バーデン公国の憩いの都(続々々)

 
 チェックインしてから、散歩。街路のカフェでは、ドイツ人たちがのんびり夕べを過ごしている。
 相棒にねだって、アマレットのアイスクリームをゲット。ドイツでは老若男女、ジーパン姿でアイスクリームを食べている。
 そのこと自体は好ましいのだが、その量がハンパじゃない。丸々とした爺さん婆さんたちが、3スクープほど積まれたアイスクリームの他、カステラやナッツ、生クリームがどっさり盛られたもの(これ、一人分)を、ぺちゃくちゃ喋りながら食べている。キレイな若い男女が同じものを食べているのを見ると、つい、彼らの50年後の姿を、その爺さん婆さんたちに見てしまう。

 教会か何かを目指しててくてく歩いたのだが、このカールスルーエという町は、城を中心にして扇状に街路が広がっている。ので、一つ道を間違うと、目的地からどんどん離れていくことになる。
 私たちも道を間違え、無難に元来た道を何度か戻った。ちょっと歩きづらい。

 まだ開いているスーパーを見つけたので、夕食になりそうなものを買いに入る。
 ドイツでは、眼と眼と見交わして微笑み、挨拶する。道すがらでもそうなのだが、店でもそうで、客と店員はハローと挨拶し合う。
 客と店員は、それぞれ客という立場、店員という立場にはあるが、あくまで対等な関係。客は店員を召使のようには扱わないし、店員からサービスを受けて当然、という意識もない。この辺りも、日本とは異なる。

 相棒に、パンが欲しい、と主張すると、「じゃあ、どれがいいのか選びなさい」
 で、店員のおばさんにハローと挨拶してから、ウロウロと選ぶ。ドイツのパンはどれも美味しいし、東洋人にとっては見た目も珍しいので、選ぶのに時間がかかる。おばさんは、そういう事情に納得したふうな顔で、待っていてくれる。
 で結局、甘くない、パンらしいパンを選ぶ。店員のおばさんは、パンを包んでから、
「これ、あなたたちに。持って帰ってお食べなさい」と、二つ余計に、紙の包みを渡してくれた。

 後で公園で食べたそのパンは、どでかいチョコ・クロワッサン。砕いたナッツがこれでもかと入った、アーモンドクリーム入りのチョコレートが、どっさりと詰まっている。う、う、感涙。こんなの見たことも食べたこともないよー。
 でも、このクロワッサン、ちっぽけな胃袋の東洋人には、どでかすぎて、これだけで夕食を終えてしまった。

 To be continued...

 画像は、カールスルーエ、何とか侯の像。

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     Bear's Paw -ドイツ&オーストリア-
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