あかねさす真昼の光カフェに満ち白く泡立つカプチーノ飲む
泡立ちて香りかぐはしカプチーノ我が唇は誘惑に堕つ
やはらかきカプチーノの泡唇に触るれば香る古都のシナモン
ゆきずりのバールでコーヒー立ち飲みしその後歩く石畳の道
道も壁もみな石をもて作られしシェナの街角広場へ向かふ
祭り前の沸き立つ熱を冷ますがにカンポ広場に敷かれたる砂
マロニエの花鈴のごと咲き競そふ都プラハは五月の香り
再びのプラハの春を香らせてアカシアの雨肩を濡らしぬ
カフカ住みし青き家より見上ぐればプラハの空に城そびえ立つ
積もりたる歴史の色の深き茶のザッハトルテをウィーンで食べる
控え目に絵の左端に描かれたるフランツはマリア・テレジアの夫
胸に剣刺されてマリア像立てり子を亡くしたる母の顔して
皇太子の謎の死のあとその母を黒衣の聖母と民は呼びたり
真昼間のザルツブルグを行く人にあまねく響く教会の鐘
泡立ちて香りかぐはしカプチーノ我が唇は誘惑に堕つ
やはらかきカプチーノの泡唇に触るれば香る古都のシナモン
ゆきずりのバールでコーヒー立ち飲みしその後歩く石畳の道
道も壁もみな石をもて作られしシェナの街角広場へ向かふ
祭り前の沸き立つ熱を冷ますがにカンポ広場に敷かれたる砂
マロニエの花鈴のごと咲き競そふ都プラハは五月の香り
再びのプラハの春を香らせてアカシアの雨肩を濡らしぬ
カフカ住みし青き家より見上ぐればプラハの空に城そびえ立つ
積もりたる歴史の色の深き茶のザッハトルテをウィーンで食べる
控え目に絵の左端に描かれたるフランツはマリア・テレジアの夫
胸に剣刺されてマリア像立てり子を亡くしたる母の顔して
皇太子の謎の死のあとその母を黒衣の聖母と民は呼びたり
真昼間のザルツブルグを行く人にあまねく響く教会の鐘