咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

映画「必死剣 鳥刺し」・・・やっと観る

2012-03-19 22:19:19 | レビュー
 「死ぬことさえ、許されない。ならば、運命を斬り開くまで」

 原作者は、東北の架空の小藩・海坂藩を舞台にそこに生きる下級武士の悲哀などを描く作品を世に多く出している藤沢周平氏である。

 この映画は、短編小説「隠し剣」シリーズの一遍である「必死剣 鳥刺し」が原作となっているとのこと。なお、これまでにこのシリーズの「隠し剣 鬼の爪」、「武士の一分」などが映画化されており、今までに何度か藤沢ワールドを堪能してきた。

 この映画は2010年に封切られた作品であるが、上映されていた頃、映画館へ出向く事が出来なかったものでTV放映を待っていた。昨日、阪神と中山競馬場で開催の重賞レースの放送を跨ぐ時間帯の15時00分~17時00分に「時代劇チャンネル」で放送されていた。
 
 勝馬投票の方は早めに購入して、この時代劇を優先してじっくりと観賞。両メインの実況は、短波放送をイヤホンで聞きながら・・・。(笑)

 海坂藩の藩主・右京太夫が側室・連子に入れ込んで、側室の言いなりなって、政(まつりごと)を行なうから藩財政も益々厳しくなっていた。家来たちは、何とか藩主に改めてもらいたいと思っているが、それを諫言した重臣が切腹させられる羽目になるなどしていた・・・。

 悪政は益々ひどくなっており、ついにこれを見かねた主人公の藩士・兼見三左ェ門が、能の舞台がお開きになったところで側室・連子を刺殺・・・殿や他の藩士たちが見守る中での出来事であった。

 打ち首覚悟での所業であったが、意に反して一年間の閉門蟄居の処置となった・・・中老・津田から三左ェ門への思わぬ言い渡しであった。そして、一年後にはもとの職務に復帰することとなるが、これは中老・津田が三左ェ門の剣の技を利用したいと思ってのことであった。

 そして、この物語は後段に待っている最大のクライマックスへと・・・展開する

 藩の繁栄とそこに住む住民たちの暮らしが豊かになることを願っている藩士、妻に死に別れたこともあり、自らが悪政の元凶である側室・連子方を命を賭して刺殺する道を選んだ。ところがその後思わぬ展開になって、上司である中老によって翻弄される下級武士の悲哀が描かれる。

 当方が好んで読んでいる池波小説、人の生き死にが見事に捉えられているが、藤沢小説の中でも“武士の、武士としての生きざま”がキチンと描かれている。
 このために映像化されても観る人の心を打つものと思われる。

 また最近、時折製作されている時代劇映画も、それぞれにその時代性がうまく映像化されており、見る方にとっても本物の時代劇として堪能できるからうれしい限りである。

 この「必死剣 鳥刺し」も最後の思わぬ展開、やはり原作がしっかりしているから映画自体も見ごたえがあった。それぞれの役者さんが、それぞれの役柄をうまく演じているからいいですね。(夫)



[追 記]~あらすじ~
 東北の小藩・海坂藩。藩主・右京太夫は側室・連子に入れあげ、彼女にそそのかされるまま奢侈を重ねていた。これを見かね諫言した重臣は切腹に追い込まれ、百姓一揆が勃発するなどして藩内は乱れるなか、妻に死に別れて間もない藩士・兼見三左ェ門は殿や他の藩士たちが見守る中で連子を刺殺する。藩主の悪政を改めることを意図した、確信犯としての行いだった。
 斬首やお家取り潰しを覚悟する兼見だったが、中老・津田から下された沙汰は「1年の閉門並びに降格」というあまりに軽いものだった。戸惑う兼見だったが、津田が藩主に嘆願したため軽く済まされたと聞かされた彼は、温情に背かず刑期を過ごすのだった。姪の里尾のみを世話係として傍におき、禄なき暮らしを続ける兼見。
 一方、藩主は連子を失った後も身勝手極まる政策を続け、農村は疲弊にあえいでいた。藩主の従弟・隼人正は、次第に藩主への不信の念を深めていく。彼が謀反をたくらんでいるとの噂を聞きつけた津田は、秘剣を会得するという兼見を呼び、お傍に仕えて殿を守れと密命を託す。
 しかし、この密命には重大な裏があった。
(出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

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すっわー、故障発生か・・・オルフェーヴル

2012-03-19 18:38:00 | スポーツ
 「おっと、オルフェーヴル失速、オルフェーヴル失速、オルフェーヴルが失速して行きます」

 「おっと、馬場の外目に向いて失速、しかし後方に下がり、後方2番手から盛り返そうとしています」

 「何とオルフェーヴルが盛り返し、外から上がって行きます。何と3番手の外に上がって行きます」

 「何とあのロスがありながら、オルフェーヴルが先頭に、外から先頭に立とうとしています。インからギュスターヴクライ」

 「インからギュスターヴクライ、ギュスターヴクライが先頭に立ちました。ロスのない競馬をしたギュスターヴクライが先頭、オルフェーヴル、この2頭が先頭争い、3番手は接戦」

 「ギュスターヴクライ、ギュスターヴクライ・・・ゴールイン」

 レースの方は、中団の前にいたナムラクレセントが、1周目のスタンド前から一気に先頭を奪いに上がった。そのため、オルフェーヴルの戦闘体勢に火がついたらしく、先頭を行くナムラクレセントの番手に上がり、向正面では内にナムラクレセント、外にオルフェーヴルの2頭が馬群を引っ張る形に・・・。

 ところがナムラクレセントを交わして、かかり気味に先頭に立とうとするオルフェーヴル、3コーナー手前で鞍上も懸命になだめようとすると、外に、外に逃げるようになりスピードを緩めて後方に下がってしまった。

 スタンドから「すっわー、故障発生か」と、悲鳴が流れる・・・。

 民放の実況のアナウンサーも故障か・・・と、の声が出ていたらしい。

 鞍上と喧嘩してレースを放棄するような素振りであったらしく、後方から再び戦闘意識が目覚め、あれだけのロスがありながら、4コーナー出口では外から3番手に上がっている。

 そして、最後の直線では馬場の渋った力のいるところを、外から先頭を伺う態勢に・・・内から、ギュスターヴクライが先頭へ。

 結局、2分の1馬身差まで詰め寄ったオルフェーヴルが2着に入った。レーシングビュアーを何度見ても同馬のとてつもない、バケモノ級のレースぶりには驚くばかりである。あのロスがなければ、圧勝であったことと思う。

 一方、中山で行われたスプリングSでは、イチオシのディープブリランテがまたしても、展開のあやで2着。それでも、追っかけ馬2頭の1着、2着なら・・・まあ、いいか。

 当方、時代劇専門チャンネル「必死剣 鳥刺し」を見ながら短波放送のイヤホーンを当てていた・・・後ほど、じっくりとレーシングビュアーを見た。(夫)

[追 記]
 池添騎手の話「3コーナーをまっすぐ行ってしまった。外ラチぎりぎりまで行って、その後に他の馬を見つけた瞬間、また追いかけて…。その時の加速はもう、バケモノでした。あんな競馬でまた戻ってレースするなんて、バケモノです」
 池江調教師の話「1頭になってやめようとしていた。目も耳も外ラチを向いていたから。バケモノはバケモノだけど、勝たないと…。凱旋門賞をとれる力はある。これも試練。ちゃんと菊花賞のような走りができるように矯正しないと」
(出典:JRAVAN NEXT抜粋)



 参考資料:競馬エイト、サンスポ、大スポ、JRA-VAN NEXT他

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