Mr.コンティのRising JAPAN

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ドイツがイタリアを苦手なのは?

2006-03-02 | EURO Football
日本がボスニア代表と引き分けた翌日の今日、3月1日、欧州を中心に世界各地で16試合の代表A マッチが行なわれる。ワールドカップに出場するアジア代表の中では、韓国がアンゴラとイランがコスタリカと、そして本来はアジアカップ予選で日本と対戦する予定だったサウジアラビアはポルトガルと対戦する。また今日はアジアカップの予選も9試合行なわれる。主なところでは クウェートがバーレーンと,イラクが中国とそれからカタールがウズベキスタンと対戦する。欧州、南米の列強も好カードが目白押しだ。ワールドカップで日本と同組のライバル達の中ではセレソンはロシアとアウェーで。クロアチアはホームでアルゼンチンと。一方オーストラリアサッカールーはこの日対戦予定だったアジアカップ予選のレバノン戦が延期となった。今年1月シドニーの海水浴場でラバノン系の移民と地元の白豪成年たちとの衝突があったが、それに危惧した為ではないらしい。しかし、対戦していたらその試合結果の影響は少なからずシドニーでは出ていただろう。 イングランドはウルグアイをホームに迎える。そんな中、世界が最も注目する試合はおそらくフィレンツェで行なわれるイタリア対ドイツの国際Aマッチであろう。この対戦は2003年8月にシュツッツガルトで行なわれて以来2年7ヶ月ぶりとなるが、その時はイタリアが 1-0 でホームのドイツを破っている。過去この両国は27回対戦しているがイタリアの12勝7敗8分、得点はイタリアが38、ドイツが32だ。 そしてイタリアはワールドカップ、欧州選手権でドイツに負けたことが無い。両者はこの舞台で過去6回対戦しているがイタリアの2勝4分けだ。その2勝はいずれもワールドカップ。1970年メキシコ大会の準決勝は延長戦で4-3とドイツを降した。転倒して脱臼しながらもバンテージで腕を固定して最後までプレーしたベッケンバウアーが印象的だった。そして1982年スペイン大会の決勝戦。満身創痍のドイツに対して2次リーグに入ってからパオロ=ロッシが復活し、アルゼンチン、ブラジル、ポーランドを撃破して勢いに乗るイタリアとの戦いは試合前から見えてきたのかもしれない。それでもイタリアはアントニオーニが怪我で決勝には出場できず、開始7分にはグラチアーニが怪我で退場。そして24分はPKのチャンスをカブリーニがワールドカップ史上ただ一人PKを失敗したキッカーとなる。だがドイツにも若き日のリトバルスキーのドリブル突破以外は攻め手が無く前半を終えたが56分にはバンビーノ・デ・オロことロッシが得点王となる大会6点目を決めて先制。68分にはマンオブザマッチに輝いたタルデリが追加点80分に若きヒーローアルトベリが駄目押しの3点目を挙げた。その2分後74年西ドイツ大会の優勝メンバーの生き残りブライトナーが意地のゴールで一矢報いるが、勝敗に関係なし。最後は名将デアルゾット監督がベテランFWカウジオを終了1分前に送り出す花道を演出。イタリアが44年振りの栄冠に輝いた試合だ。そればかりか、ドイツは1939年11月26日にベルリンで 2-1 とドイツが勝って以来197710月にベルリンでルムメニンゲ(後に浦和レッズでプレーしたミヒャエル=ルムメニンゲの実兄)とフィッシャーのゴールで 2-1で降すまで38年間イタリアに勝ったことが無かった。西ドイツワールドカップで2回目の優勝を収めて3年後、1977年の西ドイツは世代交代が完了し翌年に控えたアルゼンチン大会に連覇の期待が掛かっていた。圧巻だったのは6月からの中南米遠征。6月5日アルゼンチンをフィッシャーの2ゴール等で 3-1 と降し、8日のウルグアイはD.ミュラー、フローエのゴールで 2-0 と連勝。12日リオでのブラジル戦もフィッシャーのゴールで先制、最後はブラジル10番リベリーノに直接フリーを決められ引き分けたが、アウェーで南米の2強 アルゼンチン、ブラジルに負けなかった。めざましい活躍を見せたのは FCシャルケ04に所属するクラウス=フィッシャー。その二日後メキシコシティーでは疲れのせいかメキシコ代表と 2-2 で分けたがここでもフィッシャーが2得点。この遠征4試合で5得点。上述したイタリア戦でも得点を挙げゲルハルト=ミュラーの後継者として期待を背負うことに。しかし、ワールドカップでの西ドイツは2次リーグに進出したが6試合で勝利をしたのは1次リーグのメキシコ戦のみ。2次リーグで当たったイタリアとは 0-0 で引分けたが試合内容はイタリアが主導権を握っていた。そして2次リーグ最終戦は隣国オーストリアに47年振りの白星を献上しフィッシャーも結局無得点。その2年後西ドイツはイタリアでの欧州選手権に優勝するがフィッシャーはその約半年前に大怪我を負って参加できなかった。しかしその2年後のワールドカップスペイン大会の準決勝フランス戦、フィッシャーは伝説のオーバーヘッドで同点ゴールを挙げた。 それから24年。今日の試合、ホームとは言えトッティ、カッサーノ、がッツーゾが抜けたイタリアは苦しいだろうが,FWはジラルディーノと組む遅咲きの29歳ルーカ=トーニに注目だ。それからモナコに渡ったビエリはいつ投入されるのか?デル=ピエロは定位置獲得をアピールしたいだろう。ザッカルド、グロッソの両サイドはザンブロッタ、ボネーラとのポジション争いにアピールしたい。一方のドイツはGKカーンが怪我で不在だが、アーセナルのGKレーマンが健在だ。1次リーグで敗退した欧州選手権以降世代交代も進みポドルスキー、ボロウスキー(二人ともポーランド系)ら若手が出てきた。そしてバラック、クローゼら前回のメンバーも充実している。ダイスラーが心身共に完治したかが課題だが。クリンスマン監督はゲームキャプテンにボルシアドルトムントのメッツェルダーを任命。またクローゼと組むツートップにはシャルケ04のアサモアが有力らしい。 ネスタ、カンナバーロを崩せれば自信になるだろうが。クローゼは先の Champions League で 所属クラブ Werder Bremen のメンバーとしてJuventus を破ったのが自信になっているだろう。だが試合は勝負に徹する激しいもにのは成り難いのではないか?ただ最後に述べたいのはFWの得点力ではドイツが優っている。イタリアはパオロ=ロッシ、サルバトーレ=スキラッチの様なゴールハンターがここ10年以上不在だ。それがワールドカップで好成績を残せていない遠因となっているのではないか?EURO2000 準優勝の好成績は決勝戦までの5試合で2失点のカンナバーロ、ネスタ、ユリアーノ、マルディーニとGKトルドのPKをストップした守備力。トッティは確かに輝いていたが。アルゼンチン大会以降イタリア、ドイツはワールドカップでは1度ずつ優勝を収めている。が他にもドイツはワールドカップ準優勝が3回、欧州選手権優勝2回、準優勝1回と好成績を残すが、それはルムメニンゲ、フェラー、クリンスマン、バッラックと特筆すべき Angriffier ( FW ) が輩出されてきたからだ。3月1日のフィレンツェでの試合は今後の両国の改善点を洗い出すチャンスであろう。
ドイツ Kicker 誌が予想したスタメン等は以下の通り。

Stadion: Artemio Franchi (Florenz) (Florenz)
Schiedsrichter(審判団): Iturralde Gonzalez (Spanien), Assistenten: Lopez Villate (Spanien), Diaz Perez del Palomar (Spanien), Vierter Schiedsrichter: Trefoloni (Italien)
イタリア代表
Aufstellung (先発): Buffon - Zaccardo, Nesta, F. Cannavaro, F. Grosso - Camoranesi, Pirlo, De Rossi - Del Piero - Toni, Gilardino – Trainer(監督): Lippi
Reserve: Amelia (Tor), De Sanctis (Tor), Barzagli, Materazzi, Oddo, Pasqual, Perrotta, Iaquinta, Vieri, Barone

ドイツ代表
Aufstellung: Lehmann - A. Friedrich, Mertesacker, C. Metzelder, Lahm - B. Schneider, Frings, Ballack, Deisler - Asamoah, Klose - Trainer: Klinsmann
Reserve: Hildebrand (Tor), Jansen, Huth, Owomoyela, Borowski, F. Ernst, Hanke, Podolski, Schweinsteiger


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2 コメント

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お願い (ファン)
2006-03-02 19:05:17
試合だけでは分からない裏話も分かるので時間があるときには楽しく読んでいます。一つお願いがあります。選手の名前や地名など英文で表記されていますが、出来ましたらカタカナ表記にしていただければ嬉しいです。慣れない英文を読んでいくのが大変なんです。
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1-4 (1_2_sun)
2006-03-04 10:41:58
コメントありがとうございました。ドイツどうなるんですかね!?
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