2006年6月12日。ワールドカップドイツ大会4日目、Samurai Blue 達がカイザースラウテルンのフリッツヴァルター競技場に登場した日。試合中継するNHK栗田アナウンサーの
“ あれから4年。再び日本中の思いが一つになろうとしています。”
と言う言葉で始まったあの試合から2年8か月近くが経った。
2月11日のオーストラリア戦はどういう台詞で始まるのだろう………
前のワールドカップのオーストラリア戦は本当に忘れられない負け方だった。それだけに今回は2年前 Asian Cup で勝っているとはいえ、ワールドカップでのショッキングな負け方のイメージを払拭すべく結果を見たい。 多くの人達が同じ思いだろう。 しかし相手も負けたくないのは同じ。そしてこのワールドカップ予選で日本を最強の相手と見ている。 その Soceeroos のスタメンを下記の通りに(勝手に) 予想してみた。
GK Shcwarzer で決まり
最終予選3試合無失点。3次予選でも出場した5試合で失点2。 数字だけではない。 3次予選の第2戦中国戦では終了直前、邵佳一のPKをストップし勝点1を死守。続く約2ヶ月後のホーム Brisbane でのイラク戦は何度も攻め込まれながらファインセーブ連発でエース Kewell の得点を守りきり、中国、イラク、カタールが同居する3次予選突破の最大の功労者に。最終予選でもウズベキスタン戦、バーレーン戦でスーパーセーブを連発しゴールを守り続け3連勝の立役者に。 今アジアで最高のGKとなると彼の名前を挙げる人が多いだろう。 代表入りは1993年 ワールドカップ予選、エドモントンで行われたカナダ戦で第1GK の Robert Zabica が退場となった前半17分に投入された。 そして 2nd Leg シドニーでの試合はスタメン出場し PKを2本止める活躍でチームをマラドーナ率いるアルゼンチンとのプレーオフに導く。 しかしアルゼンチン戦はボスニッチが起用され Schwarzer はゴールを守る事は無かった。
その後も1997年メルボルンの悲劇、2001年ウルグアイとの死闘そして2005年再びウルグアイとの死闘、PK戦全て Socceroos のゴールを守る。
所属クラブでは 1994年それまで4シーズン在籍した Sydney のMorconi Stallion からドイツの Dynamo Dresden に移籍。こうして欧州でのキャリアーをスタートさせ名門 Middlesbrough に1997年から所属し 11シーズン 367 試合に出場し今シーズンより Fullham に移籍。シーズン前には Bayern Munich, Juventus からも勧誘されたが背番号1を保証されるチームと言う事で Fulham に移籍先を決めたらしい。
今シーズンの Fulham は22試合を終えて7勝8分7敗で9位だが 総得点22と言うリーグで2番目に低い得点力を失点19と言う上位3チーム( Manchester United 10, Liverpool 15, Chelsea 15 ) に続く失点の少なさでチームを中位に留めているがその牽引車が Schwarzer だ。
身長194cm はアジアのレベルを大きく越え、身長のみならず手の長さ、大きさそして至近距離からのシュートの反応。 このクラスのGKと真剣勝負で相対する事が出来るのはワールドカップだけではないか…… しかし彼も人間、弱点はあると思う。 Asian Cup のイラク戦 Taher Hawar のゴール、そしてワールドカップ予選での Emad M Ridha のゴールは共にペナルティーエリアのやや外から放たれた緩やかな放物線を描くようなシュートともクロスとも言えるような弾道でそのままゴールに飛び込んだもの。 案外エリア外からガンガンと言うよりもゴールにボールを“放り込む”様なシュートが効果的かもしれない。
所属先の Fulham は2月7日(土)に アウェーで Wigan Athletics 戦があるが、もし万が一この試合で負傷をする様な事があっても第二GK Michael Petkovic が控えている。ワールドカップ予選は3次予選の最終戦 “消化試合”の中国戦しか出場していないが所属先のトルコリーグ Sivasspor ではレギュラーポジションを獲得し現在首位を走るチームの原動力の一人。 Winter Break 明けの同じオーストラリアの Kewell が所属する Galatasaray との首位攻防戦では2-0 で完封勝利。 (ただ Kewell は負傷で出場せず) 今の日豪間のGKのポジションを比較するとオーストラリアにかなりの分があると思う。
DF Pim は4バック
ワールドカップドイツ大会の時は試合開始時のNHKのメンバー紹介では4バックとあったが実際には左が Chipperfield 、CB に Lucas Neil , 右に Craig Moore を並べる3バック。そして日本の両サイドの突破対策として3バックの前の両サイド、左にGrella, 右に Emerton が配置された。特に激しい守備の Grella を左に置いたのは対峙する中村俊輔を封じる為だった。 Pim 体制に入ってからは4バックが起用されている。 CBの2人は Lucas Neil と Craig Moore になると思う。 Moore は2月6日所属先の Queensland Roar の A-League Final Series の Central Coast Mariners 戦に出場。 2-0 の勝利に貢献。そしてそのまま日本入りしてくると思われる、そしてオーストラリアとの時差が (今オーストラリアはサマータイムを採用している地域が多く Craig のいる Queensland 州は時差 + 2 時間 ) 少ないのでコンディションも良いだろう。 Moore は Glasgow Rangers, Borussia Monchengladbacn, Newcastle United と欧州のトップクラブを渡り歩き2007年のシーズンから A-League の Roar に移籍。2008年3月のカタール戦で代表引退をほぼ決心していたが CB ポジションの人材不足で Verbeek 監督から代表復帰を説得されそれに応じた。 しかしまだアウェーゲームでプレーしていないのが少しばかりの心配材料か?
Emerton の離脱で右サイドバックのポジションが空いたがここには Brett Holman が第一候補だ。 Lucas Neil が夫人の出産でチームに合流出来なかった昨年6月の4試合では Jade North が Kisnorbo 等とCB を組んでいたが、North は右サイドのバックも経験がある。ただ North はシーズン途中に韓国の仁川 United と契約してしまったので今年に入ってから Newcastle Jets での出場は無くそのコンディションが心配か? それよりも前のバーレーン戦と同様Serie B であるが Grosseto でレギュラーポジションを獲得している Carl Valeri をまた右サイドで使うか?Valeri を専門のCBに置き Moore を右サイドに置くか?そうなるとスピードに難がある Moore が狙い目となるが… MF の Jason Culina も右サイドバックは実績がある。
Verbeek にとって深刻なのは左サイド。 Chipperfiled の怪我が完治しないとなると David Carney をここで使わざるを得ない。 Carney は元 Sydney FC 所属で Sydney で行われたACL の浦和 REDS 戦では先制ゴールを決めた選手。 2007年のシーズンから England Football League Championship のSheffield United に移籍を果たす。1シーズン目はコンスタントに出場機会があったが今シーズンは1試合に出場しただけでベンチ入りすら果たせなかった。しかし1月28日、元 Sydney FC のコーチであった Ian Crook 氏がコーチを勤めるNorwich City にローン移籍が決まり、さっそく2月3日のWolves 戦の後半45分間プレーの機会があった。だが Carney は本来攻撃を得意とする選手。守備にやや不安があるのでもしスタメンで起用されたらこのポジションも狙い目だ。それだけに Verbeek は Chipperfield を左サイドバックに置き Carney を MF に上げたいところ。 Norway Oslo Lyn FC 所属の Shane Stefanutto も左サイドバックの選手だが今ノルウェーリーグはシーズンを終わっている上にまだワールドカップ予選の出場経験の無い選手を日本戦に使うとは考え難い……..
MF タレントぞろい 最強の中盤….だと思う
守備的MFはベテラン二人
Emerton は怪我で離脱したが同じ Blackburn Rovers 所属のVince Grella が怪我から復帰したのは大きい。今シーズンは怪我で出遅れ Premier League でも21節の Newcastle United 戦の59分から出場し以降2試合ににも連続して出場している。
ワールドカップ最終予選ではまだ出場機会が無く3次予選でも3試合225分間の出場のみ。それは第4節のイラク戦(アウェー)でイエローを貰い続くアウェーでのカタール戦は出場停止となりその試合でオーストラリアが 3-1 で快勝し最終予選進出を決めたので最後の中国戦は合流しなかった為しかしつい最近の FA Cup Sunderland ではベンチ入りもしていなかった。怪我でも再発していなければ恐らく PSV Eindhoven 所属の Jason Culina とDefensive MF を組むと思われる。
Culina は元Sydney FCの監督 Branko Culina 氏は父親である。 その関係で昨シーズンは Sydney FC 入りが噂された。 そして来シーズンからは A-League のGold Coast United への移籍が決まっている。その移籍を Verbeek はあまりよく思っていないらしい。 しかしシーズンいっぱいは今でもレギュラー出場している PSV に残る。でもサラリーの面から言っても PSV の方がいいと思うんだけど。しかも彼は別にオランダ系で無くクロアチア系のオーストラリア人なんだけどなぁ……
攻撃的MFは攻撃的だ
2列目右は Luke Wilkshire が有力候補。所属先のDynamo Moscow は今ロシアリーグがシーズンオフなのでそのコンディションが不安かもしれない。だが昨シーズンは11試合しか出場がなかった。 オーストラリア史上初めてロシアリーグでプレーする Wilkshire は前回のワールドカップのみならずアテネ五輪そして2001年FIFA U-20 アルゼンチン大会にも出場。1次リーグ初戦では日本を 2-0 で破っている。この時のメンバーには Josha Kennedy Nick Carle らがいた。日本は駒野や田原豊がいた。 このワールドカップ予選も “消化試合”の中国戦以外はすべてフル出場。それだけ監督の信頼も厚いか。
2列目左は Serie A Palermo 所属の Mark Bresciano が有力候補だ。1997年FIFA U-17 Emerton, Grella, Sterojvski 達と共に出場、シドニー五輪、そして2001年豪雨の中、横浜で行われたFIFA Confederations Cup 日本戦も出場している。 代表歴40試合で10ゴール。2005年ワールドカップ予選プレーオフ、シドニーで行われたウルグアイ戦で貴重な “ 同点 ” ゴールを決めた。前回のワールドカップでも何度も日本の右サイドを突くシーンが見られた。 今回のワールドカップ予選では3次予選初戦のカタール戦そして前節のアウェーでのバーレーン戦の貴重なゴールを決めるなど勝負強さは健在。本来は右サイドが得意な選手だが左サイドに今回も使われそうだ。 所属先の Palermo でも好調で1月11日 Atalanta 戦では2ゴール、翌週の Sampdoria Genoa 戦でもゴールを決めチームの連勝を3に伸ばすのに貢献。その後 AS Roma, Genoa と連敗を喫するもスタメンフル出場。ただ次節の Serie A が2月8日にあるので日本入りは試合前日の10日となってしまう。
Bresiano と Wilkshre の特徴はクロスが上げるのがうまいのとセットプレーを蹴る技術。中村俊輔程では無いがサイドでボールを持たせたくない選手達だ。
Bresiano とならんでもう一人絶好調なのが Everton の Tim Cahill 。ワールドカップでは日本から2ゴールを挙げたので多くの日本人の間でも“有名” か?3次予選では怪我もあって、初戦のカタール戦しか出場出来なかったが、新シーズンに入り好調を見せる。10月15日のホームでのカタール戦ではフル出場を果たしゴールも決めた。 Everton では 1月19日の Liverpool 戦は87分に同点ゴール、1月25日、 FA Cup の Liverpool 戦も90分間フル出場。 次節1月28日の Arsenal 戦 ( 1-1 ) では “海外通産100ゴール”を決めた。 その試合では86分に負傷退場し、今後が心配されたが.続く1月31日の Manchester United 戦はフル出場。 更に2月4日 FA Cup の Liverpool 戦は延長まで120分間フル出場。 2月7日の Bolton 戦は( 3-0 で勝利 ) 77分間出場と好調ぶりが伺える。 ただ1月19日から20日間で6試合 553分間出場しているその疲労の蓄積が心配か?
右から Wilkshire, Cahill そして Bresiano が FW の後ろに配備されると思う。
FW はワントップ
Verbeek 監督はどちらかと言えば1トップの布陣を多く採用して来た。1つは選手が揃わなかったという Excuse があるのだが….. 今回も Kewell が難しいだけに ワントップは必至。 そうなると上背を生かした Josha Kennedy と言う事になるかもしれないが、私は Celtic で俊輔の僚友 Scot McDonald だと思う。
Kennedy は 今季は所属先の Karlsruher SC では開幕からスタメン出場に名を連ねていたが11月15日のEnergen Cottbun 戦で69分にベンチで退いてからは次節の Dortmund 戦からはスタメンを外れる。それでも Dortmund 戦から4試合は途中出場を果たしていた。 しかし Winter Pause の明けた2月に入って Vfl Bochum, HSV Hamburg 戦は連続してベンチを外れている。 最後のスタメン出場となった Cottbus 戦までは6連敗中で勝敗も3勝9敗1分けと散々な内容。 戦術を変えてか Kennedy をスーパーサブ的に使う様になったがそれでも連敗は続き、とうとう2月からはベンチからも外れている。 ワールドカップ予選では3次予選と最終予選のカタール戦でゴールをそれぞれ決めているが、前節のバーレーン戦では身長の高い CB Sayed Mohamed Adnan の前に何もできなかった。
昨年ドイツで Karlsruher の Bundesliga の試合を3試合程度観戦したが、 194cm のKennedy とて欧州の190cmちかいCBの前ではそれほど脅威では無く、時間が経つに従ってボールを貰いにポジションを下げたりサイドに寄ったりするようになっていた。そうなると上背のある選手の脅威は激減する。 日本には中澤、闘莉王、寺田そして高木と190cm近いCB候補がいる。カタールのCBは高さに弱く Kennedy に良い様にやられたのだ。
Scott McDonald は所属先の Celtic では今季も好調。 1月18日 Abadeen 戦 ( 2-4 ) では1ゴール1月24日の Hibernian ( 3-2 ) では2ゴール。そして2月7日の Scottish Cup 戦でもゴールを決めチームを勝利に導いた。(中村俊輔はこの試合に参加せず先に来日している。) まだワールドカップ予選では得点が無いが、俊輔の前でゴールを決められるか…….
おそらくスタメンは McDonald そして日本がリードしていれば Kennedy をあのワールドカップの時のように途中から入れて来るかもしれない。
私の独断だけど Socceroos のスタメンは下記の通りになるかもしれない
Scott McDonald
Mark Bresciano Tim Cahill Luke Wilkshire
Vince Grella Jason Culina
David Carney Lukas Neil Craig Moore Brett Holman
Mark Schwatzer
何人あてっているかなぁ......
あと3日、 岡田ジャパンの対豪戦の秘策はなんだろう………そしてほかの”ジャーナリスト、専門家”達のスタメン予想はどうなのだろう??
“ あれから4年。再び日本中の思いが一つになろうとしています。”
と言う言葉で始まったあの試合から2年8か月近くが経った。
2月11日のオーストラリア戦はどういう台詞で始まるのだろう………
前のワールドカップのオーストラリア戦は本当に忘れられない負け方だった。それだけに今回は2年前 Asian Cup で勝っているとはいえ、ワールドカップでのショッキングな負け方のイメージを払拭すべく結果を見たい。 多くの人達が同じ思いだろう。 しかし相手も負けたくないのは同じ。そしてこのワールドカップ予選で日本を最強の相手と見ている。 その Soceeroos のスタメンを下記の通りに(勝手に) 予想してみた。
GK Shcwarzer で決まり
最終予選3試合無失点。3次予選でも出場した5試合で失点2。 数字だけではない。 3次予選の第2戦中国戦では終了直前、邵佳一のPKをストップし勝点1を死守。続く約2ヶ月後のホーム Brisbane でのイラク戦は何度も攻め込まれながらファインセーブ連発でエース Kewell の得点を守りきり、中国、イラク、カタールが同居する3次予選突破の最大の功労者に。最終予選でもウズベキスタン戦、バーレーン戦でスーパーセーブを連発しゴールを守り続け3連勝の立役者に。 今アジアで最高のGKとなると彼の名前を挙げる人が多いだろう。 代表入りは1993年 ワールドカップ予選、エドモントンで行われたカナダ戦で第1GK の Robert Zabica が退場となった前半17分に投入された。 そして 2nd Leg シドニーでの試合はスタメン出場し PKを2本止める活躍でチームをマラドーナ率いるアルゼンチンとのプレーオフに導く。 しかしアルゼンチン戦はボスニッチが起用され Schwarzer はゴールを守る事は無かった。
その後も1997年メルボルンの悲劇、2001年ウルグアイとの死闘そして2005年再びウルグアイとの死闘、PK戦全て Socceroos のゴールを守る。
所属クラブでは 1994年それまで4シーズン在籍した Sydney のMorconi Stallion からドイツの Dynamo Dresden に移籍。こうして欧州でのキャリアーをスタートさせ名門 Middlesbrough に1997年から所属し 11シーズン 367 試合に出場し今シーズンより Fullham に移籍。シーズン前には Bayern Munich, Juventus からも勧誘されたが背番号1を保証されるチームと言う事で Fulham に移籍先を決めたらしい。
今シーズンの Fulham は22試合を終えて7勝8分7敗で9位だが 総得点22と言うリーグで2番目に低い得点力を失点19と言う上位3チーム( Manchester United 10, Liverpool 15, Chelsea 15 ) に続く失点の少なさでチームを中位に留めているがその牽引車が Schwarzer だ。
身長194cm はアジアのレベルを大きく越え、身長のみならず手の長さ、大きさそして至近距離からのシュートの反応。 このクラスのGKと真剣勝負で相対する事が出来るのはワールドカップだけではないか…… しかし彼も人間、弱点はあると思う。 Asian Cup のイラク戦 Taher Hawar のゴール、そしてワールドカップ予選での Emad M Ridha のゴールは共にペナルティーエリアのやや外から放たれた緩やかな放物線を描くようなシュートともクロスとも言えるような弾道でそのままゴールに飛び込んだもの。 案外エリア外からガンガンと言うよりもゴールにボールを“放り込む”様なシュートが効果的かもしれない。
所属先の Fulham は2月7日(土)に アウェーで Wigan Athletics 戦があるが、もし万が一この試合で負傷をする様な事があっても第二GK Michael Petkovic が控えている。ワールドカップ予選は3次予選の最終戦 “消化試合”の中国戦しか出場していないが所属先のトルコリーグ Sivasspor ではレギュラーポジションを獲得し現在首位を走るチームの原動力の一人。 Winter Break 明けの同じオーストラリアの Kewell が所属する Galatasaray との首位攻防戦では2-0 で完封勝利。 (ただ Kewell は負傷で出場せず) 今の日豪間のGKのポジションを比較するとオーストラリアにかなりの分があると思う。
DF Pim は4バック
ワールドカップドイツ大会の時は試合開始時のNHKのメンバー紹介では4バックとあったが実際には左が Chipperfield 、CB に Lucas Neil , 右に Craig Moore を並べる3バック。そして日本の両サイドの突破対策として3バックの前の両サイド、左にGrella, 右に Emerton が配置された。特に激しい守備の Grella を左に置いたのは対峙する中村俊輔を封じる為だった。 Pim 体制に入ってからは4バックが起用されている。 CBの2人は Lucas Neil と Craig Moore になると思う。 Moore は2月6日所属先の Queensland Roar の A-League Final Series の Central Coast Mariners 戦に出場。 2-0 の勝利に貢献。そしてそのまま日本入りしてくると思われる、そしてオーストラリアとの時差が (今オーストラリアはサマータイムを採用している地域が多く Craig のいる Queensland 州は時差 + 2 時間 ) 少ないのでコンディションも良いだろう。 Moore は Glasgow Rangers, Borussia Monchengladbacn, Newcastle United と欧州のトップクラブを渡り歩き2007年のシーズンから A-League の Roar に移籍。2008年3月のカタール戦で代表引退をほぼ決心していたが CB ポジションの人材不足で Verbeek 監督から代表復帰を説得されそれに応じた。 しかしまだアウェーゲームでプレーしていないのが少しばかりの心配材料か?
Emerton の離脱で右サイドバックのポジションが空いたがここには Brett Holman が第一候補だ。 Lucas Neil が夫人の出産でチームに合流出来なかった昨年6月の4試合では Jade North が Kisnorbo 等とCB を組んでいたが、North は右サイドのバックも経験がある。ただ North はシーズン途中に韓国の仁川 United と契約してしまったので今年に入ってから Newcastle Jets での出場は無くそのコンディションが心配か? それよりも前のバーレーン戦と同様Serie B であるが Grosseto でレギュラーポジションを獲得している Carl Valeri をまた右サイドで使うか?Valeri を専門のCBに置き Moore を右サイドに置くか?そうなるとスピードに難がある Moore が狙い目となるが… MF の Jason Culina も右サイドバックは実績がある。
Verbeek にとって深刻なのは左サイド。 Chipperfiled の怪我が完治しないとなると David Carney をここで使わざるを得ない。 Carney は元 Sydney FC 所属で Sydney で行われたACL の浦和 REDS 戦では先制ゴールを決めた選手。 2007年のシーズンから England Football League Championship のSheffield United に移籍を果たす。1シーズン目はコンスタントに出場機会があったが今シーズンは1試合に出場しただけでベンチ入りすら果たせなかった。しかし1月28日、元 Sydney FC のコーチであった Ian Crook 氏がコーチを勤めるNorwich City にローン移籍が決まり、さっそく2月3日のWolves 戦の後半45分間プレーの機会があった。だが Carney は本来攻撃を得意とする選手。守備にやや不安があるのでもしスタメンで起用されたらこのポジションも狙い目だ。それだけに Verbeek は Chipperfield を左サイドバックに置き Carney を MF に上げたいところ。 Norway Oslo Lyn FC 所属の Shane Stefanutto も左サイドバックの選手だが今ノルウェーリーグはシーズンを終わっている上にまだワールドカップ予選の出場経験の無い選手を日本戦に使うとは考え難い……..
MF タレントぞろい 最強の中盤….だと思う
守備的MFはベテラン二人
Emerton は怪我で離脱したが同じ Blackburn Rovers 所属のVince Grella が怪我から復帰したのは大きい。今シーズンは怪我で出遅れ Premier League でも21節の Newcastle United 戦の59分から出場し以降2試合ににも連続して出場している。
ワールドカップ最終予選ではまだ出場機会が無く3次予選でも3試合225分間の出場のみ。それは第4節のイラク戦(アウェー)でイエローを貰い続くアウェーでのカタール戦は出場停止となりその試合でオーストラリアが 3-1 で快勝し最終予選進出を決めたので最後の中国戦は合流しなかった為しかしつい最近の FA Cup Sunderland ではベンチ入りもしていなかった。怪我でも再発していなければ恐らく PSV Eindhoven 所属の Jason Culina とDefensive MF を組むと思われる。
Culina は元Sydney FCの監督 Branko Culina 氏は父親である。 その関係で昨シーズンは Sydney FC 入りが噂された。 そして来シーズンからは A-League のGold Coast United への移籍が決まっている。その移籍を Verbeek はあまりよく思っていないらしい。 しかしシーズンいっぱいは今でもレギュラー出場している PSV に残る。でもサラリーの面から言っても PSV の方がいいと思うんだけど。しかも彼は別にオランダ系で無くクロアチア系のオーストラリア人なんだけどなぁ……
攻撃的MFは攻撃的だ
2列目右は Luke Wilkshire が有力候補。所属先のDynamo Moscow は今ロシアリーグがシーズンオフなのでそのコンディションが不安かもしれない。だが昨シーズンは11試合しか出場がなかった。 オーストラリア史上初めてロシアリーグでプレーする Wilkshire は前回のワールドカップのみならずアテネ五輪そして2001年FIFA U-20 アルゼンチン大会にも出場。1次リーグ初戦では日本を 2-0 で破っている。この時のメンバーには Josha Kennedy Nick Carle らがいた。日本は駒野や田原豊がいた。 このワールドカップ予選も “消化試合”の中国戦以外はすべてフル出場。それだけ監督の信頼も厚いか。
2列目左は Serie A Palermo 所属の Mark Bresciano が有力候補だ。1997年FIFA U-17 Emerton, Grella, Sterojvski 達と共に出場、シドニー五輪、そして2001年豪雨の中、横浜で行われたFIFA Confederations Cup 日本戦も出場している。 代表歴40試合で10ゴール。2005年ワールドカップ予選プレーオフ、シドニーで行われたウルグアイ戦で貴重な “ 同点 ” ゴールを決めた。前回のワールドカップでも何度も日本の右サイドを突くシーンが見られた。 今回のワールドカップ予選では3次予選初戦のカタール戦そして前節のアウェーでのバーレーン戦の貴重なゴールを決めるなど勝負強さは健在。本来は右サイドが得意な選手だが左サイドに今回も使われそうだ。 所属先の Palermo でも好調で1月11日 Atalanta 戦では2ゴール、翌週の Sampdoria Genoa 戦でもゴールを決めチームの連勝を3に伸ばすのに貢献。その後 AS Roma, Genoa と連敗を喫するもスタメンフル出場。ただ次節の Serie A が2月8日にあるので日本入りは試合前日の10日となってしまう。
Bresiano と Wilkshre の特徴はクロスが上げるのがうまいのとセットプレーを蹴る技術。中村俊輔程では無いがサイドでボールを持たせたくない選手達だ。
Bresiano とならんでもう一人絶好調なのが Everton の Tim Cahill 。ワールドカップでは日本から2ゴールを挙げたので多くの日本人の間でも“有名” か?3次予選では怪我もあって、初戦のカタール戦しか出場出来なかったが、新シーズンに入り好調を見せる。10月15日のホームでのカタール戦ではフル出場を果たしゴールも決めた。 Everton では 1月19日の Liverpool 戦は87分に同点ゴール、1月25日、 FA Cup の Liverpool 戦も90分間フル出場。 次節1月28日の Arsenal 戦 ( 1-1 ) では “海外通産100ゴール”を決めた。 その試合では86分に負傷退場し、今後が心配されたが.続く1月31日の Manchester United 戦はフル出場。 更に2月4日 FA Cup の Liverpool 戦は延長まで120分間フル出場。 2月7日の Bolton 戦は( 3-0 で勝利 ) 77分間出場と好調ぶりが伺える。 ただ1月19日から20日間で6試合 553分間出場しているその疲労の蓄積が心配か?
右から Wilkshire, Cahill そして Bresiano が FW の後ろに配備されると思う。
FW はワントップ
Verbeek 監督はどちらかと言えば1トップの布陣を多く採用して来た。1つは選手が揃わなかったという Excuse があるのだが….. 今回も Kewell が難しいだけに ワントップは必至。 そうなると上背を生かした Josha Kennedy と言う事になるかもしれないが、私は Celtic で俊輔の僚友 Scot McDonald だと思う。
Kennedy は 今季は所属先の Karlsruher SC では開幕からスタメン出場に名を連ねていたが11月15日のEnergen Cottbun 戦で69分にベンチで退いてからは次節の Dortmund 戦からはスタメンを外れる。それでも Dortmund 戦から4試合は途中出場を果たしていた。 しかし Winter Pause の明けた2月に入って Vfl Bochum, HSV Hamburg 戦は連続してベンチを外れている。 最後のスタメン出場となった Cottbus 戦までは6連敗中で勝敗も3勝9敗1分けと散々な内容。 戦術を変えてか Kennedy をスーパーサブ的に使う様になったがそれでも連敗は続き、とうとう2月からはベンチからも外れている。 ワールドカップ予選では3次予選と最終予選のカタール戦でゴールをそれぞれ決めているが、前節のバーレーン戦では身長の高い CB Sayed Mohamed Adnan の前に何もできなかった。
昨年ドイツで Karlsruher の Bundesliga の試合を3試合程度観戦したが、 194cm のKennedy とて欧州の190cmちかいCBの前ではそれほど脅威では無く、時間が経つに従ってボールを貰いにポジションを下げたりサイドに寄ったりするようになっていた。そうなると上背のある選手の脅威は激減する。 日本には中澤、闘莉王、寺田そして高木と190cm近いCB候補がいる。カタールのCBは高さに弱く Kennedy に良い様にやられたのだ。
Scott McDonald は所属先の Celtic では今季も好調。 1月18日 Abadeen 戦 ( 2-4 ) では1ゴール1月24日の Hibernian ( 3-2 ) では2ゴール。そして2月7日の Scottish Cup 戦でもゴールを決めチームを勝利に導いた。(中村俊輔はこの試合に参加せず先に来日している。) まだワールドカップ予選では得点が無いが、俊輔の前でゴールを決められるか…….
おそらくスタメンは McDonald そして日本がリードしていれば Kennedy をあのワールドカップの時のように途中から入れて来るかもしれない。
私の独断だけど Socceroos のスタメンは下記の通りになるかもしれない
Scott McDonald
Mark Bresciano Tim Cahill Luke Wilkshire
Vince Grella Jason Culina
David Carney Lukas Neil Craig Moore Brett Holman
Mark Schwatzer
何人あてっているかなぁ......
あと3日、 岡田ジャパンの対豪戦の秘策はなんだろう………そしてほかの”ジャーナリスト、専門家”達のスタメン予想はどうなのだろう??
やはりこのサイトがルー情報では日本一です。
日本戦ではCBはやはりムーアが先発でしょうねえ。
本来ならスピラノビッチあたりに任せたいのですが、ニュルンベルクでも出てません。
若手が伸び悩んでるのも気になります。
アテネ世代でルーに入っているのがマクド、バレリ、ホルマン、カーニー、ケネディくらいですか。
「谷間の世代」になっちゃいました。
その下の北京世代(86~88あたり)に期待ですね。
ルーが来日したのは01年初夏のコンフェデ以来。
同じく01年夏にアジア・オセアニア選手権でも来日してますが、これは「A代表」とは程遠いものでした(でもアロイージはなぜか入っていた)。
コンフェデもフルメンバーとは言い難かったので、今回が「初」のベストメンバーと言えます。
それだけにチケットが手に入らなかったのが悔やまれます。
ハリーとエモはいませんが、ケーヒル、ニール、ブレシアーノ、シュワ、マクドとまさに黄金世代のルーです。
次に来るのは相当先になるでしょうが、前述の通り、若手が伸び悩んでいるので、今回ほどワクワクするメンバーにはならないでしょう。
ルーは三ツ沢で練習してるとのことなので、なんとか練習だけでも見たいところです。
いつもご支援ありがとうございます。
日本一とは照れます。
だけどメディアと言いますか、ジャーナリストと言いますか、専門家?と言いますか、誰も Socceroos を知らないですね。かつて川淵キャプテンが ”いったいどうなっているんだ?個人サイトの方が詳しいぞ.." と嘆いていたのを思い出します。
ひどいのになると Carney を右の2列目でスタメン予想しているのがあるんですから(それが実現するとその人の予想の信者になります。)
オーストラリアとしてもこのメンバーでアジア予選のみならずワールドカップで好成績を収めないと次の世代以降がしばらく”ワールドクラス ”と戦うのにはきびしそうなので......
前のブログでも書きましたが Craig Moore, Viduka, Kewell はMCGの悲劇から, Mark Schwarzer そして Emertonは2002 大会の予選から、こういった世代を凌駕する選手達が今後どんどん出てくると.... 日本も厳しいだろうなぁ.....
結果はどうなるでしょう... 神のみぞ知るところでしょうか.....
ご依頼の通りにコメントを削除いたしました。
よろしければこちらにも TB してみてください。
確認後掲載いたします