ということで、ここからシンデレラガールズの世界を類推しないといけません。まず気づくのは、ゲームやアニメと違って歌と踊りが主体ではないことです。CDはかなり初期からあって、しかし、声優は後付けで、声優ライブはこれからです。舞台衣装のカードは普通にあります。また、イベントではステージの絵が出てきます。でも、踊っているシーンは見られません。むしろ、アイマスで言う営業中の姿が良く出てきます。
彼女らは765プロではなく、フリーか、あるいはプロデューサーが開設したプロダクションに所属しています。一人でプロダクションを開設することも出来て、私は開始後しばらくはその状態でした。シンデレラガールズのプロダクションは活動的なものだけで数千はあると思います。
こうしたことから、765プロが一定の水準を満たしたアイドルを養成して、世の中に問うのとは異なり、かなりスキルに差があるキャラが混じっていると感じられます。
芸能界そのものがそうだと思いますし、世の中には一つの職種として呼ばれているのに、スキルに大差のある集団が存在します。
こういうたとえが分かりやすいでしょうか。普通、学校のテストの点数は正規分布と呼ばれる釣り鐘型のばらつきを示します。ところが、ある職種の講習会などでテストすると、0点から100点までの一様分布になることがあって、これは多数の背景集団の正規分布を並べたものだと考えられます。高得点組にも、そうでない人たちにも使い道がある、ということです。
たとえばクラシック音楽ですと、トップの方は大変なギャラをもらっているはずで、もちろん、演奏活動だけで暮らせます。でも、大半の演奏家は先生稼業でやっと収入を得ているか、普段は別の仕事をしていると思います。仕事の場もさまざまで、地道な活動も多いでしょう。スポーツ選手もそんな感じと思います。
さらに、何が流行するのかは分かったものではありません。良いスキルを持っているから上位に行けるのかというと、最終的にはそうなのでしょうけど、紆余曲折の幅はものすごくあると思います。
つまり、765プロだとステージシーンがかなり具体的に想像できるのに、シンデレラガールズはそうではない、と思います。もっとも、そう感じるのは私がアイマス2から入ったからで、アイドルランクが存在する初代アイマスのファンは別の感想かも知れません。
ちなみに、アイマス2では、ファン人数ではなく、楽曲売り上げのチャートのランク外、100位以内、50位以内、20位以内の区別があって、仕事のグレードが変わってきます。しかし、ステージシーンは同じに見えます。シナリオはランクとは関係なく、ゲームの勝敗はアイドルアカデミー(IA)の賞が取れるかどうかで決まります。