Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

ロッテオリオンズかくのごとく優勝せり つづき

2005-10-23 | プロ野球
第4戦 10月20日 後楽園球場
中 日100002000=3 金田  1勝
ロッテ000303000=6 渋谷  1敗
本塁打:高木1号(金田)マーチン1号(金田)弘田2号(渋谷)有藤2号(渋谷)

前日の公式有料入場者数は3万に及ばず興行的な面が危惧されたが、この日は4万3千以上の観衆が集まった。中日は高木守道が初回先頭打者本塁打で先制。これで中日が4戦連続先手を取った。しかしロッテはシリーズ初先発の稲葉から4回先頭打者の得津が歩くと、山崎、弘田の連打で同点し稲葉を降板させた。続く水谷からも有藤、ラフィーバーが連打。都合4連打で 3-1 と逆転。中日は6回、遂に4番マーチンが1号ソロホームランを放ち、大島、木俣の連打で同点に追い付く。尚も好機は続いたが広瀬、代打ウィリアムスの後続が成田に討ち取られ逆転には至らず。すると直後の6回裏替わったばかりの4番手渋谷から弘田、有藤の連続ホームランと1番岩崎のタイムリーで3点を追加する。ロッテは好機に投手に打順が巡りそこで2併殺を喫したが、金田監督はこの試合から岩崎を1番に置き、弘田を5番に据えた。その采配が当りそれぞれの打順で好機が巡り両者で3打点を叩き出した。守っても金田の後を受けた村田が3回を1安打に抑える好投でシリーズを2勝2敗のタイとした。金田留広が勝利投手となり兄である金田監督と兄弟で日本シリーズの勝利投手となった。

第5戦 10月21日 後楽園球場
中 日000000000=0 木樽  1勝
ロッテ100000010=2 鈴木  1勝1敗

これまでとはうって変っての白熱した投手戦。初回ロッテは先発鈴木から先頭の岩崎が出塁。2番飯塚が送った走者を3番得津の適時打で還すと言う中日のお株を奪う攻めで先制。
しかし鈴木孝正も2回以降は快速球でロッテ打線に追加点を許さない。だがそれ以上に好かったのはロッテ先発の木樽。かつての20勝投手の前に凡打の山を築き2安打完封を許す。ロッテは7回に村上の貴重なスクイズで2点目を挙げ王手をかけた。
中日は前日負傷でベンチに下がった高木守道が使えず1番には藤波を入れ、島谷を2塁手に回したが高木の穴は埋められなかった。

第6戦 10月23日 中日球場
ロッテ0100100001=3 村田  1勝1敗
中 日0010000100=2 星野  1勝2敗
本塁打:千田1号(松本)大島1号(村田)

後が無い地元名古屋に戻った中日は高木を1番に復帰させ第4戦で好投した松本に全てを託す。一方のロッテは遂に村田が先発のマウンドに。2回にロッテは山崎が2塁打で出ると弘田が先制打を放つ。一方中日は3回に3本のヒットで1死満塁と先発村田を攻め、木俣の犠打で同点に。尚もチャンスは続き与那嶺監督は早くも島谷に替えて江藤を代打に送るが内野ゴロで逆転はならす。するとロッテは5回に千田の本塁打で追加点を上げ、続く江島、山崎の安打でさらにチャンスを広げる。ここでバッターはシリーズ大当たりの弘田。そして与那嶺監督はこれまで連続KOの星野仙一を3試合の投入。ここは弘田を併殺に討ち取り星野に軍配が。6回には中日大島の本塁打で同点とする。村田は大島までの5打者を連続三振に打ち取っていたのだが。後に星野、村田の緊迫した投手戦が続いたが、10回表1死2塁の好機に巡ってきた弘田が今度は勝ち越しのタイムリーを放ち5回の雪辱を。その裏村田は3人でそして最後の打者を三振に討ち取り、日本一の栄誉を手に入れることとなった。村田は全10インニングに毎回三振を達成。毎回三振は以降81年にジャイアンツの西本が達成したがその試合は9イニングスであった。 
このシリーズロッテは木樽が完封、村田が完投を果たしたが中日投手陣では完投者はいなかった。ペナントレースでもリリーフエース的に使われた星野仙一が同様の使われ方をしたが調子が芳しくなくそれが敗因の一つでもあった。投手コーチの近藤貞雄は完全分業制を敷き8年後に監督として日本シリーズに出た時も完投した投手はいなかった。 MVP は10安打7打点の弘田が選ばれた。弘田は11年後に阪神のユニフォームを着て再び日本シリーズに登場する事になったが、ロッテは以降31年日本シリーズへの出場をまたねばならなかった。胴上げされる金田監督を見て“すぐにでも巨人と金やんロッテが日本シリーズで顔を合わせるだろう”と子供ココロに想像していた。だがまだその願いは叶っていない。

ロッテオリオンズかくのごとき優勝せり

2005-10-23 | プロ野球
今日から始まった日本シリーズ。 結果は地元マリーンズがタイガースを圧倒。前代未聞の濃霧の Called Game となったが、それよりも阪神打線は悪すぎて清水は良過ぎて井川は悪すぎた。 阪神の優勝はパシフィックのプレーオフが間に挟まったせいかセントラル優勝時のフィーバーは昔の様に思われる。実戦間隔の開いた差が初戦の結果に現れたか? ロッテが前回の優勝当時、ミスタージャイアンツと金やんが共演したCFで“ガムはロッテ。野球は巨人”と言ったミスターの名言?は今も耳に残っている。愛する今のジャイアンツは本当にいつになれば日本シリーズに出てこれるかのだろう?子供の時はそんな思いしたことが無かった。ではロッテが最後に経験した日本シリーズでの激闘を紹介しよう。

第1戦 10月16日 中日球場
ロッテ002100001  4 星野仙 1勝
中 日100002002X 5 村田  1敗
本塁打:弘田1号(三沢)

この年のプロ野球界最大の話題は中日が20年ぶりの優勝で巨人のV10 を阻止しミスタージャイアンツ長嶋茂雄が17年間の現役に終止符を打ち1つの時代が終わった事だった。
一方のパシフィック。前年から導入された2シーズン制、そして400勝投手金田正一が ロッテオリオンズ の監督に就任した事から少しずつではあるがスポットが当たる様になった。そして2年目の金やんロッテはプレーオフで阪急を退け4年振りのパリーグ制覇を成し遂げた。
試合は初回の中日がこの年にリリースされた坂東英二の“燃えろドラゴンズ”の歌詞そのものに1番高木守道がヒットで出塁すると2番島谷が送り(歌詞では谷木が2番だったが。)、3番の井上がタイムリーであっさり先制する。歌詞の通りの展開に中日球場は早くもヒートアップ。しかし3回に山崎、ラフィーバーの連続タイムリーで先発松本をKO。4回にも弘田が2番手三沢から本塁打して2点差に。一方2回以降2安打に抑えていたロッテ先発金田留広であったが5回にマーチンのタイムリーと谷沢の投手ゴロの間に井上が還り同点とされた。追いついた中日与那嶺監督はその直後にエース星野仙一を投入。しかし9回、ヒットで出塁した先頭打者、代打飯塚を4番山崎が右翼越え2塁打で還し一旦は勝ち越した。だが中日は9回裏先頭打者の木俣が右翼越の2塁打で出塁、ここで金田監督は村田兆次を投入するが、続く星野仙一の代打谷木を歩かせ“守備固め要因”西田を三振に討ち取った後の高木守道に右中間を破られ2者が還り劇的と言うよりもあまり締まりの無いサヨナラゲームとなった。中日は7安打中5番以下の選手が放ったのは木俣の2塁打1本のみでそれが苦戦を招いた。金田監督は先発金田の後は成田、木樽、村田(もう1人は水谷)と4本の先発柱を惜しげなく次ぎ込んだが成果はドラゴンズファンを喜ばせただけで終わった。

第2戦 10月17日 中日球場
ロッテ001002040=8 成重  1勝
中 日200030000=5 星野  1勝1敗
本塁打:広瀬1号(三沢)山崎1号(竹田)有藤(星野仙)

第二戦の中日も初回は前日と同じに先頭打者の高木が内野安打で出塁したのを広瀬が送り同様に井上が右翼にはじき返し先制。そして谷沢の“クリーンヒット”で2点を挙げた。ロッテは3回、二死から谷沢の連続失策で好機を掴むと3番得津の適時打で1点を返したが5回に8番広瀬がスクイズどころかチームのシリーズ初本塁打を含む4安打で3点を追加し 5-1 と差を広げる。しかしロッテはその直後の6回に山崎の本塁打等で2点を返した。与那嶺監督は8回から前日に続いて星野を投入して逃げ切りに入るが、ロッテ打線は有藤の本塁打で1点差に迫ると弘田のタイムリーでたちまち同点とし前日に続いて星野仙一を連続KO。替わった星野秀からも得津の2点タイムリーで逆転してしまう。9回には弘田の適時打で突き放す。守っても前日KOされた村田が最後の2イニングを四球1に抑えて雪辱。シリーズ史上屈指の逆転劇でロッテがタイとした。 試合中に突然クロネコがグランド内に迷い込み、その直後に逆転劇が演じられたのを記憶してる。

第3戦 10月19日 後楽園球場
中 日000302000=5 松本  1勝
ロッテ000000040=4 成田  1敗
本塁打:谷沢1号(成田)2号(成田)島谷1号(成田)前田1号(松本)

本来はロッテの持ちゲームで地元仙台球場にて行われるべきゲームだったが仙台球場の収容能力を考えて後楽園開催となった。これで後楽園では10年連続日本シリーズが開催される事となった。1,2戦と異なり中日松本、ロッテ成田の静かな投手戦で始まった。 均衡を破ったのは4回の谷沢の先制1号3ラン。6回には島谷、谷沢と2本の本塁打を成田に浴びせて 5-0 と主導権を握る。先発“ミラクル投法”の松本が7回まで3安打無失点の好投。5回1死1,2塁のピンチも後続の土肥を併殺に討ち取る。8回に代打岩崎のタイムリーと再び代打前田の3ランの代打攻勢で1点差に迫るが2番手鈴木孝正の快速球でそのまま逃げ切り中日がシリーズ2勝目を挙げた

続く