バイユー ゲイト 不定期日刊『南風』

ブルース、ソウルにニューオーリンズ!ソウルフルな音楽溢れる東京武蔵野の音楽呑み屋バイユーゲイトにまつわる日々のつれづれを

祝ブルース&ソウルレコーズ誌20周年!の夜

2014-07-29 | ライヴ報告

一昨日はLIVEのない日曜日、定休日でした。めったに行かない渋谷にひとりお出かけ。音楽雑誌『ブルース&ソウルレコーズ』創刊20周年記念イヴェントへ行ってまいりました。途中は今にも始まりそうなゲリラ雷雨にハラハラ。傘がさせないような雨が降り出した~というタイミングで会場のo-nestに滑り込む。
140727_1517bsrshow_2 ほんの少ししか濡れなかった~幸先良し。で、知り合いも多い会場ロビーで早速ビール!
音楽ライターとして著名な湯浅学さんがカッチョイイDJをしている。蒸し暑い中、昼ビールが最高。仙台『いづみや』の佐々木健一さんに熱く薦められ開演前から宮城の日本酒へと突入せざるをえなかったのは誤算でしたが(笑)
かつてバイユーでも佐々木さんから仕入れたことのある極上の酒が激安で振る舞われていて素晴らしい。まずはロビーにおいての湯浅さん吾妻さん、BSR編集長濱田さんたちによるトークショウからスタートという構成。
飲んでるから客席が皆緩んでいてなんともいい感じ。僕は最後列で強力なボクシングマニアであった佐々木さんとボクシング話でコソコソ盛り上がってました~。アイク・クォーティを絶賛し激しく同意する我々。ルベーン・オリバレスやアントニオ・セルバンテス、はてはアイラン・バークレイまで…このままふたりで飲みに行かんばかりの意気投合ぶり。しかし贅沢なことにこのあと素晴らしいLIVEが待っているのです。

トークショウが終わり、外階段を使って階下のLIVEフロアへ移動。雨もすっかりあがってしまった。思えばこの会場も久しぶり。…でもあの豪雨の中だったらお客さんはこの階段をどうやって降りたんだろ?
まずは『ズクナシ』。メンバーが1人抜け、3人になってしまった彼女たち。実は…抜けたキーボードがバンドの色に占める割合が大きかったので、果たしてどうなるかと余計な心配をしていました。しかしそれは完全な杞憂。

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素晴らしい、ある種感動的なLIVEを見せてくれました。オヤジ連主体のお客さんもジワジワと盛り上がり最後は大歓声。アンコールは出来ない構成だったのだけれど鳴り止まない拍手。鍵盤楽器がいなくなったというのに全編を通じてギターソロは無し。間奏でコードをカッコ良くかき鳴らす衣美ちゃんの勇姿に痺れました。

もちろん本人たちにとってはいろいろ課題があるのかもしれませんが、ブルース&ソウル親父連の心は掴みました。終演直後の客席のあちこちでの会話を聞かせてやりたかった。それくらいに激しく受け入れられていました。…照明の落とされたステージに再び現れキンキラの衣装のまましゃがんで自ら機材を片付ける姿に「素晴らしい」「かっこいい」「あれでこそバンドマン!」と親父たちから更なる賞賛の声があがっていたものです。

そして階上にて再びトークショウ。ゲストとして佐々木健一さんも登場。震災体験を交えて語ってくれました。以前ご本人から聞かせていただいた話でしたが、改めて胸に沁みました。

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そしてLIVEフロアにて大屋“W.C.カラス”清。清さんを大声援の中観る。

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来て良かったです。もうそれしかありません。
気持ちの入ったLIVEでした。

またまたトークショウを挟んで最後は吾妻光良トリオ+2。暑いからブルースやジャズは弾きたくないとボサノヴァでスタートし、一気にお客さんを掴む。最高!

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…アフリカシャツは凄かったなぁ(笑)そしてインドネシア製ギター!
最後はお馴染みのキャッツのシュガー!仕事に関係なく観る吾妻トリオがなんとも楽しくて休日満喫を実感、でありました。

アンコールでは全出演者が登場してセッション。盛り上がる場内。ステージにも客席にも笑顔が溢れる。

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カラス清さんが吾妻さんと並んでギターを弾く姿に感激もひとしお。大歓声の中終了。客電がつく…が収まらぬアンコール。予定外のダブルアンコール。なんと吾妻さんと清さんが2人だけで登場。即席デュオ!!!

…感激しました。目の前の光景になんだか冷静ではいられませんでした。日頃からW.C.カラスのサポートをしているAさんが「とても見てられない」と後方へ下がった気持ちもわかる。でも、一瞬考えてステージ近くまで出て行った俺。なるべく近くで見たかった。
「カラス」という不思議な名前をシャイさんから聞いたのは4年前だったか5年前だったか…。ある日バイユーのカウンターに現れた大屋清さん。「お近くなんですか?」「遠いです」「どちらなんですか?」「富山です」「!?」。そんな会話を交わしました。「バイユーのブログのファンです」と俄には信じ難いことを仰って俺を恐縮させたもんです。お互いにボクシングファンだ、と。そう、楽しくボクシング話をしました。

その1年後くらいでしょうか「バイユーで歌いたい」というとにかく熱く丁寧な手紙が添えられたデモ音源が届きました。一度聴いて、その濃厚すぎる汗と生活のニオイに思わず笑ってしまった俺。なんてオトコクサイんだ!
しかし汗クサクもロマンチックで、時にキザですらある(これぞ自然体のオトコ!)表現はその照れや誇り、そして客観性のバランス具合が、とにかくリアルで。本物だ!と(その時点では実は半信半疑ながら)思わせてくれました。2度か3度聴いて、バイユーゲイトのtwitterに音源に対するコメントを載せた。今考えると失礼な表現もあったかもしれないけど、知らない人も多い(ほとんどだったろう)彼の魅力を、彼という存在に興味をもって欲しくって、まだお客様の来ないバイユーのカウンターの中で携帯でいろいろと考えながらも素直に文章を打った。

吾妻さんのファンだと言っていた彼が。プラネットKのバイユーイヴェントで騒ぎ過ぎて「危ないヤツだと思われたかも…」と言っていた彼が、吾妻光良と2人きりで大勢のお客さんに囲まれステージに立ち、歌っている。

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思えば、初めてバイユーにやって来て歌ったのも7月でした。4年前か。
終演後、深夜のシーナ&ロケッツを観に行って朝まで一緒に飲んだものです。

ほんと月並みな感想でナサケナイのですが、胸が熱くなりました。恥ずかしながら少しだけ目頭も。
終演後、顔をあわせたAさんと俺。感激しやすくなったのは「…トシかねぇ(笑)」
いや、でもそんなもんなのです。

終演後は階上にて湯浅さんのDJにて(アーマのFulltimeWomanのシングルが流れていたのが流石!でした)誰でも参加できる打ち上げ。これって素晴らしい。
…終盤には吾妻さんの独壇場でした~。

『ブルース&ソウルレコーズ』誌これからも楽しませて下さい!
このイヴェントはこれから定期的にやりたいとのことで年内にもう1回とか…。こちらも楽しみです。

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