元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「アザーズ」

2011-02-11 06:41:07 | 映画の感想(あ行)
 (原題:The Others)2001年作品。公開当時は全米でロングランヒットを記録したというゴシック・ホラー。第二次大戦末期の英国、チャネル諸島のジャージー島にある古い屋敷に入居した母親と子供が怪異現象に遭遇するという話だ。

 寒色系の画面と、いかにもそれらしい舞台&時代設定。青白い顔が映える主演のニコール・キッドマンの立ち振る舞いなど、正統派ゴシック・ホラーのエクステリアを再現しているところは認めるものの、映画としてはさっぱり面白くない。

 「オープン・ユア・アイズ」のアレハンドロ・アメナバール監督とも思えぬモタモタした演出が目立ち、開巻10分間で退屈になってくる。さらに30分も経たないうちにネタが割れてしまった。

 肝心の恐怖描写も、大きな音をたてて観客を驚かすパターンの繰り返しでいいかげん飽きてくる(安易にCGを使っていないところは良いのだが)、何やら脚本・ドラマ運びがほとんど練られていないまま見切り発車で製作したような印象だ。まさか撮影当時にプロデュース担当のトム・クルーズとキッドマンの仲が冷え込んだからというわけでもないだろうけど(笑)。とにかく凡作である。
コメント
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