お中元の季節がきました。私には10年以上、お中元を贈っている方がいらっしゃいます。その方は・・・仲人さま!
私と家内の結婚に際し、色々と乗り越えなければならない困難があったのです(決して、変な意味ではない。取り違えないようにお願いします)。仲人の引き受けてがいなかった・・・。最終的に「大学の先生にしようか・・・(いや、その大学の先生にしておけば、また、別の人生が開かれていたかもしれないが・・・)」とも思っていたのですが、寸前のところで、その仲人の方にお願いすることができました。当時、和歌山支店の支店長をされていたので、和歌山まで、お願いに上がりました。
銀行には色々と不文律?みたいなものがあって、仲人をしていただく方も、順序というものがある・・・のかな?ラインのトップは奥さまがご病気で「主賓としてなら参加する」というもの。前の支店長は「姪御の結婚式」として不可、その前の支店長は「3代前の支店長が仲人できると思うのか?」とのお言葉・・・。そう、序列社会というか、そういう人間関係が非常にナーバスに関係してくるのです。
銀行の不文律からいうと、和歌山支店の支店長は「絶対に仲人をしてはならない人物」だったのですが、私自身も「型破り」な生き方をしてきたので(いや、その型破りな性格ゆえ、仲人のなり手がいなかったという説もあるが・・・)、大学の先生にお願いするくらいなら、銀行の支店長にお願いしよう!と、和歌山までお願いに参上つかまつりました。
和歌山城は大変美しいお城だったように覚えています。
支店長宅にお邪魔して、「仲人をお願いします!」と言ったときの、支店長の驚きようといったら、今でも忘れることができません。「禁じ手」に打ってでた私達を前に「本当に、俺でいいのか?」「はい、××支店長でないと、ダメなんです」と真剣なまなざしで申し上げました。「よし、わかった。ちょうど、その月に別の結婚式の仲人も頼まれているから、1組やるなら2組やるのも一緒だ、引き受けよう」と言ってくださいました。家内はわざわざ、埼玉から和歌山まででてきた訳ですから、結構、私達2人の気迫が勝っていたのかもしれません。
いまだに、私達2人と、仲人の関係を会社の人に言うと「よく、和歌山の支店長が引き受けてくれたよね!」「信じられない!」「常識を逸脱している!」とよく言われます(ちょっとした、笑い話にはもってこい)。そう、××支店長が出席したために、「俺は出ない!」と言う支店長もいて、調整が大変だった。(それだけ、異例な結婚式ということです)
仲人も結婚式本番で私達2人との関係を説明するときに「かなり」気を使ってくださいました。(本当にありがとうございました)
最近は、仲人へのお中元、お歳暮は3年とか5年とか言って、辞めてしまう方が多いのですが、私達2人を引き合わせてくださったのも、××支店長だし、仲人として、結婚式をまとめていただいたのも××支店長。今は、既に支店長ではありませんが、「恩を忘れず主義」であるため、一生、お中元、お歳暮は続けてまいります。