今回のお気に入りは、丸山茂徳2です。
youtubeで偶然観た動画「全地球史アトラス」がとんでもなく面白かったことからそのガイドブックを読みました。
「地球と生命の誕生と進化 <全地球史アトラス>ガイドブック」
本書の感想を書く前に、冒頭で観た動画の解説が東京工業大学のHPにあったので引用します。
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文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究「冥王代生命学の創成(2014~2019)」(課題番号2605)では、これまで未解明の問題であった「地球と生命の起源」を解明する研究に取り組んできました。
本研究によって、東京工業大学地球生命研究所の主任研究者・丸山茂徳 特任教授(所属・理学院)および情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所の黒川顕教授らの研究グループは、生命誕生の場および生命の起源、進化に関するこれまでの定説を覆す新たな仮説を提案してきました。
この新仮説をわかりやすく専門外の方々に紹介することを目的として、「冥王代生命学の創成」研究チームは、有限会社ライブの上坂浩光氏とともに、動画「全地球史アトラス」を制作し、
(中略)
最新の研究成果と、新たな仮説が物語る地球と生命の歴史を、地球の誕生、生命の誕生、そして人類の誕生から地球の未来までの進化を含めてご覧いただけます。
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文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究「冥王代生命学の創成(2014~2019)」(課題番号2605)では、これまで未解明の問題であった「地球と生命の起源」を解明する研究に取り組んできました。
本研究によって、東京工業大学地球生命研究所の主任研究者・丸山茂徳 特任教授(所属・理学院)および情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所の黒川顕教授らの研究グループは、生命誕生の場および生命の起源、進化に関するこれまでの定説を覆す新たな仮説を提案してきました。
この新仮説をわかりやすく専門外の方々に紹介することを目的として、「冥王代生命学の創成」研究チームは、有限会社ライブの上坂浩光氏とともに、動画「全地球史アトラス」を制作し、
(中略)
最新の研究成果と、新たな仮説が物語る地球と生命の歴史を、地球の誕生、生命の誕生、そして人類の誕生から地球の未来までの進化を含めてご覧いただけます。
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ナルホド、あの興味深い動画は文科省の補助金を使って6年がかりで制作されたものだったのですね。
そして地球と生命の起源、進化に関する定説を覆す新たな仮説を提案したもの。
これが定説ではないということを念頭に入れて観なくてはいけなかったようです。
そして地球と生命の起源、進化に関する定説を覆す新たな仮説を提案したもの。
これが定説ではないということを念頭に入れて観なくてはいけなかったようです。
続いてガイドブックについて出版社の内容紹介を引用します。
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いかに地球そして生命は誕生し進化してきたかを知ることは、人類の存在理由を考える知的な冒険だ!
命あふれる「地球」はどうやって誕生してきたのか。
宇宙の誕生から天の川銀河、太陽系、地球の形成、そして生命の誕生までを“最新学説”を駆使して解説!
なぜ私たちが存在しているのか。
大きな謎を解き明か!
地球科学の最新情報がビジュアルとチャートでよくわかる!
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いかに地球そして生命は誕生し進化してきたかを知ることは、人類の存在理由を考える知的な冒険だ!
命あふれる「地球」はどうやって誕生してきたのか。
宇宙の誕生から天の川銀河、太陽系、地球の形成、そして生命の誕生までを“最新学説”を駆使して解説!
なぜ私たちが存在しているのか。
大きな謎を解き明か!
地球科学の最新情報がビジュアルとチャートでよくわかる!
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内容紹介の冒頭に魅力的な言葉が出てきました。
「いかに地球そして生命は誕生し進化してきたかを知ることは、人類の存在理由を考える知的な冒険だ!」
「いかに地球そして生命は誕生し進化してきたかを知ることは、人類の存在理由を考える知的な冒険だ!」
惑星が誕生し、生命が生まれ、やがて生命が死滅し、惑星が恒星に飲まれ消滅します。
広い宇宙のあちこちで日常的に起きていることとはいえ、自らの星のこととなれば気になります。
内容紹介の通り、ついつい人類の存在理由を考えたくなります。
広い宇宙のあちこちで日常的に起きていることとはいえ、自らの星のこととなれば気になります。
内容紹介の通り、ついつい人類の存在理由を考えたくなります。
「百億の昼と千億の夜」では、宇宙の歴史そのものが大いなる存在による実験に過ぎなかったとしています。
「火の鳥」ではナメクジのような生物が高等進化の末に滅びる場面が、大いなる存在から見ると取るに足らないこととして描かれています。
「スタートレック」では機械生命体が既存の生命体を凌駕しつつある世界を描いています。
「火の鳥」ではナメクジのような生物が高等進化の末に滅びる場面が、大いなる存在から見ると取るに足らないこととして描かれています。
「スタートレック」では機械生命体が既存の生命体を凌駕しつつある世界を描いています。
本書は地球や生命の誕生と進化について、最新学説を俯瞰科学でつなぎ合わせることで定説とは異なる新たな視点で解説しています。
生命の誕生は、自然原子炉と間欠泉、強酸性の海の作用によるものだとしています。
いつどこに落ちるか判らない雷に源を求めるよりも、同一箇所で繰り返し高分子が生成されていく可能性を感じます。
生命の誕生は、自然原子炉と間欠泉、強酸性の海の作用によるものだとしています。
いつどこに落ちるか判らない雷に源を求めるよりも、同一箇所で繰り返し高分子が生成されていく可能性を感じます。
他にも興味深い生命進化の過程が語られています。
地球に2度あった全球凍結で生物の進化が進んだこと。
2回あった酸素濃度の急上昇に合わせて生命体のサイズが100万倍ずつ巨大化したこと。
生きているとは、水の中でイオン化した物質が電子をやりとりし続ける非平衡状態であり、死とは電子のやりとりが止まった平衡状態をいうこと。
生物は環境の大変化により何度も何度も絶滅の危機を迎えたが、その度にわずかずつ生き残り、環境に適した進化を遂げ現在の繁栄を迎えた。
地球に2度あった全球凍結で生物の進化が進んだこと。
2回あった酸素濃度の急上昇に合わせて生命体のサイズが100万倍ずつ巨大化したこと。
生きているとは、水の中でイオン化した物質が電子をやりとりし続ける非平衡状態であり、死とは電子のやりとりが止まった平衡状態をいうこと。
生物は環境の大変化により何度も何度も絶滅の危機を迎えたが、その度にわずかずつ生き残り、環境に適した進化を遂げ現在の繁栄を迎えた。
本書で一番期待したのは動画の「生命の未来」編を補足する情報を得ることでした。
ところが動画のナレーションを活字にしただけのもので大いに落胆しました。
本書が地球と生命の誕生とこれまでの進化について新学説を駆使して描いたことには素人を納得させる力を感じました。
その勢いで未来についても納得させる情報を提供して欲しかったです。
とはいえ全体的には動画のガイドブックとしての役割を十分果たす出来栄えだったと思います。
ところが動画のナレーションを活字にしただけのもので大いに落胆しました。
本書が地球と生命の誕生とこれまでの進化について新学説を駆使して描いたことには素人を納得させる力を感じました。
その勢いで未来についても納得させる情報を提供して欲しかったです。
とはいえ全体的には動画のガイドブックとしての役割を十分果たす出来栄えだったと思います。
丸山先生には、地球と生命の近未来から遠い未来までを詳しく描いた著書をお願いしたいです。
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