海に吹く風

海の大好きな私
ここで皆さんとお話しましょう

日々思うこと、短歌についても書いていきます

『日の名残り』 読了

2018-01-30 19:46:53 | 読書

昨日読み終わった。
いい小説だった。
淡々とイギリス貴族に仕えた老執事が追憶を語る形だが、イギリス社会の姿まで見えてくる。
老執事が数日間休暇を頂きドライブしてかつて女中頭だった女性に再就職の意志はないか確かめに行く旅での出来事と追憶が交錯する。
なんて巧みな構成なんだろう。
そして私は訳した文章しか読めないわけだが、端正な文体と静かな雰囲気に魅了される。
それはカズオ・イシグロのインタビューを見たときの印象と同じだ。
私は今まで刺激の強い小説を好んでいたのかもしれない。
カズオ・イシグロの小説は文学のレベルの高い小説だなと思う。
評論ができないほうなので、感じたことをうまく文章にできないのが残念だ。
今は『私を離さないで』を読み始めた。
これはTVドラマを先に見てしまい、テーマは衝撃的なものだっただけにどうしてもその映像に影響を受けてしまう。
ドラマを見ずに読むべきだった。
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雪女

2018-01-28 10:31:27 | 短歌


妻とゐてあの日と同じ雪の夜の・・思ひ出しても言うてはならぬ


雪女の伝説を踏まえた歌なのだが、歌会に出したら女性と男性では読みがはっきり分かれ、男性たちが現代の男の心理と解釈したことは予想外だった。
この歌の作中主体は男なので同性が読むと昔話の雪女よりも自分の経験或いはこういうことあるなと言う同感を覚えるのだろう。
雪女の話よりも現代の男の妻に対してのある場面での微妙な心理と読む方がもっと怖いかも。
伝説の男も現代の男もうっかり秘密をしゃべってしまったら妻は雪女になって家を出て行ってしまうだろう。
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信達(しんだつ)

2018-01-25 14:39:30 | 短歌

車行く道の細さに街道の面影残す信達の町

月一の公開の日に長屋門そとの光を浴びて明るむ

信達の町を歩けば解体の現場に出会ふ古き町屋の



信達は泉南市にある。
古くは根来寺の荘園として栄えたところ紀州街道に面している。
月1公開している長屋門を見に行ってきた。
去年の春のことだった。
長屋門の中の部屋は地域の活動の場になっていて展覧会などに使われている。
私の行ったときは絵の展覧会だった。
詰めている婦人たちにこれから街道を見に行くと言うと、飴やらミカンなどをいただいた。
街道の古い町並みは私が満足するほどには残っていなかった。
解体している家があった。



コメント (2)
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2018-01-22 19:32:21 | 短歌

公園におかあさんよと犬を呼ぶ人の横顔やさしさに満つ 
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明石海峡

2018-01-19 20:58:47 | 小さい旅


昨日はとても温かく春のようだった。
寒いので行く気をなくしていた神戸市博物館のボストン美術館展へ思い立って行くことにした。
9時半開館に間に合って着いた。
そのあとセンター街などの店が開くのは11時でまだ早すぎるので先にフロインドリーブでお昼用にモーニングセットを食べることにした。
そのあと元町の店でアクセサリーを買った。
見立てのいいおじさんがいていつも的確なものを選んでくれる。
それでもまだ12時過ぎ・・・急に明石海峡を船で渡ることにした。
高速船は新しくなりデッキの上は全面屋根ができていた。
これは海峡大橋の写真を撮るには柱が邪魔で全体が撮れない!
大橋の真下のトラスの写真もやや横からしか撮れなくて不満だった。



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スズメの群れ

2018-01-16 08:56:38 | 短歌



草取りののちの空き地に餌を食むスズメの群れが伸び縮みする
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ヤツデの花

2018-01-13 14:38:15 | 短歌


道をゆく人のほとんど気がつかぬヤツデの花はうすみどりいろ
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天然酵母パン

2018-01-11 13:19:39 | 短歌


人のいぬ舗道を歩く焼き立ての天然酵母のパンをほほばり
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高砂神社

2018-01-08 18:00:30 | 小さい旅


昨日のぶらり旅でもう一つ行ったところ、それが高砂神社です。
結婚式で詠われる謡曲の「高砂」「高砂や~この浦舟に漕ぎ出して~」の舞台です。
[あるとき、1つの根から雌雄2本の幹をもつ松が境内に生えた。この松は、尉(伊弉諾尊)と姥(伊弉冊尊)の2神が宿る霊松とされ、相生の松と称された。初代相生の松は天禄年間に、2代目は兵火によって天正年間に枯死したと伝えられている。本多忠政がこれを惜しみ、遷宮の際に3代目の相生の松を植えたと言われている。3代目相生の松は大正13年に天然記念物に指定されたが、昭和12年に枯死、幹が霊松殿で保存されている。現在は5代目の松が枝を張る。]引用


と言うことで夫婦仲良く長寿を全うするというありがたーーい神社なのです。
三代目の松の幹は300年は経っているからさすがに大きい。
今は埋め立てされ工場になったりしていますが、かつては白砂青松の美しい浜辺だったのでしょう。
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商店街

2018-01-08 17:55:54 | 小さい旅


高砂は江戸時代は港中心に栄えたらしいけれど、今はさびれています。
駅前のまあまあ大きいショッピングモールが12月初めて閉鎖、寒々としていました。
もっと南にある昔からの商店街は言わずもがな。
シャッター街になってます。
長谷川義史さんはそういうところが好きでよくスケッチしています。
シャッターばかりで1軒くらい老夫婦が店を開けているような感じ。
大手の工場がいくつかあるから駅前のスナックだけは多い。
日曜日なのに住民の姿が全くない。
いえこういう町は日曜日だから余計見えないのかも。
私好みの「私以外に観光客は一人もいない町」でした。
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