Mr.コンティのRising JAPAN

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打倒関東ならず インカレ準決勝後半

2007-01-14 | 五輪 U-20, U-17
駒大、関大、選手交代無しで後半が始まった。エンドが替わった後半は関西大学が私の座っている前にあるゴールに攻め込んでくる番だが、果たして何度そういうシーンがあるだろう?前半はシュート1本だったがしかし、51分に関大が右サイドを突破し入れられたクロスを阪本が右足でうしろにすらした浮き球を櫻田がヘッドで狙うがわずかにバーを越える。後半から関大は両サイドを広く使うようになった。特に右サイドいっぱいに開いた木本敬介にボールが渡るとそこから可能性が見出せるようになってきた。左サイドは吉村修平が張り出す。55分にはサイドからボールを繋ぎ最後は北橋がミドルシュートを放つ。ボールキープも1対1で競り負けていた前半とは異なり、今度は駒大の選手がボールを取れなくなってきた。関大の選手はおそらく彼らのプレスのスピードに順応してきたのではないか?サイドを抉られじりじりとラインを下げる駒沢のDFラインに何度もGK山内から“下がるな”と声が飛ぶ。前半シュートを撃てなかった関大FW阪本、櫻田もゴール前で何度もボールを受けられる様になった。しかし、決定機をなかなか作れない。駒大DF廣井はタフな守りで、菊池は読みがよく最後の砦を守っている。さすが日本学生選抜。68分には久しぶりに駒大の攻撃を許し最後は巻にヘッドを撃たれる。ボールはファーポスト側に飛びポストの内側に当たって外に弾き出され、安堵する。3点差がついたらもうお手上げだ。しかし駒大の後半の決定的な場面はこれだけ。前半あれほど悩まされた駒大小林竜樹のドリブルも形を潜めてしまい、中盤からボールが前線に出なくなって来た。そして小林は74分に高崎寛之と交替してベンチに下がった。高崎も日本学生選抜経験者。グループリーグ初戦の高崎大学戦ではハットトリックを演じ、続く札幌学大学戦でも1点を決めて今大会、駒大では最多の4得点を決めている。しかし、準々決勝、福岡教育大戦は最後の3分にみの出場で、この日もスタメンを外れた。怪我でもしたのか? 高崎の投入で前線からプレスを強めようと言う方策か?そして同時に関大も吉村に替えて野洲高校出身の田中彰が投入された。第81回大会、野洲高校が初出場を果たしたときに2年生で出場したのではないかな? 田中は右HFに入り、左HFにいた吉村のポジションに右HFだった木本が入る2列目の布陣となる。そして更にボール支配率の上がった関大は79分に田中が右からシュートを放つがサイドネットに。点差は2点なのでまず1点はやく返したい。83分には北橋に替わりFW森曜平が投入され、最前線に左から阪本、森、櫻田と3人が並ぶ。85分に駒大ベンチは得点者のMF山崎に替えて竹内優を入れる。竹内は本来トップ下のポジションらしいがこの交替も前線からプレスを掛ける意図か?駒大も2点リードしているのだから大きくボールを回したりして関大の焦りを誘う様にすればいいのだが、そういう意図も見られない。この間に何とかゴールをと思うがゴールネットは揺れてくれない。ロスタイムに入り櫻田がシュートを放つがGK正面。そして右サイドを突破した田中のクロスを鄭鎮雄がヘッドで狙うがポストの上。そして無情のホイッスルが鳴り、関西勢はここで姿を消すことになった。 駒大はこれで3大会連続の決勝進出で14日日曜日の決勝戦では3連覇を狙う事に。 試合終了後、敗れた関大の為に3位の表彰式が始まるが、この時に流されたBGMが哀愁を帯びており関大の選手の涙を誘う。そして応援してくれていたスタンドに向かう。選手、そしてスタンドの試合に出られなかったサッカー部員、女子マネージャーの殆どが泣いている。4年生の特にスタンドで応援していた部員達の心境を察するとこちらも感傷的になってしまう。負けた悔しさより4年間の選手生活にこれでピリオドが打たれた事への涙だろう。殆どの大学、インカレに出られなかった大学はもっと早い時期にシーズンが終わってしまう。そして、一部を除いて殆どの4年生が春からは社会人となり、サッカーとは無縁の生活が始まる人が多いだろう。
後半は完全に関大が優位であったが今年も打倒関東はならなかった。ボールへの寄せ、スピード、そして1対1での激しさ。それらは関西には無いレベルなのだろう。しかし後半はそのプレシャーに順応出来ていた様であった。来年度はそこにどこまで近づけられるだろうか?
スタンドには次の試合に登場する早稲田大学と流通経済大学の部員や関係者達が入ってきた。私は競技場を後にした。関東勢同士の対戦には興味がない。しかし、ニュートラルな気分で観戦出来たかもしれないが。

それにしても二日前に終えた全国高校サッカーと比較してこのメディア、関心の少なさはどうだろう?今の大学サッカーの存在価値を表している。しかし、大学スポーツは不要なものではない。このレベルの底上げの考察を発信するのもジャーナリズムではないのだろうか?……


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