AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

ダンスの質とアイディアと、、、。

2016-06-11 19:14:23 | アイディアのIdentity

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日本でもお馴染みの米カジュアル衣料ブランド「GAP」の経営不振が伝えられています。
5月に発表された第1四半期(2―4月期)決算でも、純利益が前年同期比8%減の2億3900万ドル(約289億円)に沈むなど、減収減益傾向が続いている。そして、ついには全世界売り上げの約7割を稼ぎ出す本拠地、北米の店舗175店を大量閉鎖しました。GAPといえば、最新の流行を取り入れた服を低価格で販売する「ファストファッション」の先駆け企業として知られます。
このやり方を手本にしたといわれるのが、日本の『ユニクロ』です。

在職中 社内CR研究会を担当してましたが、そこで話題になったのが、GAPのCM表現でした。
ダンスを踊っているけど、なんであんなに洗練されているんだろうか?
踊っているだけで、どう武富士と違うんだろうか?






当時GAPの表現はシロホリ(White Horizon)での制約があったはずです。
そして、GAPに如何に表現で対向していくのか?
で考えられたのが、ユニクロのUNIQLOCKでした。






マクドナルドジャパンは、やっと赤字の長いトンネルから脱しましたが、ファースト フード業界同様に、ファースト ファッションで世界市場を席巻してきたユニクロも売り上げ不振に悩んでます。 週刊現代はユニクロの不振には値上げよりも深刻な要因があるという。<それは、ユニクロというブランド自体が消費者から「飽きられた」という事実だ>。中内功がつくり、初めて小売業界の雄になったダイエーと同じように、イノベーションが止まると消費者は離れていく。消費者という大衆は「わがまま」なのである。ユニクロも株主の期待に応えて会社を大きくしたい、もっと稼ぎたいと思っているうちに、「消費者にもっとよい物を提供するという原点を忘れてきてしまっているのではないかと?」週刊現代は問ういてます。




毎年 高い好感度のCM表現で話題となっているJohn Lewis。
ダンスの進化系が、John Lewisの住宅保険のCMです。
(http://www.aoi-kokusaiblog.com/festivals/26312より引用させていただきました。)



ダンサーになりきり、家の中で踊りまくる少女。色々な家具に飛び乗ったり、ポーズを決めるたびに花瓶やグラスが落ちそうになり、とてもヒヤヒヤしますね。落ち着いた音楽によってより視聴者への不安が煽られ見てられませんね。個人的には、弟のドン引きしている表情がお気に入りです。
ラストに出てくるコピー“If it matters to you, it matters to us”「もしあなたに関係があるなら、私たちにも関係あります」というヒヤっとした視聴者へ安心感を与えるメッセージが添えられています。

物が売れない時代 世界のグローバルビレッジ化によって、直ぐにワールドマーケティングに影響を齎してしまうのです。「突然 消費者に嫌われない様にするには?」この課題で各企業「会議は踊る」しかないのでしょう。

HONDAの錯覚力(3)

2016-06-10 19:45:36 | アイディアのIdentity



本田宗一郎の理念は、このCMにも活かされております。

この斬新なペーパーアニメションを手掛けたのは、PES(Adam Pesapane)はニューヨークのRESETというプロダクションに所属する現在42才の映像・CMディレクターです。食材や日用品を使ったstop motion filmが高い評価を受けているクリエーターで、CMも手掛けています。
2013年にはFresh Guacamoleがアカデミー賞にて短編アニメーション映画部門にノミネートされました。




日本で言うところの「映像の時間 テクネ」鬼才 佐藤雅彦さんの様な方々は世界にもいます。そんなアイディアの思考が「Honnda」とあったんでしょう。

「成功者は、例え不運な事態に見舞われても、
この試練を乗り越えたら必ず成功すると考えている。
そして、最後まで諦めなかった人間が成功しているのである。

自分はこれが好きだと思い、
自分はこれを職業としたいというものを発見させるのが、
教育の主眼のひとつであろう。
こちらが悪ければ、悪い人間が寄ってくる。
こちらが信用することによって、信用される人間が生まれる。
やろうと思えば人間はたいていのことができると私は思っている。
私は開き直ることにした。自分はたぶん、
他のどんな人よりも自分に忠実に生きてきたという自信がある。
チャレンジして失敗を怖れるよりも、何もしないことを怖れろ。
何かを深く信じれば、誰でも自分の中に大きな力を見つけだし
自分を乗り越えることができる。
人間、生をうけた以上どうせ死ぬのだから、
やりたいことをやってざっくばらんに生き、
しかるのち、諸々の欲に執着せずに枯れ、
そして死んでいくべき、という考え方だ。
人間というものは、面白いものであり、不思議なものであり、
必要のない人間というのはいないのである。
発明は恋愛と同じです。苦しいと思えば苦しい。
楽しいと思えばこれほど楽しいことはありません。
伸びる時には必ず抵抗がある。
日本人は、失敗ということを恐れすぎるようである。
どだい、失敗を恐れて何もしないなんて人間は、
最低なのである。」
デジタルの時代だからこそ、アナログ的な表現が評価を受けます。
如何に3DCGで描いても、血が通っていない表現は評価されないものです。
斬新なアイディアとそれを成し遂げる地道な努力こそ日本人が持ってきたこのちっぽけな国をここまでにした遺伝子だと思います。

HONDAの錯覚力(2)

2016-06-09 18:46:40 | アイディアのIdentity






2013年 創立65周年ホンダのCMには、本田宗一郎の理念が詰まっていました。




手の中にある1つのナット。
それが瞬く間にモーターになると、バイク、自動車、草刈機と歴代の製品、そして、懐かしのロボットの「アシモ」も登場し、次々と変化していきます。
近年の燃料電池電気自動車やロボット、ジェット機に至るまで「魔法の手」、まさに「Hands」は何でも作り出し、好奇心の可能性を感じさせてくれます。
洗練された映像に加えて、ファンには嬉しい細部のこだわりも見逃せません。
例えば、スポーツカー「NSX」の登場シーンでは、開発に携わったアイルトン・セナの故郷ブラジルの国歌が流れたり、車のナンバープレートもセナに贈った「BSS-8888」となっているのです。企画制作 W+Y ロンドン ワイデン&ケネディは毎回 斬新なアイディアでホンダの理念を映像化 CM化しております。





本田さんも、トヨタさんも、松下さん、ソニーさんもみんな技術屋さんでした。
先人達の理念が良い品を開発し、世界中が欲しがったのです。
本田宗一郎 創立者の言葉が重く この平成の時代にとても重く伝わってきます。

「技術屋というものは、失敗したときには必ず反省するが、
成功すると反省しない。
技術者の正装とは真っ白なツナギ(作業着)だ
苦しい時もある。夜眠れぬこともあるだろう。
どうしても壁がつき破れなくて、
俺はダメな人間だと劣等感にさいなまれるかもしれない。
私自身、その繰り返しだった。
言葉とか文字では、人は動かせない。
やってみもせんで何をいっとるか!!
もったいないようだけど、捨てることが、一番巧妙な方法だね。
捨てることを惜しんでいるヤツは、
いつまでたってもできないね。
よいアイデアには国境がなく、よい製品には国境がない
かけがえのない「若さ」も、
それを自覚していなければ「豚に真珠」、
「猫に小判」で、あってなきに等しい。
「若さ」を自覚してこそ、初めて苦しみに耐え抜く勇気も、
明日への活力も湧いてくる。だから私は若い人たちにまず「若さ」
の価値を知るべきだと声を大にしていいたい。」
この言葉にかかれば、未来志向の若い方々は、良い意味「錯覚する。」そういう錯覚力を上司は与えないと、技術者のクリエイティブは破綻していくと思います。



アプリの化粧師と絵文字のブランディング

2016-06-07 23:59:42 | Mobile のMedia bible


化粧(けわい)師と言えば、石ノ森章太郎の漫画の題名でした。化粧師が髪結い同様に江戸時代存在したかと調べましてもありませんでした。但し化粧という言葉は平安時代から使われていた言葉です。




One Show UX/UI部門は、ロレアルパリのアプリ"Make Up Genius"が受賞。スマートフォンやiPad上で同社の製品のヴァーチャルメイク体験ができるアプリです。

そしてもう一つは日本発祥の「絵文字」です。
日本では、古くより絵文字を文字の代用として利用する文化があった。江戸時代には文字の読めない人むけに判じ絵という絵文字が使用された[1]。また、盲暦と呼ばれる絵文字を利用した暦も使われました。初音ミクといい日本文化は世界中で存在感を得ております。政治は5流以下ですが、文化 スポーツにおいては、世界トップと言っても過言ではないでしょう。







OneShow ソーシャル部門は、アメリカのタコスチェーンTaco Bellの"Taco Emoji Engine"が受賞。アップルやマイクロソフトも採用している文字コードの業界規格であるUnicodeの新採用絵文字にタコスの絵文字を入れるという陳情活動をタコスファンを巻き込んで行い、見事採用に至りました。採用を記念して作られたTaco Emoji Engineは、タコスの絵文字と他の絵文字を組み合わせて使うと面白い映像が見られるサーチエンジンです。

物を売らない感謝の日

2016-06-06 20:15:14 | アイディアのIdentity



OneShowで選ばれたBest of Showには、クロスプラットフォーム部門からアメリカのアウトドアショップREIが行った"#OptOutside(外に出よう)"が選ばれました。サンクスギビングホリデー直後の金曜日はクリスマス商戦の幕開けで、小売店にとって売上が一気に黒字に転化する日ということで"Black Friday"と呼ばれています。人々は街中にショッピングにこぞって出かける日、アウトドアショップであるREIは、もっと人々に大自然に出かけて欲しいというメッセージを伝えるためこの日の売上を放棄し、一斉に全店舗を休みにすることをアナウンスしました。結果、この試みは面白いとメディアやSNSに取上げられ、60億以上のメディアインプレッションを獲得したそうです。Black Fridayを題材にしたアイデアといえば、以前にもアメックスの"Small Business Saturday"がありました。




儲かる日に敢えて「休むこと。」こういう「誰にも売らない日」があっても良いかも知れません。仏滅は休んで、「果たして貴方に必要なものか?」考えさせて、大吉で買う。こういうキャンペーンは、既に買い控える日本人には重要な思考です。物を消費するのは、中国人に任せれば良いのでしょう。日本は既に断捨離の時代なのですから、、、。