プログラムされたるままに涙して柩を送るアンドロイドたち
見守りの役目を終えて真夜中に髪の毛伸ばす市松人形
ぐったりとぬいぐるみの犬眠る昼「決して添い寝は要りませんから」
人形は人に添い寝したり、慰めたり・・人形の身になったら役目を終ったらどっと疲れてしまってしまうのではないだろうか
「飼い主の記憶は消去済みです」と中古ロボット犬に貼り紙
ところで今ロボット犬の写真を探していたらソニーのアイボは生産中止になっていた。
事業見直しのためだそうだ。
初めてこれが出てきたときは懐疑的だったが、どうなんだろう「飼っている」人の心は癒せたのだろうか?
ロボットやアンドロイドって人間のために作られて人間のために動いて何か悲しい存在。
そんな歌をよく作った。
花園の秘密をさらしているような水栽培のヒアシンスの根
根は本来土に隠れて見えないもの、隠しておくもの。
ところが水栽培ではその根は透明な瓶の中で伸びていき白日の下にさらされる。
その真っ白な根がいっそう秘密を暴かれてしまったかなしみを深くするようだ。
置き去りにされたとたんに崩れだす波打ち際の砂の城壁
これは海辺に誰かが作った砂の城の実景であると同時に暗喩である。
人の心は砂のようにもろいものかもしれない。
誰かが関心を持ってくれなかったら、誰からも愛されなかったら、誰かが手入れしてくれなかったらたちまち波に浸食されて崩れる砂の城のようなものかもしれない。
隣との境のフェンス近くに鉄線の芽が出て伸びてきた。
3年前苗を二つ買った。
一つは花が数個咲いたが茎は伸びないままだった。
もう一つはぐんぐんと茎が伸びたが花は咲かなかった。
花が咲いたほうはその年に枯れてしまった。
次の年花が咲かなかったほうはなくなったと思っていたらまた芽が出て茎が伸びていったが、花はやっぱり咲かなかった。
今年は鉄線の存在すら忘れていたがまた芽が伸びてきて、今日はその先端に蕾が1個あるのを発見!
青紫の種類を買ったのだが、つぼみはまだ白い色をしている。
ああ、楽しみ~
どんな庭木でも植えて3年たつと根付いて花をちゃんと咲かせる。
それまでは我慢の時期である。
鉄線にしても、桔梗・リンドウなど日本にある青紫の花はどれも凛とした美しさを持っている、
まるで昔の女性が運命を受け入れつつその地に根を下ろして強く生きる姿のようだ。
私は白の花が一番好きで、その次にすきなのは青紫の花だ。
去年6個ほどしか咲かなくてガッカリした沙羅の蕾がよく見れば出たばかりの若葉の間に見える。
今年はたくさん咲きそう!
私のHNの沙羅の花の歌はいくつも作った。
近所に散歩に行って撮った写真。
私は八重桜は余り好きではない
そのせいか八重桜を詠った歌は一首もない。
ソメイヨシノ・山桜・枝垂桜が好き。
八重桜がボリュームがあり過ぎる。
しかしアップで一つの花だけを見れば華やかで素敵だ。
大阪の八重桜の名所といえば造幣局の通り抜けは今していたかな?
自粛で夕方5時か6時までらしい、
花の種類は毎年増やしていって、珍しい種類も多い。
しかし人が多くてザワザワしているのが欠点。
それでめったに行かない。
昔は土の道で埃っぽかったが、今は舗装されてそれはましになった。
子供の頃の記憶には両親に連れて行ってもらった造幣局の光景がある。
苺ジャム煮る鍋の中くれなゐの海たぷたぷと春を光らす
相変わらず現実世界のことで気が休まりません。
苺ジャム煮るような心の余裕があったらいいのになぁ。
昔は苺も安くて苺ジャムを作ったけれど、今は高いのでジャムを作らずに生まで食べてしまう。
それもたまにだもんね。
薄紅の桜の蘂が地に落ちて静かに終る今日の埋葬
今は普通土葬が行われることはない。
これは土葬が行われていた時代、あるいは地方の情景の幻想。
土葬が本来の葬り方なのだと思う。
今の日本では土地がないから火葬になったのだろう。
火葬の後家族が骨を拾って骨壷に納めるという行為の残酷さ。
嫌だ!
土葬は土に還っておくという輪廻の思想があって自然なのではと思う。
被災地で収容されたご遺体のうち身元のわからないものはやむを得ず土葬にしたという・・・ずっと前に作った歌だがそんなことも思い起こさせる。。
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