昨日は久しぶりの味の素スタジアム!この名前になってからは初めてかも?というくらいに久しぶり。天皇杯2回戦『FC東京vs横河武蔵野FC』の遂に実現した東京西部ダービーを観に行ってきました!!
「行ってきました」だけで「!!」が付くのは興奮しているからです。
実は昨日起きた時体調がイマイチ優れなかったのですが…無理して行って良かった!!大興奮でした。
三鷹北口、武蔵境近辺の飲み屋界隈では「武蔵野」や「武蔵野FC」と呼ばれることの多い『横河武蔵野FC』。バイユーを出て右にほんの少し行ったところにグラウンドがあり、ホームスタジアムはその道をまっすぐ更に10分ほど歩いたところにあるというご近所、地元フットボールクラブ。Jリーグの下部組織であるJFL(3部的なリーグ)に所属する企業が母体となったクラブチーム(企業社会人チームではない)です。
地元にはJリーグ1部所属の『FC東京』というれっきとした人気チームがあるけれど、ご近所クラブといえばやっぱり『武蔵野FC』。サポーターたちの歌う「俺らの武蔵野~武蔵野の誇り~♪」、そんなチームなのです。
…バイユーのある三鷹は、南口は三鷹市のため『FC東京』の小旗が飾られていますが北口に降りると青と黄色の『武蔵野』の旗が飾られているという南北問題を抱えています。J1とJFLという歴然とした格差。しかも親会社が完全プロ化&Jリーグ参加を否定しているため埋まる見通しのない差を日々痛感させられる深刻な南北問題ではありますが、唯一乗り越えられる場が「天皇杯」というプロもアマも混合でタイトルを目指すトーナメント戦!3年振りに東京都代表として出場した武蔵野FCは岩手での1回戦を突破、2回戦で『FC東京』と対戦することとなっていたのでした。
そりゃぁ燃えます。決まったときから自分も含め知人友人も話題にしています。僕はバイユー開店時には後援会にも入りしばらくは時々応援に行っていたものの、近年は多忙を言い訳に足が遠のいていたという薄情者。それでも冷静ではいられません。武蔵境にある仲良しのファンキーな焼き鳥屋さん『トサカ食堂』で話していると、応援に行かないなんて選択肢はないように思えたのでした。
で、昨日。雨の予報もあったのにギンギラの炎天下。体調不良と言いつつ行ってまいりました!今年元日の天皇杯チャンピオン、日本代表クラスの選手を何人も抱える『FC東京』に勝ち目がないことはわかっていたけれど立場の違いを越えて戦えるこの場はやっぱり特別でした。ご近所の知った顔にも何人か出会う。そりゃぁ大観衆!とはいかんけど武蔵野としては沢山のお客さんが駆けつけていました。
試合はスピード、個人技で大きく勝る『FC東京』に攻められ耐えるという展開。武蔵野はMFも含めみんなで守っている。前半終わって0-0。FC東京が意外に手こずっている「なにやってんだ~」という展開かもしれないが武蔵野的には大健闘。攻められてるだけで、たまのカウンターアタックにもゴールの予感はまったくしないけど武蔵野応援者的には満足。
後半も泥臭く守る。攻めるのは時折のカウンターが精一杯。後半30分近くなっても無失点。素晴らしい。お客さんは懸命なサッカーを楽しんでる。キーパー飯塚選手の好守が光る、いやディフェンス全員が踏ん張ってるのか、そしてシュートがバーに当たったり「運」にも助けられる。これには「何かある」とは思わないでもなかったけど。攻めないことには、点を取らないことには勝てない。攻める気はあるんだけど攻められない。どーするんだ~、と思ってるうちに試合終了時間が迫ってきた。周りの人もみんな「延長だ」と思っている。そして延長になったら勝てない、と思っている。武蔵野の選手の疲労もピーク、ゴール裏から直線で見ていると足も止まってきたように感じられる。0-0で延長、いいじゃないか。よくやった。大量失点を心配する声もあったのだ。お客さんはいい雰囲気で最後まで楽しんでいる。素晴らしい。
気がつくと時計が消えている、ロスタイム(アディショナルタイム)。「何分か見忘れた~」と思っているところに武蔵野の岩田選手が左サイドで粘りに粘ってファールを貰った。ゴールにはかなり遠いけどフリーキック。延長前、最後のチャンスだ。スタンドは地味ながら一体感のある盛り上がり。手拍子が起こる。さあどこにボールを入れるか…と注目。
と、岩田選手の蹴ったボールは…スローモーションのように壁を越えて、手を伸ばすキーパーを越えてゴール右隅に突き刺さった!ホントにスローモーションのようだったのだ!なんとなく「入ったりして」とも思ったが本気ではなかった。
自分も周囲ももう、なにがなんやらの大興奮。
35mだか40mだかのスーパーゴール!!
試合後に武蔵野のキーパー飯塚選手が、実際に目にしても「何が起こったかわからなかった」と言っていたらしいが、真正面目の前のゴールに入ったのに信じられなかった!ロスタイムかなり過ぎてからの先制点。周りからも「おい、もう時間ないぞ!勝つよこれ」と興奮が広がりはじめる。誰も勝つことまでは期待していなかったのだ。
わずか1分と少しの時間がとんでもなく長く感じられた後、主審の笛が吹かれた。武蔵野応援席は大騒ぎだ。劇的というにはあまり凄い。最終回終了間際の逆転ノックアウト勝ちのような勝利。
最高レベルの華麗で面白い試合も勿論いいけど、応援する我が町のチームの劇的な勝利による興奮こそがサッカーの<wbr></wbr>魅力だと改めて痛感
あの歓喜の爆発!フットボールというものを身近に感じたものです。
このゲームについて興味のある方はこちらの方によるもっとわかり易い観戦記があるので是非ご覧ください。写真はBoccheruna観戦記から転載させていただきました(こちらもどうぞ)。