アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

JR30周年に寄せて(JR北海道)

2017-10-22 09:00:00 | 鉄道写真(DL)

日本列島に大型の台風が接近している。関東地方では、今晩から明日明け方がピークとされているが、週の始まり月曜日の朝だからタイミングは悪い。何事もなく通り過ぎて欲しい。

今朝もいつもの場所へ撮影に出てきた。新鶴見のEF65PFが四国運用を終え上京、これをもって約3週間にわたるヘッドマーク装着は終了するとの連絡を頂いたからだ。今シーズンは、いつも以上にHM装着シーンの撮影に恵まれたが、それは記録程度の撮影に留まり、もっと印象的に残るような撮影は出来てはいなかった。今朝の大雨を利用して劇的なシーンをと勇んで出かけたが、思いのほか雨が弱く何とも中途半端な撮影に終わってしまった。天気が良い時も、そして悪い時もなかなか思い通りに撮影させてくれない。

前出でEF510の牽くJR20周年記念列車を掲載したが、それと同じ2007年に北海道で走った記念列車も撮影しているので掲載してみたい。当時の客車を寄せ集めて編成にしているのが何とも痛々しく感じたが、これも今見ると寝台車を使っているだけ増しに見えてしまう。やはり10年の歳月は自分の気持ちを変えてしまうのだ。30周年の今年、北海道では記念行事などない様子だが、お家の事情が10年前とは違いそれどころではないということか。寂しい限りである。

さてあと10年先の2027年には、JRは40周年を迎えることになる。このころアントンKはどうしているのだろう?そして今走っている車両達はどう変わっているのだろうか。節目の年にして、最近よく考えさせられる。

2007-12-02 8007ㇾ  DD511093  豊浦付近

 


上岡敏之の北欧プロを聴く

2017-10-15 22:00:00 | 音楽/芸術

「サファイア」と名付けられた新日本フィルの横浜シリーズ。今月は北欧の楽曲が並ぶプログラムに出向いてきた。

クラシック音楽の醍醐味とは、同じ楽曲でも演奏家によって全く別の音楽に感じることと、幾度となく書いてきたが、まさしくアントンKの鑑賞の在り方がそうで、一つの楽曲を複数長い間飽きるまで聴いてきた。意識してからおよそ40年以上そんな聴き方だったが、随分長い間聴いてきた割には、レパートリーが案外少ないことに気が付くのだ。まあアントンKにとっては、音楽鑑賞は趣味であり、一生の友だから、好きなものを好きなだけ聴けばいいと開き直った時期もあった。しかし今までの自分自身の枠でくくった音楽だけで満足することは、視野が狭いと常々感じていたことだったのだ。実際そう思っても、日常の時間に追われ、なかなか新たな音楽へのアプローチは難しい。そもそも音楽に垣根(ジャンル)はないと考えていた学生の頃、クラシック音楽だけの枠に収まっている自分自身が嫌になり、J-popやロックをたくさん聴き、好きなアーティストもできたものの、今ややはりアントンKの本命はこのクラシックという分野らしい。

何事もきっかけは大事で、現在お気に入りの音楽家が自分の知らない未知の世界へ誘ってくれる今回の演奏会は、別の意味で楽しみにしていたのだ。

さて今回の演奏会は、日本とデンマークとの外交関係150周年を祝った演奏会であり、指揮者上岡敏之も現在コペンハーゲン・フィルの常任指揮者でもあることから実現したもの。前半後半と3つの楽曲が並んでいるが、アントンKにとっては、グリーグ以外の2曲は全く聴いた経験がなかった。今回の演奏会にあたり、何度か録音で聴いてみたが、ニールセンやツィムリンスキーの実演は、珍しい部類のプログラムではないだろうか。いつもの上岡/新日本フィルのコンビがどんな演奏を聴かせるのかが今回の最大の関心事となった。

いつも書いているように、楽曲自体の鑑賞経験が少ないから、指揮者上岡の独自性や増してや解釈などは理解できはしない。しかし今回通して鑑賞してみて一番感じたのは、今まで何度も聴いてきた新日本フィルハーモニーの音がまた違って聴こえたこと。ニールセンの「ヘリオス」は、音色が寒く冷たい風を感じてしまった。ハーモニーがホールに染み渡り澄み切っていたのだ。ツィムリンスキーにも同じことが言えるが、静と動との対比が美しくダイナミックレンジが大変広いことに驚かされた。これらは指揮者上岡の指示だろうから、オケの能力向上や意思疎通はさらに上がっているといって良い。打楽器群をはじめとするアタックは、メリハリが強く刺激的。それとは対照的なコンマス崔文洙の甘い女性的な響きは印象的なポイントとなった。アンコールに「シャンパン・ギャロップ」を持ってきたのも、演奏会を最後は楽しくお祝いムードに変えてしまった上岡氏の楽しい演出に他ならない。

こうして今思い出しながら綴っているが、また聴きたいと思える楽曲のように感じている。今回は全てが新しい発見にも思うが、未知の楽曲の演奏を通して指揮者やオケの新たな色彩を味わったようで、とても充実した心持になっている。

2017-10-15   特別演奏会 サファイア

ニールセン 序曲「ヘリオス」OP17

グリーグ ピアノ協奏曲 イ短調 OP16

ツィムリンスキー 交響詩「人魚姫」

アンコール

ハンス・クリスチャン・ロンビ 「シャンパン・ギャロップ」

指揮  上岡敏之

ピアノ 清水和音

コンサートマスター 崔 文洙

横浜みなとみらいホール

 

 


旅情に隠された絆

2017-10-14 22:00:00 | 日記

所要ついでに思い出した上野16時20分。この日はカシオペア紀行青森の運転日だった。

天気こそ撮影にはそぐわないが、カメラは持参のアントンK。

今も昔も変わらない13番線ホームは、北を目指す長距離列車の専用ホーム。かつてほど暗く臭い事は無くなったが、この場所はどことなく独特の閉ざされた空間のように感じてしまう。夜行列車全盛の時代には、人それぞれの旅情が交錯し全てが華やいでいる顔ではなかった。しかし今は違う。非日常を体験すべく旅行者はみな明るい表情を浮かべていた。限られた人たちの特別な列車だからとも思うが、これから始まる長旅への期待感なのだろう。どこか羨ましく感じてしまった。

定刻16時20分、「ピーーッ!」とハチイチの長めの汽笛とともに静かにE26系が滑りだす。ホーム助役さんと列車車掌さんの無言の挨拶。まるでハイタッチするかのように、そのシーンには安全運行への感謝と誇りが満ち満ちていた。

2017-10   9011ㇾ  上野駅13番線ホームにて

 


新日本フィルの「リクエストコンサート」

2017-10-11 22:00:00 | 音楽/芸術

新日本フィルによる定期演奏会では、聴衆のリクエストから選曲し、音楽監督である上岡敏之がプログラムを組むといったコンサートがある。今年は7月のコンサートがそれで、メインはその時大変話題となったベルリオーズの幻想交響曲だった。次回は来年の夏を予定していて、ちょうどこの時期がリクエスト受付けの期間中だと聞いている。

アントンKも、今まで上岡/新日本フィルの演奏会を幾度となく鑑賞してきて、その新たなスタイルとでもいうか、自分の中での今までの概念を覆してしまう独自性の強い解釈を目のあたりにし、新たな発見を楽しむようになったが、こうなると、このコンビでどんな楽曲を聴いてみたいか、という贅沢な妄想が沸いてしまう。

考えてみれば演奏曲をリクエストできるなんて、何と贅沢な話だろうか。カラオケで好きなナンバーを入れるように、銀座のクラブで思い出の楽曲の演奏を聴くように、聴衆側の想いで選曲できることは、かつてなかった試みではないだろうか。リクエストを募ることで、聴衆が今望む楽曲がどんな傾向か理解できるだろうし、今後のプログラムの参考に大いに生かせるはず。ありとあらゆる聴衆の希望に沿うことは困難だろうが、これらリクエストされた楽曲に上岡氏の音楽への想いをプラスさせ、意味のある構成を期待したくなることは自然の成り行きだ。

さて今回アントンKも僭越ながらリクエストさせて頂き、投稿を済ませたところ。一応それら楽曲を下記に列記しておく。どれも自分にとって思い入れのある楽曲ばかりだが、ポイントは、自分が好きだけで選曲したわけではないということ。あくまでも上岡敏之と新日本フィルのコンビで聴いたら、どうだろう?と夜も寝られないくらいワクワクしてしまうものを選曲した。数々の有名な楽曲でも、演奏家や指揮者が全く別の光を当てることによって、かつて聴いたことのない感動を生むとアントンKは考え、そのことが、クラシック音楽の醍醐味だと常々思っているからである。

リクエスト1  R.シュトラウス  交響詩「英雄の生涯」OP40

リクエスト2  R.コルサコフ 交響組曲「シェラザード」 OP35

リクエスト3  チャイコフスキー  ヴァイオリン協奏曲ニ長調 OP35

今回は、以上3つの楽曲をリクエストした。

どれもメジャーな楽曲ではあるものの、現在の上岡/新日本フィルにて鑑賞したいと思うもの。アントンKが今まで鑑賞の中心に置いていたブルックナーやベートーヴェンからチョイスせず、敢えて選曲してみた。もちろんそれぞれ細かな条件を付けたいのだが、絶対に外せないのが、ソロVnをコンマスの崔文洙氏でお願いすること。英雄の生涯は、彼が新日本フィルのコンマスとして招かれるきっかけとなった楽曲だそうで、是非とも精神性の高い音色であのフレーズを噛みしめたいところ。シェラザードやチャイコフスキーの協奏曲についても同じで、長年ロシアで研鑽を積まれた崔文洙の芸術性を体験したいと考えた。時に温かくそして優しく語りかけてくれる彼の奏でる音色は、生きる勇気を与えてくれるのだ。

今後、次回のリクエストコンサートも楽曲が発表になるだろうが、自分の選んだ楽曲はともかく、楽しみにその時を待ちたいと思っている。

 


オレンジの103系引退

2017-10-04 15:00:00 | 鉄道写真(EC)

長らく大阪環状線を走っていた103系がこのほど引退との報道があった。

何と環状線で48年間も走っていたとのこと。国鉄時代の電車とはいえ、随分長持ちしたものだ。今年5月に関西へ行った際、まだ元気に走っていた印象だったが、よく車両を見てみるとかなり改造や更新工事を請けていて関東で見ていた103系のイメージは薄くなったように思う。前面側面とも原型を留めず、少し寂しく感じたものだった。乗車しても車内の変化には驚いたが、唯一床下から聞こえるMT55のモーター音だけは往年と変わらなかった。乗り心地とともに懐かしく感じたが、すでに関東地区では見られない103系だが、西日本で残り170両ほど残され最後の活躍をしているという。またの機会を見つけて、撮影に乗車しに行きたいと思っている。

掲載写真は、オレンジバーミリオンの色つながりで中央線の特快で活躍していた時代のものを。関東で生まれ育ったアントンKには、やはりこちらの姿の方が馴染みがあり愛着がある。当時の友人と101系と103系とどっちが乗り心地が良いかなどと大激論を戦わしたことも懐かしく思い出される。

1978-01-27  Tc103-316   西荻窪にて