鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1000~番外編

2015-01-13 12:21:18 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回はお気に入り番外編。

今回をもって当ブログは1000回を迎えました。
希少なる読者の皆様、お付き合いいただき誠にありがとうございます。

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「鬼平や竹鶴 ~わたしのお気に入り~」
40代後半のオヤジがお気に入りを書いています。

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という表題で書き始めたのは、2006年5月9日のことでした。
8年8か月で1000回ということは月平均9.6回。
3日に約1回、週2~3回というペースで続けてきたのですね。
勝手気ままに書き散らしてきたので長く続けることができたと思います。

書き始めたときは40代後半でした。
2010年には50代に突入し、サブタイトルを「50代前半」に変更しました。
そして今年、サブタイトルを「50代後半」に変更する予定です。

改めて書き始めのころのブログを読み返してみました。
鬼平のDVDを観たり原作を読んだりしながら、週2~3回竹鶴17年を晩酌で味わっていることが書かれていました。
驚いたことに、その年の高校野球の決勝は駒大苫小牧VS早実、マー君VS斉藤祐樹だったのですね。
あの当時はマー君が大リーガーになるなんて思ってもいませんでした。

そして当ブログを書き続けている間に起きた思ってもいなかったことの代表格は、何と言ってもドラマ「マッサン」です。
鬼平と竹鶴がお気に入りであることを表題にして書き始めましたが、まさかNHKの朝ドラで竹鶴政孝が主人公になるなんて思ってもいませんでした。

こうして考えると、思ってもいないことっていろいろ起きるのですね。
当然これからも起きるでしょう。
うれしいことも、悲しいことも・・・。
それらをひとつひとつ経験しながら受け入れながら書き続けていこうと思います。

これからもよろしくお願いします。

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お気に入りその999~風立ちぬ

2015-01-10 12:33:32 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「風立ちぬ」です。

毎年のことながら正月休みはあっという間に終わってしまいました。
大掃除、親戚との宴会、初もうで、除雪、お通夜、そしてTV。
読書はあまりすすみませんでした。
チャンネル権がないためストックした映画DVDも結局1本しか観ることができませんでした。
その1本はスタジオジブリの「風立ちぬ」。
巨匠・宮崎駿の引退作です。
随分話題になったので観た方は多いでしょうね。
でもジブリ作品の中では人気度は低め。

そんな訳で大きな期待を持たずに観ましたが、宮崎駿の魅力に溢れた実にいい映画でした。
特に憧れの飛行機設計技師と夢がつながり語り合うシーンが素晴らしかったです。
近いうちに再度観たいと思いました。

美しい飛行機を作りたいという少年のころからの夢をかなえた主人公。
あまりに美しい(=理想的な)飛行機を設計したため、時期悪く戦争の道具に使われてしまいます。
それを残念に思う主人公の気持ちをもう一歩踏み込んで描いていたらアカデミー賞を受賞したのではないでしょうか?
ゼロファイターとして太平洋戦争時にアメリカ空軍に恐れられた飛行機の設計ストーリーが、「アメリカ」の映画賞を受賞する可能性は限りなく低かったと思いますが・・・。
たとえこの作品が戦争礼賛の映画ではなく、ゼロ戦を誇る映画でなくても選者の心情は別でしょう。

次にヒロインについて。
小説「風立ちぬ」を読んだことはありませんが、愛する者との別れという設定は同じでしょう。
宮崎作品には珍しく病弱なヒロインでしたが、常に前向きな自立したヒロインという設定はいつも通りでした。
運命には逆らえませんでしたが限られた命を精いっぱい生きたことは強く印象に残りました。

最後にこれまでの作品と違ったこと。
主人公の心象風景を主軸に描いた映画のため、ストーリーの細部をこれまでになく随分省略していました。
巨匠・宮崎駿は引退作でついにいにしえの日本人が好む省略の美に到達したのだ、と感銘を受けました。




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お気に入りその998~ポター画集②

2015-01-08 12:27:06 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、ポター画集その2です。

正月早々ポター画集が届き、時間を見つけては鑑賞しました。
ビアトリクス・ポターの代名詞であるピーターラビットのイラストは少な目。
特にピーターラビットのファンではないのでホッとしました。
かわりに描かれていたのは動物、昆虫、植物、化石、土器片、風景など。
特に気に入った点は次の通りです。
・昆虫画は甲虫類と蝶類がほとんどで顕微鏡を使って観察した細密画が添えられていました。
 特に鱗粉の配列図が気に入りました。
・動物図はピーターラビットにつながる生き生きしたスケッチがたくさんありました。
 さらにヒツジなどの頭蓋骨も丁寧にスケッチしていました。
・生きた鳥はあまり描いていませんが、死んだ鳥を丁寧に描いたスケッチがありました。
 鳥は動きが速いので難しかったからでしょうか。
・植物図はキューガーデンの画家に推薦されたそうですが、色鮮やかな図は少なかったです。
 淡い色合いのスケッチが少々あるばかりで意外でした。
 その代り、キノコは色鮮やかな細密画がたくさん掲載されていました。
 地衣類の研究をしていたそうなので余程お気に入りだったのでしょう。
 ちなみに先ほど調べたらキューガーデンには地衣類の研究員として推薦されたそう。
 画家としてではなかったそうです。

本書を編集したアン・スティーブンス・ホッブズは、ヴィクトリア&アルバート博物館でナショナル・アート・ライブラリのビアトリクス・ポターコレクションの学芸員をしているそうです。
そのためポターの少女時代から晩年に至るまでの作品をうまく網羅しています。
おかげでピーターラビットにとらわれない、科学的な目を持った細密画家、という今回私が期待したポターの作品がたっぷり楽しめました。
残念なのはすべて英文で書かれていること。
さっぱり読めません。
要所要所はgoogle翻訳を使いましたが、できれば日本語版を読みたいものです。

(おまけ)

原題:Beatrix Potter's Art: A Selection of Paintings and Drawings

生没:ビアトリクス・ポター 1866年7月28日-1943年12月22日




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お気に入りその997~孤独なバッタが群れるとき

2015-01-06 13:09:51 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「孤独なバッタが群れるとき」です。

年末年始はいろいろバタバタしていてブログ更新ができませんでした。
今年最初の更新はこれです。

若き昆虫学者の著書。
文章が抜群に面白いと評判でしたので読みました。

前野ウルド浩太郎著「孤独なバッタが群れるとき~サバクトビバッタの相変異と大発生~」

アマゾンの内容紹介を引用します。
=====
その者、群れると黒い悪魔と化し、破滅をもたらす。
愛する者の暴走を止めるため、一人の男がアフリカに旅立った。
=====

何これ、随分ふざけた内容紹介ですね。
まるでアニメとか映画のコピーのようです。
東海大学出版会が発行したフィールド生物学の本とはとても思えません。

ただし、このコピーはまんざらウソではありません。
著者はサバクトビバッタという大量発生しては大きな被害をもたらすバッタを研究しており、ついには現地調査に旅立ちました。
研究の目標はサバクトビバッタを害虫として滅ぼすのではなく、人類との共存の道をさがす=暴走を止めること。
「愛する者の暴走を止める」という内容紹介は実にうまく言い表しているといえます。

著者は人生につまづいてばかり。
そのたびに迂回してばかりだった。
せめて好きな昆虫の研究だけは逃げずに成し遂げたい!
そんな気持ちで踏み出した研究人生。

尊敬する先生と出会い、ひとつめの論文で世界に認められるという幸運。
やる気スイッチ全開になる要素たっぷりです。

こんな人でも研究者になれることを知ってほしい、と著者は書いており、発行した東海大学出版会の意図も同じではないかと思います。

本書は素人向けとはいえ研究者が実験をして謎を解決く経緯が詳しく紹介されています。
正直、余程興味がないと付いていけません。
本書向けに判りやすく作り直したというグラフも含め、さらっと読み飛ばしました。

1960年代から進んでいないというサバクトビバッタの研究。
大発生による農業被害を防ぐ方法はない、と結論付けられて止まった研究を、若き研究者はその熱意でどう打破するのか?
科学の力で自然をねじ伏せるという西洋的なバッタ対策は頓挫しましたが、習性や生態を活用して暴走を止め、両立を目指すという東洋的な対策が功を奏する日が来ることを祈っています。

最後に。
著者名のミドルネーム「ウルド」は現地語で「~の息子」という意味だそうです。
尊敬される人に贈られる名前のようです。
アフリカは衛生的にも政情的にも不安ですが、彼が現地の人々に愛されていることを知って少し安心しました。 


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