わせる。 GK 川島がそのヘッドをブロックするもリバウンドがFW ⑨ Shadrin の前のこぼれ、そのまま日本ゴールに押し込まれてしまった。 



北朝鮮戦に続いて先制ゴールを許してしまった。しかしこのウズベキスタンのカウンターは見事だたなぁ。まぁゴールが決まる時はいつもそうなんだけど。 ⑳ Magdeev が ⑯ Hasanov にパスを出す時ボランチ ⑱ Kapadze が右から中へ切れ込み遠藤のマークを上手く遅らせていた。 
この失点で日本イレブンの目が醒めると思った。( 北朝鮮戦でも醒めなかったけど ) そして日本がウズベキスタン陣内でボールを回し続ける。 
71分、日本が素晴らしいボール回しを披露する。長友がボランチ ⑦ Haydarov からボールを奪い、中の遠藤に繋ぐ。そして前線の香川に送ると香川がワンタッチで乾に送り更に右サイドの岡崎に戻す。 岡崎は CB ⑥ Filiposyan 左SB⑥ Rakhmatullyev に囲まれながら左の李忠成に送る。 李は中央やや右に走り込んだ乾に戻しゴール前に走り込んだ香川にスルーパスを送る。香川がシュート体勢に入るが右 SB ⑲ Inomov がスライディングでブロックをしゴールに至らない。
73分には遠藤から右サイドの内田に大きく展開されると内田は中の香川に送るとワンタッチで右サイドの岡崎に送るが何故かオフサイドフラッグが上がる。 この約2分間がこの試合最高に沸いたシーンだった。
80分を過ぎるとウズベキシタンイレブンの球際の強さが目立ち始める。スタンドも多くの視聴者も宮市の投入機会を今か今かと心待ちにするが長友が負傷を訴え駒野がアップを始める。そして83分遂に長友がベンチに下がってしまい宮市の出番は無くなってしまった。 




87分30秒、ウズベキスタンはカウンターから ⑥ Rakhmatullyev からボールを受けた ⑪ Nasimov がシュートを放つが僅かにクロスバーを越えてくれた。 今野、吉田がそれぞれマークに付いていたのだが….
88分17秒には ⑨ Shadrin が ⑪ Nasimov に送り撃たれたショットはゴールの右に外れる。 88分33秒、右サイドを上がった内田に岡崎からボールが入るがまたもオフサイドフラッグが上がる。 ロスタイムに入り吉田が前線に上がってくるが91分47秒には⑪ Nasimov から⑯ Hasanov にパスが通り GK と1対1になるがシュートは川島の正面を突き追加点は決まらない。
ウズベキスタンはロスタイムに入っても時間を稼がずにシュートを撃ってくれる。まだツキは残っているなぁ。これが“消化試合”でなければこうはいかなかっただろう。
92分36秒には乾から香川にスルーが入るがここもシュート体勢に入るが ② Ismailov が身を挺して阻止。 これが最後のチャンスだっただろうなぁ…と言う予想は当たった。 

  

94分24秒、前線でボールを持った乾が遠藤に下げ前線の香川にめがけて放り込まれたがその前に ⑤ Filiposyan がヘッドでクリアーしたところでロスタイム4分が過ぎカタール人のバリデー主審の試合終了のホイッスルが鳴り響いた。
ホームで、半分以上レギュラーのいないチームを相手に黒星。 ちょっと予想外の結果だった…..

日本のスタメンはほぼベストメンバー。本田圭祐の不在は香川がトップ下に入り今回は清水エスパルスの藤本が2列目右に入り、岡崎が左に起用され埋められた。 
ウズベキスタンは前節タジキスタン戦で 3-0 で勝利を収めたが7選手がイエローカードを受け、うちDF Shavkatjon, Tuhtahu, MF Tursunov, Galiulin, Djeparov FW Geynrikh ら6人が累積警告2枚となり日本戦は出場停止となっていた。
特に Djeparov, Geynrikh が出場出来ないとはそれだけで戦力は半減するはずだった。 9月の日本戦にスタメン出場した MF Victor Karpenko はこの試合はベンチにも入っていなかった。前節タジキスタン戦ではベンチ入りしたが出場はしなかった。
かつてのスーパースター Maksim Shatskikh はタジキスタン戦に続いてベンチ入りしなかった。 昨シーズンは所属先の Arsenal Kiev では今シーズンは17試合の出場に留まっている。 
1997年、あのワールドカップフランス大会予選でも 出場をしていた Shatskikh はこのワールドカップ最終予選も出場してくるのだろうか…
日本戦のスタメンで “レギュラー” だったのは GK Nesterov, DF Ismailov そして MF Haydorov そしてKapadze くらいで、FW Shadrin 以外の前のタジキスタン戦、その前の北朝鮮戦ではベンチ入りすらしなかった選手が6人もいた。
FW Shadrin はこの2試合ではベンチ入りをしたが出場機会は無かった。

あまり日本では報道されていなかったがウズベキスタンは試合の4日前、日本入りする前の2月25日、韓国代表とアウェーで“練習試合”を行っていた。しかも韓国はベストメンバー。韓国はこの時点ではまだ3次予選突破を決めておらず最終戦のクウェート戦で敗れたら予選敗退の危機もあったので結構真剣勝負であっただろう。
この試合は 4-2 で韓国が勝ったがこの試合のスタメン8人が日本戦のスタメンに名を連ねた。そして結局 Haydorov 以外の日本戦に出場した13選手が韓国戦に出場していた。
日本も25日にはアイスランド戦が組まれたがその試合に出場してウズベキスタン戦にも起用されたのは藤本、遠藤、今野、駒野の4選手だけだった。
その上ウズベキスタン代表は1月17日にクウェート戦, 29日にUAE 戦をアウェーで行っておりそれぞれ 0-1 で敗れているが、国内リーグも終わっている現状を踏まえてかその時期から始動を始めていた。
また日本戦に出場した選手達の中でも Ismailov ( 長春亜泰 ) Magdeev ( 青島中能 ) らが東アジアに馴染みがあり (出場機会が無かった K. Todjiev も中国 江蘇瞬天所属 ) Haydorov ( UAE Al Shabab ) , Hasanov ( Qatar SC ) らシーズン中の選手もいた。そしてこの日は出場停止だった中心選手の Geynlich は水原三星の所属だ。
こうして考えればウズベキスタンのコンディションは試合前日に来日する欧州勢が多かった日本とは比較にならないほど上回っていたと思われる。




それでも前半の日本は何度かチャンスを掴んだ。
16分、香川からのスルーパスが右サイドに流れたハーフナーに通りクロスを入れるとウズベキスタンDFに当たりあわやオウンゴールとなるところだった。中央に走り込んだ岡崎のマークに付いた⑭ Andreev が手で岡崎を押したがホイッスルは鳴らなかった。
22分には決定機を迎えた。 香川からのスルーパスがDF ② Ismailov の股間を抜けて岡崎に通る。そして⑲ Inomov をかわして放ったシュートはファーサイド、左上のクロスバーを叩き惜しくもゴールにならない。 25分には長友が長躯ドリブルで左サイドを上がり中に切れ込みながら右サイドにゴロでラストパスを送るが滑り込んだハーフナーには僅かに合わなかった。
前半ロスタイムに入るとCB吉田が上がってくる。そして ⑯ Hasanov と競りながら放ったヘッドはクロスバーを越えてしまった。

前半は香川のスルーパスが目立った。所属先の Dortmund でも HSV 戦の様に先制ゴールをアシストするなどナイスパスを連発し Die Kicker の ベスト11にも選ばれる等の活躍だったが後半に入ると、特に乾が投入された後はその乾が香川の役を担い香川が“ラストパス”を受ける側に立った。 
敗戦の中でも乾は収穫では無かったか?さすがに所属先の Bochum で結果を出している選手と思いその抜擢にもさすがと思った。

  

宮市が起用されなかったのはただ不運だった。 長友の怪我がなければチャンスはあっただろう。今週行われる Manchester City 戦でも出場機会があるだろうか…..

それからマスコミを筆頭にウズベキスタンを過小評価しすぎていなかったか?
昨年の Asian Cup では日本、オーストラリアに次ぐ3位に入った実績を持つ国だ。 今行われているロンドン五輪予選でも出場チャンスが充分にある。2010年 FIFA U-17 では準々決勝に迄勝進んだ。
同国サッカー界のスーパースターは2010年 FIFA World Cup の開幕戦南アフリカ対メキシコ戦で主審の笛を吹いたRavshan Irmatov 審判。同国の Rafael Ilyasov 審判も線審を務めた。
また首都タシュケントには Real Madrid Football School が開設される事が同意されたが、この“事業”にはIslam Karimov大統領の令嬢 Gulnara Karimova 氏が1枚噛んでいるがかつて彼女は在スペインウズベキスタン大使館で従事しておりその際は FC Barcelona の Joan Laporta 元社長とも交流があったらしい。
そこは元共産圏。官を上げての強化が容易になされる。 今年行われるオリンピック、そして次のワールドカップの出場権を勝ち取れば国から報奨金が出る事は必至だ。
ソ連邦時代、首都タシュケントはモスクワ、レニングラード(サンクトペテルブルグ)、キエフに続いて4番目の大都市だったが当時から存在するクラブ、パフタコールは全ソ連リーグでは中位に位置していたクラブだった。しかし“ソ連代表”には選手は選ばれていただろうか? 当時の中心選手は Dinamo Kiev の選手が多く他には Dinamo Moscow や CSKA, Supartak, Locomotiv 1982年大会にはシェンゲリア、チバーゼと言ったグルジアの選手もいたけど…

翌日主将の長谷部が最終予選前に“緊急合宿”を提言したらしい。
最終予選は6月に始まり3試合行われる。欧州組みは数週間前にシーズンが終わったばかりでコンディションが心配、と言う事だろう。 J-League との調整がどうなるかだ。
またこの敗戦で第1シード権を失ったという報道が広くなされている。これで韓国かオーストラリアと同じ組になる事となったが、この2カ国も日本とは同じ組になりたくはないだろう。 しかし前回のワールドカップの結果から日本と韓国がシードされるかもしれない。
第2シードとなったとしても恐らくイランも第2シードとなり同組になる事が避けられる。 そうなると第3シードのウズベキスタンかイラクのどちらが同じ組になるだろう……

消化不良に終わったウズベキスタン戦であったがその直後に中継されたなでしこの試合でそれが一掃された。
現地入りしたのは2日前。時差が残り気候も変わり調子が上がらない中欧州でも列強のノルウェーに先制される苦しい立ちあがり。しかし前半終了直前に鮫島からの縦パスを受けた宮間が左サイドを上がり入れたクロスに逆サイドの永里が身体で押し込み同点。後半は阪口からボールを受けた川澄が放ったミドルが相手DFに当たってノルウェーゴールに飛び込み逆転。以降は主導権を握り見事勝利を収めた。 立ち上がりはリズムが掴めずも終わってみたら勝利を手にしている。まさに強いチームの試合運びだった。
そして私は家内に云った。

日本女性はすばらしい。


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