Mr.コンティのRising JAPAN

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前半最大の山場 対 Socceroos に向けて Oman 0-0 Australia 8th June 2012

2012-06-11 | 夏季五輪
日本がヨルダンに大勝した翌朝。窓の外は雨が降っている。この雨は1日中降り続いた。 私はMuscat で行われた Oman vs Australia の結果を調べるべく早速AFC のサイトにアクセスした。 

Oman 0-0 Australian という文字が目に飛び込んで来た。

3次予選でも両国は対戦しており、その時は Oman がホームでは 1-0 で勝利を納めていた。それだけに少し期待していたのだが…

初戦、日本に 0-3 で敗れたオマーンはスタメンを3人替えた。DF Al Owaisiに替って3次予選全てスタメンフル出場していた Mohamamed Albalushi が起用され、日本戦ではスタメンだったMF Ali Farah に替って Ashoor Al Ajma が起用される。日本戦ではスタメンが Ali Farah 、66分に Ali Farah に替って Ashoor Al Ajma が3次予選のオーストラリア戦 (キャンベラ) 以来のスタメン起用。 またもう1人の MF Ahmed Hadid に替って3次予選ではキャンベラで行われたオーストラリア戦のみ起用された Al Mukhaini がスタメンに。 
日本戦では起用しなかった本来はレギュラーDFのAl Balaushiを、そしてアウェーのオーストラリア戦で起用された選手をスタメンに起用するあたりLe Guen 監督がホーム初戦に掛けているのが良く解った。





一方の Socceroos は6月2日に行われたデンマーク戦からスタメンを4人替えたスタメン。
GK はいつもの Mark Schwarzer。4バックのDFラインは Lucas Neil と組んだCBは浦和REDS でプレーする Matthew Spiranovic ではなく K-League 城南一和でプレーする Sasa Ognenovski 。左SBにはACLの試合の為にデンマーク戦に出場出来なかったウズベキスタンのブニョドコールでプレーする David Carney 。右SBには札幌でプレーする Jade North 。
Luke Wilkshire。ボランチにはが守備的MF. デンマーク戦は所属先のイタリア Sassulo の Seire B のプレーオフの日程と重なった為出場出来なかったCarl Valery が起用とデンマーク戦に続いてMatthew Makay。 2列目には左サイドにMark Bresciano 。右には Luke Wilkshireがそれぞれデンマーク戦に続いて起用された。前線は Harry Kewell, エスパルスでプレーするAlex Brosque と云うデンマーク戦と同じ2トップ。
ACL の為にデンマーク戦を欠場した名古屋グランパスエイトのFW Josh Kennedy 、中東行きの噂のある Everton 所属の“日本キラー” Tim Cahill,  Asian Cup でブレークした Robbie Thomas Kruse , デンマーク戦では途中出場だった Neil Kilkenny らはベンチスタート。 来シーズンから Aston Villa は御夫人の出産の為にデンマーク戦に続いてワールドカップ予選最終予選初欠場となった。



日本戦と異なりさすがにホームでのオマーンは積極的に前に出て来たらしい。 それにオーストラリアには7か月前に勝利を納めている。その時にプレーしたメンバー7人がこの試合のスタメンに。 
Socceroos は GK Schwarzer, Neil, Wilkshire, Valely , McKay , Kewell の6選手のみ。 DF Rhys Williams の怪我が痛い??

開催国側はまだ気温が40度程である午後5時のキックオフ時間を主張した。
Socceroosのゲームプランは明確だった。消耗を避けポゼッションを上げて試合のテンポを遅らせる。そして試合開始時はオマーンに主導権を握らせる。

試合前の記者会見では Neil 主将は天候とオーストラリアは決して対戦相手を甘く見ていないと言う内容で答えを出している。
“天候はどちらにとっても同じ要素だ。 どちらかと言えばオマーンの方が暑さ対策をよく準備しているに違いない。 しかし我々も気候に慣れる為にここに来るのが比較的早かった。 そして暑さを試合結果の要因にするつもりはない。 
6月2日に引け分けたデンマーク戦よりも次のオマーン戦に向けての方が選手達は自分達のエネルギーを試合に集約させようとしている様だ。
“我々は自分達のパフォーマンスを上げる事に集中している。 デンマーク戦のビデオから自分で分析しながらもデンマーク戦の出来にはあまりとらわれすぎずに過去のオマーン戦のものから分析をする。
例え天候が仕合のペースを遅くするであろうが、 Neil と Socceroos は例えどんな結果になろうとも準備は怠らない。
“誰も試合がどうなるかなんて解らない。なぜなら相手がどんなペースで来るか解らないからだ。 我々は出来るだけ経済的に効率よく試合を進めたいが、ゲームの状況は我々が望んだものと違った展開にもなるだろう。 しかし、常に100%その通りに試みても天候だけはどうなるか予想するのは不可能だ。 もし試合が我々の望む様に歩く様なペースで進めば素晴らしい事だが現実の状態を踏まえてプレーをし、どんな事が起ころうとも発汗量をコントロールせねばならない。” 


開始6分に Sasa Ognenovski がイエローカードを受け10分には中央から Al Hosni がヘッドを放つが Schwarzer の正面に。
そして徐々に主導権を握りだした Socceroos は David Carney, Carl Valeri がロングシュートを放つが GK Al Habsi がナイスセーブでクリアー。 Valeri が35分に放った 12m のショットは Harry Kewell からのパスを受けたもの。
気温も下がり始めた後半、オマーンが徐々に試合を押す展開に。
Al Hosni の56分に放ったヘッドは Schwarzer がファインセーブで左側に弾き出してストップ。 Al Hosni は地面を叩いて悔しがった。昨年11月に Muscat で行われたオーストラリア戦では中央から決勝ゴールを決めている。 
59分には Harry Kewell が下がり同じ Melbourne Victory でプレーする Archie Thompson が投入されるが次に決定機を演じたのも Al Hosni 。アクロバティックなボレーを放つが弾道はサイドに外れて行った。
75分に Alex Brosque が Thompson からボールを受けシュートに持ち込むが Al Habsi がブロック。
82分には Brosque, Thompson がゴール前に迫るが得点には至らなかった。 
83分、 Luke Wilkshire に替って Robbie Kruse が投入され Thompson に絶妙のラストパスを送るがまたも Al Habsi が Thompson のシュートをストップ。ロスタイムにも Thompson はヘッドを放つがサイドに外れてしまった。

Schwarzer ( Fullham ) , Al Habsi ( Wigan Athletics ) 共に English Premiership でプレーするGK。
アジアで1,2を競うGKが連発するファインセーブがお互いに失点を許さず 0-0 のドローとなったと言えるだろう。



試合後Luca Neil 主将は試合結果に満足しているとのコメントを残す。
“我々は勝点1を得られて満足している。 エアコンの効いた部屋でテレビで試合観戦をする分には我々がどんなコンディションの中で試合をしていたかわからないだろうが、選手達を誇りに思う。  ( 来週の火曜日 ) は大変重要な試合になる。ブリスベンの大観衆の声援がやや疲労した身体を後押しするのに役立つだろう。”  

他の選手達も暑い気候に就いてコメントを残した。
Carl Valeri は “試合前は 1.5kg はオーバーウェイトであったが試合後はそれも解消された。 78kg あったであろう体重が仕合後74.5kg nになった。 かなりの汗をかきそれは私を疲れさせるものであったがメディカルスタッフはファンタスティックであった。彼らはよく面倒をみてくれた。

Harry Kewell はこのコンディションを他に同じ組に入った国々に警告を発した。
“アジア地域にはいったと云う事は、こう言う事も克服せねばならないと言う事だ。対戦相手のみでなく天候も同じ事だ。我々だけがここで午後5時からのキックオフ時間を迎えるわけではない。 他の対戦相手も難しい試合になるだろう。” 

またも好セーブ連発でチームの窮地を救った GK Schwarzer は少なくともキックオフ時間をあと1時間遅らせればもっと違ったレベルのプレーが出来たと強調。 
この時期に午後5時からプレーするなんて馬鹿げている。 あと1時間試合を遅らせれば違った事になっていただろう。しかしオマーン側は少しでも自分達に有利になる様にこの時間のプレーを望んだ。
Holger Osieck監督はこの状況下での試合が選手達にとって大変難しいものになった事を認め、彼らの勝点1を納めた努力を “ superhuman “ と称賛した。



“この状況下と気温の下で引き分けられた事に満足している。 選手達は素晴らしく、相手チームに若い良く走る選手がいるにもかかわらず引き分けられるぐらい上手く試合をコントロールした。まず第一に勝点1を得た。 第二にこの環境を化が得ねばならない。試合に先駆け私には懸念があったがこの日の選手達がやった事は superhuman で、この競技場に来た人でなければその意味は解らないだろう。 オマーン戦はもう終わった。 我々の集中は我々が長い移動距離を掛けてホームに帰還する一方で、それより短い移動距離で我々よりコンディションの少し良い日本との試合に向けねばならない。”


日本も2008年にオマーンで試合をした時は 2-2 の引分けだった。

Kennedy を温存し、 Holman が日本戦にはおそらく合流できるであろう Socceroos はオマーン戦よりはパワーアップしたチームとなるだろう。 Cahill も起用されると思う。

今度こそ日本がワールドカップ予選でオーストラリアから勝利を上げてくれる事を願う………続く