中央線の中で見つけた広告。

「勉強法のベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」とのこと。「入試」「資格試験」「成績アップ」「教養」がどうなるのかよくわからない。楽しくなるだけなのか、即効性のある効果が認められるのか?
「学び方・インプット法の決定版!」だそうなので暗記物なのか。読まないと分からないが、読みたいとも思わない。
「みんなが認めた頭のいい人の絶対ルール」だそうだが、そもそも、そんな頭のいい人のモノマネが凡人の私にできるのかわからない。私も、凡人なりに、そこそこ学んできたつもりだが、誰かのモノマネをしたわけではなく、我流そのもの。その積み重ねが資格200超・学位20超となっている。
常々、このブログでも書いているし、ひょっとしたら当該書籍にも書いてあるのかもしれないが、「勉強法の本を読んでいる暇があるのなら目標の学習のテキストを読むべき」である。勉強法の本を読んだだけで「入試」や「資格試験」に合格した人はいない。無論、勉強法の本を読んだだけで「成績アップ」した人もいなければ、「教養」を身につけた人もおるまい。
教養も含めた全ての学問は、徹底した実践の中で培われる。だから、そんなに楽しいものでもないし、ましてやどんどん楽しくなったという経験は乏しい。できないことができたり、わからなかったことが理解できるのは、それなりに知的好奇心を刺激するが、その対価となる訓練や学習は結構つらいのだ。
苦しいことをそっちのけで「どんどん楽しく」とか易い方を強調する本は苦手である。いにしえより「学問に王道なし」とされ、王様でさえ苦しまなければならない学習を、どうして、そう易々と「どんどん楽しく」とか言い放てるのだろう。
まあ、私の基本的な考えは「人生全て等価交換」ということ。苦しんだ結果得るものがある。楽した上に成果も得るということは世の理に反しているため、どこかでその代償を払わなければならない。そんな考えだから、勉強法の本100冊って言われても、テキスト1冊頑張ろうよって思ってしまう。