AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

HONDAの錯覚力(2)

2016-06-09 18:46:40 | アイディアのIdentity






2013年 創立65周年ホンダのCMには、本田宗一郎の理念が詰まっていました。




手の中にある1つのナット。
それが瞬く間にモーターになると、バイク、自動車、草刈機と歴代の製品、そして、懐かしのロボットの「アシモ」も登場し、次々と変化していきます。
近年の燃料電池電気自動車やロボット、ジェット機に至るまで「魔法の手」、まさに「Hands」は何でも作り出し、好奇心の可能性を感じさせてくれます。
洗練された映像に加えて、ファンには嬉しい細部のこだわりも見逃せません。
例えば、スポーツカー「NSX」の登場シーンでは、開発に携わったアイルトン・セナの故郷ブラジルの国歌が流れたり、車のナンバープレートもセナに贈った「BSS-8888」となっているのです。企画制作 W+Y ロンドン ワイデン&ケネディは毎回 斬新なアイディアでホンダの理念を映像化 CM化しております。





本田さんも、トヨタさんも、松下さん、ソニーさんもみんな技術屋さんでした。
先人達の理念が良い品を開発し、世界中が欲しがったのです。
本田宗一郎 創立者の言葉が重く この平成の時代にとても重く伝わってきます。

「技術屋というものは、失敗したときには必ず反省するが、
成功すると反省しない。
技術者の正装とは真っ白なツナギ(作業着)だ
苦しい時もある。夜眠れぬこともあるだろう。
どうしても壁がつき破れなくて、
俺はダメな人間だと劣等感にさいなまれるかもしれない。
私自身、その繰り返しだった。
言葉とか文字では、人は動かせない。
やってみもせんで何をいっとるか!!
もったいないようだけど、捨てることが、一番巧妙な方法だね。
捨てることを惜しんでいるヤツは、
いつまでたってもできないね。
よいアイデアには国境がなく、よい製品には国境がない
かけがえのない「若さ」も、
それを自覚していなければ「豚に真珠」、
「猫に小判」で、あってなきに等しい。
「若さ」を自覚してこそ、初めて苦しみに耐え抜く勇気も、
明日への活力も湧いてくる。だから私は若い人たちにまず「若さ」
の価値を知るべきだと声を大にしていいたい。」
この言葉にかかれば、未来志向の若い方々は、良い意味「錯覚する。」そういう錯覚力を上司は与えないと、技術者のクリエイティブは破綻していくと思います。