粋なオヤジになりたくて

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Catullus

2022-02-21 | 若き日の思い出
 
 今から50年以上前の高校三年生の夏休みに大学受験勉強をするために当時の長野県にあった学生村での出来事です。まだまだエアコンが普及しておらず、都会の図書館などは大混雑の時代、少しでも気温が低くて静かな場所をもとめて3-4週間、田舎の普通の民家の二階に友人と宿泊して勉強をしておりました。夜は今はなきラジオ講座を聴いたりしてね。学生村では食事時間だけは各戸に宿泊している学生が食事担当の民家に集まるため、そこで他の受験生と知り合いになることもあります。東京から来ている若者も多く、大学院を受ける大学生やのんびりしたい大学生、浪人生など境遇が違う人達もいました。初めて車(軽ですがホンダN360)を田舎の空き地で運転させてもらった経験もしました。

 ところで表題のカトゥルスですが、当時の学生村に大学院を受けるための勉強をしていた女性がいまして、ラテン語を専門とされていました。この方にサラサラっと書いていただいた詩の断片が古代ローマの恋愛詩人であったカトゥルスのものでした。他に同年代の女性もいましたが、当時4-5歳年上の女性のことがとてもまぶしく思えました。

otium, Catulle, tibi molestum est:
otio exsultas nimiumque gestis:
otium et reges prius et beatas
perdidit urbes.

安逸が、カトゥルスよ、 お前をだめにする。
お前は安逸に傲ってあまりにも放埒をする。
安逸は昔も王たちや栄えた都をさえ滅ぼしたのだ。

Idleness is a troublesome thing for you, Catullus:
In idleness you revel and delight too much:
Idleness has destroyed both kings and
blessed cities before.

 当時、安逸なんていう日本語さえも知らなかった私でした。まぁ歳を取ってそんな昔をふと思い出したわけです。 

 ローマ帝国の公用語であったラテン語にはもう今は接する機会は現存している単語(例えばVirusとか)を除いてはほとんどないですが、キリスト教の世界ではいまだに生き残っています。そういえば私の好きなモーツアルトのレクイエムもラテン語で書かれていましたね。
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