さそりのらびりんす~たわごと~

慢性膵炎持ちのあゆが気ままに書く、たわごと日記です。

神様のカルテ

2010年10月06日 20時28分57秒 | 読書
読書の秋第一弾。
『神様のカルテ』を読了いたしました。
(なこさんお貸しいただき、ありがとうございます。)



ハードカバーの本とはいっても
字は大きく、行間は広く、量としては短編とかわらない感じで
あっという間に読めてしまいました。

この小説の冒頭には、ICUに入った重症患者を診るために
3日間医局に泊まり込みになっているエピソードがあります。

ICUの重症患者
なんだか記憶にある。。。
って、私のことですよ。

私がICU送りになった時にも
殿は数日泊まり込みだったのかしら。。。
フサンの動注をすると主治医が帰れなくなるということを
他から聞いたことはあります。
それこそ3日目ぐらいまでは記憶が曖昧だし
殿病院のシステムもどうだかわからないけど
おそらく初日は泊まり込みだったことでしょう。
その節には大変お世話になりました。。。殿。

『神様のカルテ』に出てくる病院には
めまいのするような地方医療の現状が書かれています。
内科医たった3人で検査、外来、入院をこなし
救急患者も24時間365日受け入れる。
入院患者の回診が40人とか想像を絶します。
そんな無茶なと思うけれど
それでも地方医療に生き甲斐を見いだす主人公。
素晴らしいDrだと頭が下がる思いがしますが、
理想だけではやっていけないのもこれまた事実。
過労死したら、そこで終わりです。

殿病院では5年目の内科医だと外来もまだないし
入院患者に対しても主治医になることはなく、
担当医としてサポートの立場に付くだけ。
担当入院患者も概ね10人までです。
まだまだ恵まれた環境にあることを実感しました。

『神様のカルテ』は来年、嵐の翔くん主演で映画になるようです。
地方医療について世間の人が少しでも注目を持ってくれるよう、
そしてその結果として、地方医療の崩壊を防ぐために
何らかの施策を取られるよう願うばかりです。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
神様のカルテ (なこ)
2010-10-06 21:08:37
あゆさん、こんばんは¥^^¥

神様のカルテをもう読まれたのですか?!読むのが早いですね。
私はまだアリアドネの弾丸を読み始めて、進んでいません。

あー早く感想をアップしたいのに、読書の秋なのに、全く気分が乗りません~

神様のカルテ、本屋さんでは続編が出ていたようですよ。まだ買えませんが、ちゃんと今読んでいる本を読み終わったら、買う予定です。

神様のカルテの著者である夏川草介さんは医療従事者の方らしく、「現場を知っている」だけに思いもひとしおですよね。
映画を観ると絶対泣いてしまいそうで、観に行く自信がないです
地方医療、現実はもっと疲弊しているのだろうと感じますね。
返信する
地方医療 (あゆ)
2010-10-06 22:12:19
>なこさん
地方医療の大変さについて多少は理解しているつもりでしたが
本に取り上げられている病院は想像を超えてましたね。
でも、これが地方医療の現実なのでしょう。
(私の住んでいるところはまだ地方には入らないのかも)
主人公の奥様がとても理解のある方だったので
それには救われました。
現実的に破綻することも少なくないようなので。。。
胆のうがんの患者さんのくだりについては
色々と考えさせられました。
延命治療についても考え直す時期に来ているのかもしれませんね。
返信する
う~ん… (ちー坊)
2010-10-06 23:34:25
ほんとうに医者は激務過ぎますね
当直明けでも余裕で夜までいたりしますもんねp(´⌒`q)

職場でも産婦人科医師にはやれ1億くらいの年収をなんていってますが現行の保健制度では無理ですね…

国民皆保健のおかげで平等な医療は保証されてます。しかし労働に見合う賃金がもらえない医療従事者がいるのも確か…

何か変えないと日本の医療の崩壊も近いかも…

と小市民は考えてますが霞ヶ関では私の考えつかないような方法でよりよくなる方策を探ってると願いたいですね
返信する
当直あけ (あゆ)
2010-10-07 12:25:49
>ちー坊さん
深夜のコンビニ受診だけでもなくなれば
随分マシになるかと思いますが
世の中の人は医者の激務についてあまりに知らなすぎると思います。
(ちゃんと周知しない行政やマスコミも問題)
当直あけにそのまま勤務、そのまま手術している現状で
ミスが起きないほうがおかしいですよね。
産婦人科については帝王切開の手術料が白内障と同じという設定が
そもそもおかしいです。
色んな面から改革しないと、いずれ誰も医療を受けられない世の中になってしまうでしょうね。。。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。