Mr.コンティのRising JAPAN

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男子短距離スケート陣 発進 !!

2006-02-13 | 冬季五輪
10日に開幕したトリノ冬季五輪。マスコミの期待するようなメダルラッシュはまだ見られない。しかしモーグルの上村愛子は少し気の毒な結果だと思う。それからジャンプノーマルヒルもトップ10内に一人も入らなかった。ノーマルヒル でのこの結果は1992年アルベールビル以来だ。今夜行なわれる男子 500m 。これでメダルを逃せばメダル無しの可能性も出てくる。確かに加藤条治は持ちタイム参加選手最高の世界記録 34秒30 を持っているが、五輪出場は初めて。長野の清水(金)カルガリーの黒岩彰(銅)は五輪を既に経験した後の快挙。女子の橋本聖子もメダルに手が届いたのは3回目の五輪。確かにサラエボの北沢欣浩(銀)リレハンメルの堀井学(銅)カルガリーの黒岩敏幸(銀)井上純一(銅)宮部行範(銅)らは初めての五輪でメダルを勝ち取ったが、当時の日本短距離陣は当時世界で最高の選手層と質を誇っており五輪日本代表に入ること自体が大変な競争だった時代であった。加藤をはじめ日本選手陣には上位独占の勢いを見せて欲しいが、悲観主義な私はサラエボ五輪での黒岩彰を思い出してしまう。前年Helsinki で開催された世界スプリント選手権で日本人初の総合優勝を果たし翌年のサラエボ五輪では金メダル候補を大いに期待された。しかし当日は雪が降りしきる悪天候。競技時間が順延されるなどの悪コンディションそして4組“アウト”スタートで力を出せず10位に沈んだ。レース直後中継アナウンサーの“この時点で黒岩4位。メダルの夢は無くなりました。”と言ったのを覚えている。しかし、後に登場したのが上記した北沢欣浩。見事に銀メダルを獲得。中継していたNHKアナウンサーは北沢のレース直後“やりました北沢。一発の北沢”と言うように100分の5以内に十数名の選手が居並ぶこの種目。五輪では一発屋が良いのかも知れない。しかし、北沢、黒岩の時代の前にもチャンスが無いわけでは無かった。1964年から1969年の6年間に渡って世界選手権王者の座を守った(1966年Oslo 大会だけ2位)日本人選手がいる。現在の短距離コーチ鈴木恵一氏だ。更に鈴木恵一の前に長久保文雄が1961 Gothenburg 大会で3位 1951年の Davos 大会では内藤進が Holland の Wim van der Voort, 西ドイツの Cronshey を抑えて優勝を収め翌年の Hamar 大会では青木正則が3位に入った。スピードスケート の世界は戦前は Norway, Finland の選手の寡占状態であった。戦後に入り Holland, USA そしてソ連が台頭してきて群雄割拠の時代に入ったがそこに“敗戦国”日本が狼煙を上げた。しかし五輪でのメダルは本当に遠かった。1952年 Oslo 五輪では 500m で青木が12位。長久保は Squaw Valley ,Innsbruckに出場したが Squaw Valley の500m 9位が最高。Innsbruck, Grenoble に出場した世界王者鈴木恵一はInnsbruck では5位、 Grenoble では8位に終わった。どちらの五輪か忘れたがレース前のアップの時にリンク上の小石を踏んでスケート靴の刃が欠けると言うアクシデントにも見舞われたらしい。また当時は 1000m 種目は無く、これがあればとも思われた。ピークを過ぎた1972年札幌五輪は19位に終わる。五輪では幸運に恵まれなかった鈴木恵一のミニドキュメントを数年前 EURO SPORTS Channel で看た。欧州でも名が通った選手だった。 この五輪は Holland の英雄 Ard Schenk の快走を覚えている。同年世界選手権3位に入った肥田隆行もメダルに遠く及ばず14位だった。札幌以降、少しの光明が見えてくる。1973年 Denventer の世界選手権で鈴木正樹が3位に入り翌年の Inzell では鈴木恵一以来5年ぶりの優勝を果たし、1976年の Innsbruck 五輪に期待されたが、500mで11位 1000m で19位に終わった。この様な積み重ねを経て黒岩彰時代に繋がり今日に至る。そして今大会、記録保持者の加藤、ベテランの清水。そして一発の及川、長島圭一郎らが王者Jerremy Wootherspoon ( Canada ) Erben = Wemmemars ( Holland ) らと相見えるが、前回明らかなフライングで星条旗の為に清水から金メダルを盗んだ Fritzrandolph には絶対に勝って欲しい。今五輪から500mは二日間に跨らず同日2本滑る事になった。これが金メダルのこれが吉と出るか凶と出るか。大吉と出ることを祈る。


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