アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

小澤さん 助けて~!

2020-05-10 11:00:00 | 音楽/芸術

経験したことない事態に見舞われた日常が続く中、SNSを活用して音楽を少しでも届けようと配信している音楽家たちがいる。音楽するという行為は、多くの芸術家にとっては生きていくため絶対不可欠な行為だろうし、食事や睡眠と同じ意味をもつはずなのだ。

同時に、数多くの聴衆たちも生の演奏から遠ざかってしまい、暗黒時代に差し掛かっていると容易に想像できるのだ。アントンKも、コンサート鑑賞歴40数年のうち、ここまでの事態はもちろん初めてであり、目隠しをされているようで戸惑いの日々を送っているのである。逆に、指揮者、演奏者そして聴衆が一体化した、あの時間芸術の体験は、とても尊いものであったことに今更ながら気づかされるのだ。決して録音や映像などからは伝わらない、心の雄叫びを感じるのだ。いつか必ず「復活」の時が来るだろうが、その日、その時、ホールで自分がどんな思いになるのだろうと、想像するだけで今から震えてきてしまうのだ。

アントンKの枯れかけの心に響き渡った、小沢征爾の第九。小沢氏と言えば、新日本フィルの創設者であり、過去何度か演奏会にも足を運ぶことが出来た。現在体調を崩されて療養しているとか。こんなウィルス感染などに負けず、今一度我々の前に元気なお姿を示してほしい。全てが落ち着いたら、新日本フィルとお得意のマーラーでもご披露願いたいところ。その時を静かに待ちたい。画像は、ネットで配信していたものの中から第九演奏での一コマ。久々に観たお姿は、思いのほかお元気そうで何より安心したのである。

2017年10月13日  水戸室内管弦楽団第100回演奏会より