気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

井泉 創刊号

2005-01-14 19:20:03 | つれづれ
気の荒い牛を操るごとき構えジャン・レノに似たベース奏者は
(江村彩)

誰よりも速く走れと育てられ車内にひらりと開くパソコン
(佐藤晶)

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江村彩さんから「井泉」創刊号を送っていただく。
春日井建のもとで短歌を学ばれた方たちが、創刊された短歌誌。
結社誌を見ることは少ないが、評論が充実していて、勢いを感じた。
特に、佐藤晶さんの『「表現」をめぐる「今」』が面白かった。

また、春日井建の歌で、
「一瞬を捨つれば生涯を捨つること易からむ風に鳴る夜の河」
を、複数の方がひいて論じておられたことにも、感じるところがあった。

今後のご発展をお祈りします。

油田

2005-01-14 13:12:53 | つれづれ
初期消火に失敗し油田全体に火がひろがるがごとしなべては

(小池光 静物)

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わが家の給湯器、お正月から具合が悪い。
夜になるとお湯が出ない状態で、とうとう買い換えることになった。
水での炊事のために、私はすっかり冷えて風邪をひいてしまった。
何かひとつが壊れると、全体に悪影響を及ぼす。ふと、この歌を思い出した。
夕方には、工事の人が来てくれるはずなのだが・・・