人はみな馴れぬ齢を生きているユリカモメ飛ぶまるき曇天
両岸をつなぎとめいる橋渡りそのどちらにも白木蓮(はくれん)が散る
水兵のリーベ 日の射す理科館に十六のわれら淡く眠りき
ああ君が遠いよ月夜 下敷きを挟んだままのノート硬くて
ピペットに吸い上げらるる透明を寄り眼しながら測りておりぬ
(永田紅 日輪 砂子屋書房)
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サラブレッド永田紅の第一歌集。
左京区の馴染みのある地名がつぎつぎ出てきて、それだけでも私にはうれしい。
また、理科系の人で実験の歌もある。すべてが若々しい。
両岸をつなぎとめいる橋渡りそのどちらにも白木蓮(はくれん)が散る
水兵のリーベ 日の射す理科館に十六のわれら淡く眠りき
ああ君が遠いよ月夜 下敷きを挟んだままのノート硬くて
ピペットに吸い上げらるる透明を寄り眼しながら測りておりぬ
(永田紅 日輪 砂子屋書房)
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サラブレッド永田紅の第一歌集。
左京区の馴染みのある地名がつぎつぎ出てきて、それだけでも私にはうれしい。
また、理科系の人で実験の歌もある。すべてが若々しい。