海に吹く風

海の大好きな私
ここで皆さんとお話しましょう

日々思うこと、短歌についても書いていきます

青葉の季節

2019-09-30 15:00:03 | 短歌


長旅を終えたるごとく本を閉づチボー家のジャックの死を受け入れて

もう二度と読まぬ日記を捨てられず書棚の奥にまだおいてあり

若くして逝きたる人の遺稿集競ふがごとく皆読みし頃
 
数式の答へはいつも後回しそんな生き方ができずに君は

真つ直ぐに見つむる先の自我の闇連鎖のごとき若き死のあり

駅前の楠の若葉のほの赤く頭上に揺れる学生の街

専門書を売りたる店の姿なく駅前高層ビル群の建つ

まぶしすぎる五月の光浴びながら急いで渡る横断歩道

青空が見えないほどに茂りたる楠木の奥にある時計台

なかなかに開かぬ遮断機の前で待ちたることもモラトリアムと

公園の楠の青葉が目にしみるゆつくり歩く川沿ひの道

桟橋のボート同士がぶつかれば行き場を失ふ川べりの波

閉架式図書館は建つ新緑の五月のボート祭の川辺に

青テントあつただらうかあの時代古い記憶を取り出してみる

はるばると遠くへ来たりと思ふ日の窓辺に揺れるアカシアの花
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2019-09-29 05:48:17 | 短歌

あの夏の向うに何が待つのかを知らずに駆けた二十歳の浜辺

目の前の海しか知らずぼくたちは忘れものしてきたのだらうか
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彼岸花

2019-09-26 05:26:58 | 日記

当麻寺周辺へ行ってきました~♪
天気予報を毎日調べての昨日でしたが気温が結構高い。
しかしこれからも同じ30度くらいのようです。
当麻寺駅一つ手前の二山神社駅からのんびり歩きました。
当麻寺までは1時間くらい。
山を見ながら南へ行けばいいので道は適当。
彼岸花は7分咲。
人は全くいません。
しかし暑いので最後はばててきました。
当麻寺付近をうろうろしてお蕎麦屋さんが開くのを待ちました。
寺へ帰ってくると店主が看板を出していました。
すぐその場で入るのではなく一呼吸してから入るともう男性6人組が入っていた!
店主が「かなりお時間がかかりますがいいですか」というので「全然かまいません、待ってます」と答えました。
拘りの店で一人づつゆでるからね、味が変わるから4分以内に食べてくださいと言われる。
30分くらいかかるかもと覚悟しましたが15分ほどでした。
でも一人で蕎麦をゆでて接客御会計と見ていると気の毒になります。
アルバイト募集の張り紙はあるけれど、人が来ないのでしょう。
私なら近所で短時間働けたらお小遣い稼ぎになると思いますが、あのあたりは同居が多く若い人は姑さんに家事を分担してもらい、もっと長時間で稼ぎが多い方がいいのでしょう。 。

蕎麦屋へ入る前にお寺の写真を撮ろうと思ったら・・一瞬は作動しますが、システムエラー(ズーム)と出てそれ以上動きません。
ああ、今日は一瞬で蕎麦屋の一番取り損ねたこといい運がない。
帰ってきてカメラの説明書を見たけれど、操作で直るようなものではなさそうです。
修理?と思ったけれど夫は新しいものを買う方が早いというのでそうします。
写真はSDカードを直接PSに入れました。
後ろの山は二上山。
大津皇子と大伯皇女のことを思い出して大好きな山です。
そのころも稲田が広がって、彼岸花は稲作伝来とともに中国から入ってきたというから、今と変わらぬ風景を大津皇子も見ていたのだろう。

 うつそみの人なるわれや明日よりはふたかみやまをいろせとわが見ん
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日記

2019-09-25 05:28:06 | 日記


気に入った歌或いはいいと思う歌をピックアップする目的でブログ記事を最初から振り返っている。
2007年から始まったからもう10年以上過ぎていることになる。
最初のころの歌の方が感性がいっぱい心の中に詰まっていたのだろう、瑞々しいなぁ。

ところで2010年まで振り返ったけれど、そのころはまだ日常のことを書いたカテゴリー「日記」も多いのに驚く。
義父の介護で気持ちが大変なことなども書いている。
今は歌中心で、日常のことは書かないようにしているが、最初からそうだったと思い込んでいた。
あの頃は掲示板で知り合った人たちへのメッセージという気持ちもあったのだろう。
そして今は日常のことや気持ちを綴るにはもうあと半年で20年になる掲示板がある、そこで書くからというのもあるのだろう。
日記部分は読み返すことなく歌だけピックアップする。

さて今日は彼岸花を見に行ってきます。
そのことは非日常なので記事に書くことにします。


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飛行船

2019-09-25 05:26:09 | 短歌

いつ破裂するのか僕の飛行船あやふさと夢のせて空ゆく
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薔薇の館

2019-09-22 08:09:12 | 短歌


少しだけ窓が開いてるバルコニー ロミオみたいに君を探した

薔薇の棘上手に避けて君のいる寝室までの廊下を歩く

真っ白なシーツの上に祭壇の供物のように横たわる君

たっぷりの酒にひたして薔薇の棘やわらかくしてから君を抱く

紅の薔薇のひとひら真っ白なシーツに零れ更けてゆく夜

中庭の四角の空に囚われた月が見ている僕らの背中
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憎しみ

2019-09-19 08:32:44 | 短歌


憎しみの実のらぬ前に落とさむと身を震はせる夜のベッドで
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砂の惑星

2019-09-16 08:36:00 | 短歌

永劫に沈まぬ月が流刑の二人を照らす砂の惑星

砂の崖(はて)まで行きゆけば闇色の惑星(ほし)になるらむ二人の影も

風紋の波の流るる幻の海より聞こゆ呼び交わす声

乳房(ちちふさ)の連なる丘の砂の中とはに眠れる骨あたたかき


昨夜『時をかける少女』をTVで放映していた。
見て懐かしかった。
十分大人になった私が見ると物足りないけれど、高校生のころ見るにはいい映画だ。
大林監督の尾道シリーズが好きだった。
時空の歪みとか男女入れ替わりとかSF 的な筋になっているのは、監督が迷路のような路地のある尾道で育ったことが影響していると思う。
子供にとって路地はとても不思議な空間だ。
私も路地には時空の歪みがあるような感覚を持っていた。

『時をかける少女』を見てずいぶん前に作ったこの連作を思い出した。
『月の砂漠』からの連想だが、王子様とお姫様が仲良く砂漠を旅するのではなく、永劫の流刑としてに時空のかなたの砂の惑星を彷徨うイメージが湧いてきて作ったもの。

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ハングル

2019-09-15 09:57:19 | 短歌

ハングルを知り地下鉄の駅名を時間をかけてハングルで読む

ハングルの単語少しは聞き取れる「トンイ」見ながら勉強もする

実は1年半前から独学で韓国語を勉強している、
きっかけは韓国歴史ドラマの『トンイ』と『イ・サン』だけは気に入ってみているうち、イントネーションだけは慣れてきた。
語尾の上がるイントネーションがなぜか北陸地方のイントネーションに似ているななどと思いながら。
丸と棒の組み合わせのようなハングル文字は不思議でその意味を知りたいと前から思っていた。
最後のきっかけは息子が「韓国に転勤するかも~」と言ったからかな、結局行かなかったけれど。
まずは4月からNHKの『ハングル講座』で勉強。
週1の25分の番組で、楽しく勉強できるよう様々な工夫がされていて、とても楽しかった。
1年間で文法の基礎を学ぶ。
昔の英語の勉強のように文法は理解しても聞き取りや話せるようになりたい。
他の勉強方法は考えていろいろなやり方を試した。
CD付きの参考書を買ってきて聞いたり、自分で文法のノートを作り例文を書き、それを少しづつ覚える。
しかし・・・これが高校生のころなら一度勉強すれば忘れないし、単語もどんどん覚えられただろう。
しかし覚えたそばから忘れる。。
仕方がないので毎日短時間だが勉強する。
YOUTUBEでも簡単な会話や単語を聞きき流しできるサイトを見つけこれを聞く。
韓国へ行くなどのはっきりとした目的もないのによくやめないで続くと自分で感心する。
つまり新しいことを勉強すること自体が楽しいのだ。
韓国語は日本語と単語の並べ方が同じ
「私 は  りんご を  食べ ます」と言った感じでそこに韓国語を当てはめればいい。
これはとても勉強しやすい。
漢字由来の単語は日本語と音が似ている。
ハングル文字は表音文字だが下にパッチムと言う別の子音がついて1文字で例えば「カ・ン」と表すのは慣れるまではむつかしかった。
それと連音がすごく多い。

TV報道などでで韓国語が流れる時、文章全体を聞き取るのはむつかしい。
しかし亀のような歩みながら部分的に聞き取れるようになった。
ハングル文字は読めるが読み取るのに時間がかかる。
TVでは読んでいるうちに画面が変わってしまう。

今日本と韓国の関係は最悪だが・・私はそれとは関係なく韓国の歴史や文化に関心を持っている。





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葡萄3

2019-09-12 08:50:45 | 短歌


雌鹿の瞳のやうな葡萄の実濡れたるままに皿にしずもる
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