BIKEBIND自転車日記ブログ2

BIKEBINDの自転車日記ブログの移転先。過去が消えるのも忍びないので…。

2012 3T ホイール市場に参入!

2011-05-10 03:57:00 | 自転車
3T・メルキュリオ60LTD

これがこのホイールの名前です。

資本が変わってからの3Tは魅力的かつ、的確な商品を次々に繰り出しています。また代名詞だったハンドル・ステム・シートピラーという三点セットのイメージを一気に打ち砕いたフンダフォークは今なおロードバイク屈指のカーボンフォークとしてメーカーに採用されています。

得てして違う部分に手を出すと痛い目に遭うのが定石なのですが、どうやらこのホイール、ただ者ではなさそうなんです。


















http://velonews.competitor.com/2011/05/bikes-and-tech/tech-quick-look/first-look-3t-mercurio-60ltd-wheels_171531



まずこのホイールを作るに当たって、フェラーリF1チームの一員であったRichard McAinsh氏を招聘したようです。写真だけ見ると、どうやらフランチェスコ・モゼールも一枚かんでいそうです。

リムのカーボンはいくつかのセクション(ピザの切り分け的な感じです)をつないで出来ているようなんですが、その継ぎ目を利用してストレートプルスポークの引っかけを作っているようです。繊維を切ってしまう後からのドリリングはしていないようです。幅は23.5㎜に設定し、流行の幅広型になっています。

そしてハブ。専門メーカーでないとここがどうしてもおろそかに成ってしまうのですが、自前でこそありませんがケーンクリークタイプという非常に面白いものを選択してきました。ケーンクリークは知る人ぞ知る、非常にマニアックで高性能なホイールを作って居ましたが、最近はトラックタイプしか作っていません。ロード用もMTB用も本当によかったんですよ。

しかし他メーカーとはいえ、ニップルをハブ側に持ってきたケンクリハブを採用したホイールが出てきました。これは期待大です。

ほかにもハイトがもう少し低い40と、高い80も用意されているようです。さらにアルミリムモデルも出すというのですから、相当本気であることが伺えます。

楽しみですねえ。


2011 ジロ・デ・イタリア 現時点で別府が総合8位に

2011-05-10 03:22:00 | 自転車
かあーっ、スゴイ!

この若者はどこまで日本人を驚かせてくれるのでしょうか?

現在序盤が行われているジロ・デ・イタリア。もちろんここら辺は足慣らしであり、ステージ優勝がもっとも注目されるでしょう。

30歳も後半になったペタッキが、ステージ優勝をしていますね。うれしいですねえ。スプリンターとしてはそこまで大好きというわけではないのですが、あれほどグランツールで勝利を挙げた人間があまりに不振なここ数年だったので、このまま消えていってしまうのかと思っていました。

そもそもスプリンターはあまり長続きするタイプではありません。経験や勘も大切ですが、やはり最後に頼るのは己の筋力でしょう。30歳を超えればどうしても筋力は下降線をたどります。それなのに……。グッ! ペタッキ!!

そしてそして! 日本人としては総合一桁台に

FUMIYUKI BEPPU

の名前があるのを見過ごすわけにはいかないでしょう!


ツールにおいても別府と新城はステージ上位や敢闘賞を獲るなど、日本ロードレース史を塗り替える走りを見せてきました。でもよもや序盤とはいえグランツールの10位以内に日本人の名前を見るとは……。

時代が変わる、いやもう変わったのでしょうか。

今年もどこまで行けるのか、楽しみでなりません。

しかしその一方、悲しい話もあります。どうやらレース中の事故により選手が人り亡くなってしまったようなのです。

スピード競技は死と隣り合わせとはいえ、やはり厳しいです。

ご冥福をお祈りいたします。



ハードロックナット、開発者が語る。

2011-05-10 01:41:00 | ボルト&ナット
なんで今更なんだかわかりませんが(苦笑)、やっぱり開発者の話は面白いですね。


以下引用
 東日本大震災でビクともしなかった東京スカイツリーには“絶対にゆるまないネジ”が使われています。世界唯一の技術を発明したハードロック工業社長、若林克彦さん(77)の経営哲学は「喜んでもらうこと」。約40年前、その見解の違いから無償で会社を手放してしまいます。(喜多由浩)

【浮世絵】180年前に描かれたスカイツリーに似た尖塔

 イギリスやドイツ、台湾の高速鉄道、日本の各新幹線、瀬戸大橋…。“絶対にゆるまないネジ”は、今や世界中で引っ張りだこ。従業員わずか50人弱の大阪の中小企業が、誰にもまねのできない技術を持っているのである。こんな痛快な話はない。しかも百パーセント国内生産。まさに、「ものづくり」で長く世界をリードしてきた日本企業のお手本ではないか。

 「ウチのネジ(ナット)は鉄道、橋梁(きょうりょう)、高層タワーなど、絶対にネジがゆるんではならない場所に使われています。これまで世界中のメーカーから、多くの類似商品やコピー商品が出てきたが、同じ品質の商品を作ることはできませんでした。詳細は明かせないが、『絶対にまねができない』という自負がありますよ」

 根っからの発明家だ。先の大戦中、長野県に疎開していた10歳のとき、楽に種まきができる「種まき機」を発明。以来、万年筆のインクがいつも一定量になるように工夫した「定量付着インク瓶」、厚焼き卵を手早く作れる「たまご焼き器」など生活に密着した発明を数多く世に送り出してきた。

 その原点にあるのが、「たくさんの人たちに喜んでほしい。よいアイデアは人を幸せにする」という信念。それが今も自身の経営哲学に反映されている。「たらいの水の原理」という考え方だ。たらいの水は、「相手の方」へ押してやると自然に「自分の方」へ返ってくる。

 「お客さんに喜んでもらえるよう努力すればするほど、自分にも利益が生まれる。逆に目先のもうけにとらわれて欲をかきすぎるとダメ。たちまち水はこぼれてしまうんですね」

 約40年前、その経営哲学を象徴するような出来事があった。かつて経営していた会社が作っていた商品に、顧客からクレームが来たのだ。

 その商品もやはり「絶対にゆるまない」ことをキャッチフレーズにしていた。だが、技術的に完成されておらず、激しい振動を受けると、わずかにゆるむことがあった。そこをただされてしまった。「絶対にゆるまないはずじゃなかったのですか」と。

 共同経営者は、そのクレームをさほど重要視していなかった。依然として圧倒的に多くの顧客から信頼されているのだし、単なるひとつの苦情じゃないか、というわけだ。

 ところが若林さんは放置できなかった。「人に喜んでもらえるはずのアイデアがお客さんを怒らせてしまうなんて…。ならば本当に“絶対にゆるまないネジ”を作ってみせようじゃないか」


 そして、自ら創立した月商1億円以上の会社を無償で共同経営者に譲り、わずかなスタッフとともに現在のハードロック工業を新たに立ち上げた。残ったのはその商品の特許料だけ。「家内にはだまってやったんです。後で話すと、開いた口がふさがらないといった様子で、あきれてましたね。でも私はがまんできなかった」

 そして約40年後、その会社と競い、東京スカイツリーでの採用を勝ち取ることになる。

 昨今の「金さえあれば何でもできる…」といったような風潮ががまんならないという。日本の技術を追っかけてきたアジア諸国の中にも、こうした“無法なやり口”で、強引に技術を盗もうとする国が少なからずある。

 「日本の企業と合弁でプロジェクトを立ち上げておきながら、メドが立つと、『ハイさよなら』と追い出してしまう。でも実際は、日本が何十年もかけて開発した技術をわずか3、4年でまねしようったってできないんですよ」。その国は若林さんのネジの模造品も多数作っているが、結局、品質面では及ばない。

 同時に、日本の“脇の甘さ”も気になる。「先端技術を持った技術者が外国に引き抜かれ放題です。このままじゃ日本はジリ貧ですよ。どうしたら付加価値が高くまねができない商品を生み出せるか。行政も一緒になって知恵を出し、体制をつくらねばなりません」

 --発明には何が大事?

 「常に好奇心をもって『欠点』を探すこと。商品に完成品などありません。そう思った時点で思考停止してしまうでしょ?逆にその商品に足りない点が見つかった時点で発明の半分は成功しているのです」

 --1970年代のヒット商品「たまご焼き器」もそれで…

 「私は厚焼きたまごが好きなのですが、普通の平たいフライパンで焼くとどうしても5分はかかる。『もっと早く焼けないものか』と考えて作ったのが、このたまご焼き器です。スーパーなどで実演販売をやり、1個980円の商品が1日5000個も売れました」

 --経営者というよりも心は発明家?

 「今でもアイデアがひらめいたらすぐ会社に行って試作品を作ります。そのためにずっと無休です。でも自分が考えた商品が世に出ていくのは本当にうれしいことですよ」

 〈わかばやし・かつひこ〉昭和8年、大阪市生まれ。大阪工業大学卒。バルブメーカーの設計技師を経て独立。49年には、ハードロック工業(本社・大阪府東大阪市)を設立し、“絶対にゆるまないネジ”を開発した。世界中の鉄道、橋梁、高層建築物などに採用されている。著書に「絶対にゆるまないネジ小さな会社が『世界一』になる方法」(中経出版)。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110508-00000502-san-soci
引用終わり

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緩み防止ネジ、ナットというのは数多くあるんですけど、ハードロックナットはそのなかでもトップクラスの性能をもちます。しかし意地から以前作った会社を手放してしまうとは……、社長さん個性が突き抜けています(笑)。

色々な同系製品に言えることなんですが、基本的に座面でしか固定出来なかったボルト&ナットを異なった方向、方法で摩擦力を稼ぎ出しています。

ハードロックナットはナットを二つ使う共締め形式なんですが、両方の座面の摩擦力で固定するのではなく、くさびの形状をナットに応用することでボルトとナットの間に強い摩擦力を生じさせているのです。

トルシエ型ナットのように自壊して規定トルクを表しつつ、緩みを防止するものもありますが、ハードロックナットは何回でも繰り返し使用することが可能です。……まあソニータイマーとは対極にある製品ですね(笑)。皆壊れなかったら商売あがったりですから(苦笑)。

それでもこういう製品を作るというのは、頭が下がるばかりです。